2025年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 自然環境論 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 梶山 貴弘 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | S23B |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 【授業概要】人間生活は,日常の感覚を超えるような長期的・広域的な時空間スケールをもつ地球で展開されている。人類は,地球の自然資源を利用・改変・破壊して豊かな生活を発展させてきたが,自然の摂理に沿わない短期的・微視的な視点における開発は,自然災害や自然環境問題を発生させており,とくに気候環境の変化は地球環境問題となっている。したがって持続的な発展をしていくためにも,全ての現代人においては地球の自然環境を正しく理解する必要がある。そこで本授業では,地球の自然環境を対象とする「地球科学」の基礎を学修する。とくに気候学・気象学を中心に扱う。 【到達目標】世界スケールの気候環境の地域差について説明することが出来る。各気候変化のプロセスについて説明することが出来る。気候環境と人間生活との関係性について説明することが出来る。主題図・衛星画像等から地学現象を読み解くことが出来る。 |
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授業形態及び 授業方法 |
《対面授業》基本的な流れは,配布資料を基に学修し,練習問題(Google Forms)を解いて提出する。練習問題については即時採点し,Gmailで解説・返却する。 一部の授業では,主題図読図・衛星画像判読・気象データの処理等に関する『実習(小レポート)』を行う。小レポートは事後学修として次回の授業日までに作成するが,それまでに模範解答を動画(Canvas)で解説するので,それを確認して自分の解答を自己採点・修正してから提出する。採点した小レポートは,後日返却する。 なお,受講者数と社会情勢によっては,授業方法と内容を変更する場合がある。 |
履修条件 | 中学校社会科地理的分野と理科地学領域の内容を理解(復習)していること。 一般教育科目「地理学」を履修することが望ましい。 「環境ライフサブメジャーコース」の指定科目。 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP1・2・3及びCP1・2・3に該当しています。 |
授業計画
第1回 | 授業の到達目標・計画・評価方法,地球科学の対象と分野,地球の構成要素と関連性 ・地球惑星システム,環境,自然資源,自然災害,自然環境問題 | 【事前学習】シラバスを読んでおく。また中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
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第2回 | 地球の時間・空間と構造 ・地球の時空間スケール、気候と気象,気圏の構造と組成,対流圏のおもな現象 | 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第3回 | 世界スケールの気候環境①:放射収支と大気大循環 ・太陽の放射エネルギー,地球のエネルギー収支,世界スケールの大気の運動 | 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第4回 | 世界スケールの気候環境②:気候要素と気候因子 ・気候の構成要素,気候の地域差の要因,『図上作業と主題図読図』 | 【事前学習】中学・高校の地理の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。また実習レポートを完成させる。 | 【事前学習】60分 【事後学習】180分 |
第5回 | 世界スケールの気候環境③:ケッペンの気候区分 ・実習の解説,気候の季節変化,世界の気候の地域区分 | 【事前学習】中学・高校の地理の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第6回 | 熱帯林破壊①:熱帯気候と熱帯林 ・世界スケールの植生の形成プロセスと分布,熱帯林の分類および形成プロセスと分布,土壌および赤色土の形成プロセスと分布,東南アジアの植生分布 | 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第7回 | 熱帯林破壊②:カンボジアにおける熱帯林破壊 ・熱帯林資源とその分類,熱帯林破壊の要因と影響,カンボジアの熱帯林資源と熱帯林破壊,『図上作業と衛星画像判読』 | 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。また実習レポートを完成させる。 | 【事前学習】60分 【事後学習】180分 |
第8回 | 第四紀の気候変動①:氷期と間氷期 ・実習の解説,気候変動の本質とその復元方法,氷河の形成プロセスと氷期・間氷期,酸素同位体比と気候・氷床・海水準変動の関係 | 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第9回 | 第四紀の気候変動②:ミランコビッチ・サイクル ・氷期・間氷期サイクルの要因,日本列島における第四紀気候変動の影響 | 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第10回 | 地球温暖化①:近年の地球の気温上昇とその要因 ・地球温暖化の実態,地球温暖化の要因:人為起源説,地球温暖化の要因:自然起源説,地球温暖化の影響とその将来予測 | 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第11回 | 地球温暖化②:世界各地における地球温暖化の影響 ・地球温暖化による氷河への影響とその表現方法,地球温暖化の対策方法とその考え方,地球温暖化による影響の将来予測とその考え方 | 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第12回 | ヒートアイランド現象①:近年の都市の気温上昇とその要因 ・都市気候とヒートアイランド現象,ヒートアイランド現象の特徴、『気象データの取得・処理とグラフ作成』 | 【事前学習】中学・高校の地理の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。また実習レポートを完成させる。 | 【事前学習】60分 【事後学習】180分 |
第13回 | ヒートアイランド現象②:東京・千葉におけるヒートアイランド現象 ・実習の解説,ヒートアイランド現象による影響(都市気候の特徴),ヒートアイランド現象のメカニズム(主な要因),ヒートアイランド現象の主な対策方法 | 【事前学習】中学・高校の地理の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第14回 | まとめ,補足事項,平常試験の内容・方法 | 【事前学習】これまでの学修内容を整理して,不明な点を質問できるようにしておく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】60分 【事後学習】180分 |
第15回 | 平常試験及びその解説 | 【事前学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し,各自または学生間で確認して理解を深める。 【事後学習】平常試験で分からなかったところは,これまでの学修内容を再確認するとともに,不明な点を教員に質問する。また今後の発展的な学修計画について考える。 | 【事前学習】180分 【事後学習】60分 |
その他
教科書 |
教科書は指定しない。毎回,資料を配布する。
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参考書 |
高橋日出男・小泉武栄編著 『自然地理学概論』 朝倉書店 2008年
吉田英嗣 『はじめての自然地理学』 古今書院 2019年 第2版
仁科淳司 『やさしい気候学』 古今書院 2019年 第4版
小倉義光 『一般気象学』 東京大学出版会 2016年 第2版
その他の参考書については,授業時に紹介する。
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験(50%),レポート:3回の小レポート(30%),平常点:各回の練習問題(20%) |
定期試験等に ついて |
理解度確認期間(14週目又は15週目)に平常試験を実施予定 |
質問への対応 | 基本的には授業終了後またはオフィスアワーで対応するが,研究室在室時で可能な場合であればいつでも対応する。また,Eメールでも対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎:タワー・スコラ11階S1112室 船橋校舎:8号館4階842室 Eメール:kajiyama.takahiro@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 船橋 15:00 ~ 16:30
水曜 駿河台 15:00 ~ 16:30
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学生への メッセージ |
気候・植生現象を理解するためには,その時空間スケールや,他の現象との相互作用を考える必要があるので,常に広い視野を持つように心掛けましょう。また講義での各現象の説明事項(とくにグラフや地図を用いた説明など)は,必ず配布資料やノートにメモを取るようにしましょう。なお事前・事後学習には,図書館を活用すると効果的です。 |