2025年 理工学部 シラバス - 数学科
設置情報
科目名 |
解析学及び演習B
Fourier解析学
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設置学科 | 数学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 水野 将司 | 履修期 | 後期 |
単位 | 3 | 曜日時限 | 金曜3・4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | N53R |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 関数のFourier係数、Fourier変換の計算ができる。どのような条件のもとで、これらの計算が正当化できるのかについての説明ができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業を行う.板書による講義,ならびに演習を行う. |
履修条件 | 微分積分学A,B,C,D, 数学入門A,B, 解析学入門A, B, 解析学及び演習A の知識を修得していることが望ましい。 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP1・6及びCP1・6に該当しています。 |
授業計画
第1回 | 無限次元の線形空間とFourier級数, 及びその演習 | 【事前学習】計量線形空間の定義を確認する. 【事後学習】三角関数の積分計算を復習する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
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第2回 | Fourier級数と一意性, 及びその演習 | 【事前学習】Fourier級数と一意性についての配布の資料を読む. 【事後学習】Fourier係数の計算手法を確認する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第3回 | 連続関数に対するFourier級数の収束(1), 及びその演習 | 【事前学習】一様収束とその性質について復習をする. 【事後学習】Besselの不等式、一様収束の定義とその性質を確認する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第4回 | 連続関数に対するFourier級数の収束(2), 及びその演習 | 【事前学習】Besselの不等式、一様収束の定義を確認する. 【事後学習】どのような関数に対してFourier級数が一様収束するかを確認する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第5回 | 二乗可積分空間, 及びその演習 | 【事前学習】二乗可積分空間に関する配布資料を読む. 【事後学習】二乗可積分空間の定義とその諸性質について復習する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第6回 | Fourier級数の二乗平均収束(1), 及びその演習 | 【事前学習】二乗可積分空間の性質を復習する. 【事後学習】Fourier級数の二乗平均収束, Persevalの等式の主張を確認する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第7回 | Fourier級数の二乗平均収束(2), 及びその演習 | 【事前学習】Fourier級数が一様収束するための条件を確認する. 【事後学習】不連続な関数についてのFourier級数の収束条件を確認する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第8回 | Fourier級数を用いた熱方程式への応用, 及びその演習 | 【事前学習】熱方程式への応用について、配布の資料を読む. 【事後学習】Fourier級数を用いた熱方程式の解法を復習する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第9回 | 複素Fourier級数, 及びその演習 | 【事前学習】複素数に対するEulerの公式を復習する. 【事後学習】複素Fourier級数とFourier級数の関係を確認する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第10回 | 可積分関数に対するFourier変換, 及びその演習 | 【事前学習】複素Fourier級数とその性質を復習する. 【事後学習】可積分関数に対するFourier変換とその諸性質を復習する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第11回 | Gauss核のFourier変換と急減少関数の空間, 及びその演習 | 【事前学習】Gauss核と急減少関数について配布資料を読む. 【事後学習】Gauss核のFourier変換と急減少関数の性質を確認する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第12回 | 急減少関数のFourier変換, 及びその演習 | 【事前学習】急減少関数のFourier変換について配布資料を読む. 【事後学習】急減少関数のFourier変換とその性質, Fourier逆変換について復習する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第13回 | Plancherelの定理と二乗可積分関数に対するFourier変換, 及びその演習 | 【事前学習】二乗可積分関数に対するFourier変換について配布資料を読む. 【事後学習】急減少関数のFourier変換の性質が, 二乗可積分関数に対して成り立つか否かを確認する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第14回 | Fourier変換を用いた熱方程式への応用, 及びその演習 | 【事前学習】急減少関数に対するFourier変換の諸性質を確認する. 【事後学習】急減少関数のFourier変換の性質を用いて, 熱方程式の解法を確認する. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
第15回 | 授業内試験及びその解説 | 【事前学習】これまでのFourier解析学に関する諸知識の復習をする. 【事後学習】授業内試験で間違えた問題の復習をする. | 【事前学習】2時間 【事後学習】3時間 |
その他
教科書 |
教科書は指定しない。
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参考書 |
Kreyszig 著, 阿部 寛治 訳 『フーリエ解析と偏微分方程式 [ISBN 978-4563011178]』 培風館 2003年 第6版
長澤 壯之 『ガイダンス 応用解析 ベクトル解析・複素関数・フーリエ解析・微分方程式 [ISBN 978-4781915357]』 ライブラリ新数学基礎テキスト TK 4 サイエンス社 2022年
桑村 雅隆 『応用解析概論 [ISBN 978-4785315801]』 裳華房 2018年
加藤 義夫 『偏微分方程式 [ISBN 978-4781910499]』 サイエンスライブラリ現代数学への入門 サイエンス社 2003年
Elias M. Stein 著, Rami Shakarchi 著, 新井 仁之 訳, 杉本 充 訳, 高木 啓行 訳, 千原 浩之 訳 『フーリエ解析入門 [ISBN 978-4535608917]』 プリンストン解析学講義 日本評論社 2007年
Elliott H. Lieb, Michael Loss, Analysis, second edition [ISBN 978-0821827833], Graduate Studies in Mathematics, American Mathematical Society, 2001
「フーリエ解析と偏微分方程式」、「ガイダンス 応用解析」、「応用解析概論」、「偏微分方程式」はFourier解析学の計算手法や使い方を中心に説明がされています。「フーリエ解析入門」、「Analysis, second edition」はFourier解析学の理論的な取り扱いについての説明があります。他の参考書については講義中に説明します。
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成績評価の方法 及び基準 |
授業内課題 60%、試験 40% |
定期試験等に ついて |
理解度確認期間(14週目又は15週目)に平常試験を実施予定 |
質問への対応 | 随時 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎 タワースコラ 14階 S1408 http://www.math.cst.nihon-u.ac.jp/~mizuno/lecture.html mizuno.masashi atmark nihon-u.ac.jp (atmarkは@にかえてください) |
オフィスアワー |
金曜 駿河台 16:40 ~ 18:10 タワースコラ 14階 S1408(水野研究室)
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学生への メッセージ |
Fourier解析学はもともとは熱方程式の解を求めるために考えられたものです.現在は解析学のみならず,どの分野でも必要とされる必須の解析手法になっています.参考書等をさらに勉強して,自分の研究分野との関係を調べてみてください. |