2025年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 物理数学Ⅲ | ||
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 高瀬 浩一 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜1 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M51N |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 授業の前半で、フーリエ級数とフーリエ変換の基礎を学ぶ。これらの知識をもとに物理学に現れる微分方程式の解法を解説する。フーリエ変換と密接に関係したディラックのデルタ関数の基本的な性質を学ぶ。 後半では、直交関数としてのエルミート、ルジャンドル、ラゲールの多項式を学び、量子力学における水素原子モデルを解くための準備とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
本年度は、対面形式による授業を実施する。 |
履修条件 | 物理数学IとIIのある程度の知識が望ましい。 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP3及びCP3に該当しています。 |
授業計画
第1回 | フーリエ級数展開 まず、周期関数を用いたフーリエ級数展開の概念を説明し、それを定式化する。その後、フーリエ級数の数学的定理を理解する。 次に、実際の関数にフーリエ級数を応用する。 | 【事前学習】適当な参考書でフーリエ級数展開について予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
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第2回 | フーリエ変換の性質 (I) フーリエ級数からフーリエ変換を定義する。 | 【事前学習】適当な参考書でフーリエ変換について予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第3回 | フーリエ変換の性質 (II) 具体的な関数のフーリエ変換を試みる。 | 【事前学習】適当な参考書で色々な関数のフーリエ変換の性質について予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第4回 | ディラックのデルタ関数と畳み込み積分 フーリエ変換に関連づけてデルタ関数と畳み込み積分を習得する。 【事前学習】適当な参考書でデルタ関数と畳み込み積分について予習しておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。(120分) | 【事前学習】適当な参考書でデルタ関数と畳み込み積分について予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第5回 | エルミートの微分方程式 エルミートの微分方程式を用いて直交関数のエルミートの多項式を導出し、その性質を学ぶ。 | 【事前学習】適当な参考書でエルミートの微分方程式ついて予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第6回 | ルジャンドルの微分方程式 ルジャンドルの微分方程式を用いて直交関数のルジャンドルの多項式を導出し、その性質を学ぶ。 | 【事前学習】適当な参考書でルジャンドルの微分方程式ついて予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第7回 | 中間試験 | 【事前学習】フーリエ級数からエルミートの多項式までを十分復習しておくこと。 【事後学習】テストで不安がある箇所を見直すこと。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第8回 | ルジャンドルの陪微分方程式 ルジャンドルの陪微分方程式を用いて直交関数のルジャンドルの陪多項式を導出し、その性質を学ぶ。 | 【事前学習】適当な参考書でルジャンドルの陪微分方程式ついて予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第9回 | ラゲールの微分方程式 ラゲールの微分方程式を用いて直交関数のラゲールの多項式を導出し、その性質を学ぶ。 | 【事前学習】適当な参考書でラゲールの微分方程式ついて予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第10回 | ラゲールの陪微分方程式 ラゲールの陪微分方程式を用いて直交関数のラゲールの陪多項式を導出し、その性質を学ぶ。 | 【事前学習】適当な参考書でラゲールの陪微分方程式ついて予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第11回 | 球面調和関数1 極座標において、ラプラス方程式を解くことをまなぶ。この過程で球面調和関数のもとになる関数の性質を習得する。 | 【事前学習】適当な参考書でラプラス方程式の解法ついて予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第12回 | 球面調和関数2 球面調和関数を定義し、その性質や加法定理についてまなぶ。 | 【事前学習】適当な参考書で球面調和関数ついて予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第13回 | ルジャンドルの多項式の応用例 ルジャンドルの多項式の応用例として電気双極子ならびに四重極子のポテンシャルエネルギーについて学ぶ。 | 【事前学習】適当な参考書で電気双極子ついて予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第14回 | 球面調和関数の応用例1 応用例として、結晶場理論について紹介し、結晶場ポテンシャルを導出する。 | 【事前学習】適当な参考書で結晶場ついて予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第15回 | 球面調和関数の応用例2 結晶場の考え方を用いて、電子のエネルギーが分裂することを学ぶ。 | 【【事前学習】適当な参考書で結晶場分裂ついて予習しておくこと。 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。 | 【事前学習】8時間 【事後学習】2時間 |
その他
教科書 |
教科書は、特に指定しない。
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参考書 |
福田礼次郎 『フーリエ解析 [ISBN-10 : 400007976X]』 岩波書店 2002年 第1版
小出昭一郎 『物理現象のフーリエ解析 [ISBN-10 : 4480098372]』 東京大学出版会 1981年 第1版
上村洸ほか 『配位子場理論とその応用』 裳華房 2005年 第16版
授業内容に関する参考書は、図書館や書店で自分にあうものを見つけて欲しい。後半の直交関数に関しては、数学の本より量子力学の本に書かれていることが多い。計算の詳細が記述されているのは、「量子化学」の教科書であるので、こちらを参考にするのも良い。
なお、講義は参考書とは独立に構成する。
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成績評価の方法 及び基準 |
中間テスト(50%)と期末試験(50%)を実施し、合計が60%を超えたものを合格とする。 回答は楷書で丁寧に書いてあるもののみを評価する。教員が読めない文字で書かれている場合は評価しない。数学で使用するアルファベットについては、教員が授業中に使用した書体で書かれていて、かつ、教員が判読可能なものを評価する。 楷書の筆記に関して、問題がある場合、必ず、事前に教員に相談をすること。 |
定期試験等に ついて |
定期試験を実施予定 |
質問への対応 | 授業直後かオフィスアワー |
研究室又は 連絡先 |
7号館711C室 takase.kouichi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 17:00 ~ 19:00
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学生への メッセージ |
授業計画は、あくまで、実施予定であり、授業進度により、内容が前後する場合があります。 他の授業に役立つ数学の内容について講義しますので、みなさん、よく勉強して下さい。 |