2025年 理工学部 シラバス - 精密機械工学科
設置情報
科目名 | 測定値計算法 | ||
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設置学科 | 精密機械工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 松田 礼 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | G12B |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 実験で得られた測定値を正しく処理するための基礎となる有効数字,誤差の伝播則,最小二乗法などについて理解できる。統計学を基礎とした測定値の取り扱い方法について系統的に理解し,実験レポートや研究論文の作成に応用できる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業を実施する。授業に関係する資料はCST-VOICEで適宜配布し,講義内容の理解を深めさせる。担当教員の機械設計開発の実務経験に基づいて実際の業務との関連についても説明する。また,授業に関連した課題レポートの提出を課す。 |
履修条件 | 微分積分学Ⅰ・Ⅱ,線形代数学Ⅰ・Ⅱの内容を必要に応じて復習することが望ましい。 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP1・3・5及びCP1・3・5に該当している。 |
授業計画
第1回 | 測定値計算法の概要 測定と計測,誤差の概要について学習する。 | 【事前学習】シラバスを読んでこの授業で学ぶことを確認し,学習内容を整理しておくこと 【事後学習】測定と計測,誤差の概要について理解しておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
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第2回 | 1.測定と誤差 (1)物理量,基本量と基本単位 | 【事前学習】物理量,基本量の定義を調べてまとめておくこと 【事後学習】物理量と工業量,基本量と基本単位について理解しておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第3回 | 1.測定と誤差(つづき) (2)国際単位系(SI)と標準 (3)測定器のJIS規格 | 【事前学習】国際単位系について調べ,測定器のJIS規格について教科書12ページから13ページを読んで分からない点をまとめておくこと 【事後学習】国際単位系と標準,測定器のJIS規格の等級について理解しておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第4回 | 1.測定と誤差(つづき) (4)有効数字 (5)平均値と標準偏差 | 【事前学習】有効数字,標準偏差について調べ,教科書13ページから15ページを読んで分からない点をまとめておくこと 【事後学習】有効数字の考え方,標準偏差の意味と計算方法について理解しておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第5回 | 演習1 ここまでに学習した授業内容に関する演習問題とその解説 | 【事前学習】第2回から第4回までの授業内容を復習し,分からない点を整理しておくこと 【事後学習】解けなかった問題を復習し,自分で解けるように理解しておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第6回 | 2.分布関数 (1)度数分布とパラメータ (2)代表値(メジアンとモード) | 【事前学習】度数分布と代表値について調べ,教科書18ページから20ページを読んで分からない点をまとめておくこと 【事後学習】度数分布,代表値の種類と使い分けについて理解しておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第7回 | 2.分布関数(つづき) (3)正規分布,二項分布,t分布 | 【事前学習】正規分布について調べ,教科書20ページから30ページを読んで分からない点をまとめておくこと 【事後学習】ヒストグラム,正規分布について理解し,標準偏差との関連も理解しておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第8回 | 3.誤差の伝播則 (1)誤差と不確かさ (2)足し算と引き算の誤差 | 【事前学習】誤差と不確かさの定義について調べ,教科書33ページから36ページを読んで分からない点をまとめておくこと 【事後学習】誤差と不確かさについて理解し,足し算と引き算の誤差について計算できるようにしておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第9回 | 3.誤差の伝播則(つづき) (3)掛け算と割り算の誤差 | 【事前学習】教科書36ページから40ページを読んで分からない点をまとめておくこと 【事後学習】掛け算と割り算の誤差について計算できるようにしておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第10回 | 演習2 ここまでに学習した授業内容に関する演習問題とその解説 | 【事前学習】第6回から第9回までの授業内容を復習し,分からない点を整理しておくこと 【事後学習】解けなかった問題を復習し,自分で解けるように理解しておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第11回 | 4.最小二乗法 (1)直線回帰 | 【事前学習】教科書47ページから50ページを読んで分からない点をまとめておくこと 【事後学習】最小二乗法の考え方と直線回帰について理解しておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第12回 | 4.最小二乗法(つづき) (2)パラメータの標準偏差 (3)回帰関数の誤差 | 【事前学習】教科書50ページから53ページを読んで分からない点をまとめておくこと 【事後学習】回帰直線のパラメータの誤差と標準偏差について理解しておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第13回 | 5.適合性の検定 (1)回帰分析と相関係数 (2)適合度検定 | 【事前学習】回帰分析,相関係数について調べ,教科書68ページから71ページを読んで分からない点をまとめておくこと 【事後学習】回帰分析,相関係数について理解し,計算できるようにしておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第14回 | 演習3 ここまでに学習した授業内容に関する演習問題とその解説 | 【事前学習】第11回から第13回までの授業内容を復習し,分からない点を整理しておくこと 【事後学習】解けなかった問題を復習し,自分で解けるように理解しておくこと | 【事前学習】90分 【事後学習】150分 |
第15回 | 6.計測法 (1)計測の定義 (2)偏位法と零位法 7.測定値計算法のまとめ これまでの授業で学習した内容についてポイントを絞って全体を復習する。 | 【事前学習】教科書85ページから91ページを読んで分からない点,これまでの学習を通して分からない点を整理し,まとめておくこと 【事後学習】各回の授業における重要な点について理解しておくこと | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
その他
教科書 |
梶谷剛 『応用物理計測学 [ISBN978-4-901496-86-5]』 アグネ技術センター 2017年 第1版
教科書の購入方法は第1回目の講義で指示する。
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参考書 |
G.L.Squires,重川秀美,山下理恵,吉村雅満,風間重雄 『いかにして実験を行うか-誤差の扱いから論文作成まで- [ISBN978-4-621-07661-3]』 丸善出版 2015年 第7版
J.R.Taylor,林茂雄 『計測における誤差解析入門 [ISBN978-4-8079-0521-8]』 東京化学同人 2013年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
4回程度の通常課題(50%)と最終課題(50%)により評価する。最終課題の提出は必須とする。 |
定期試験等に ついて |
平常点やレポート等の課題による評価予定 |
質問への対応 | 随時(授業後の教室,研究室)対応する。また,電子メールでも対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
7号館1階715室(人間工学研究室) matsuda.hiroshi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 船橋 13:20 ~ 14:50 7号館1階715室
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学生への メッセージ |
どんなに高価な測定器を使って実験しても,得られた測定値を正しく処理できなければ成果にはつながりません。測定値を正しく扱うための知識は実験結果を定量的に評価するために極めて重要です。今後の実験や研究を進める上で重要な内容ですので興味をもって学習に臨んで下さい。 |