教）生徒指導・進路指導論 (X25D)

日本大学理工学部

2025年理工学部シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎

設置情報

科目名	教）生徒指導・進路指導論
設置学科	一般教育	学年	3年
担当者	藤田耕平	履修期	後期
単位	2	曜日時限	火曜5
校舎	船橋	時間割CD	X25D
クラス
その他	実務経験のある教員による授業科目

概要

学修到達目標	１．学校教育における生徒指導と進路指導・キャリア教育の機能について、総合的に把握するとともに、合意に基づいた学校指導体制の整備・構築や共通理解・共通実践等の組織的対応の意義を理解し説明できる。２．児童生徒理解のためのアセスメント、生徒指導及び進路指導・キャリア教育の理論及びそれらの理論に基づいた実践に関する知識を習得し、説明できる。３．学校をはじめ、各種関係機関と連携・協働した生徒指導や進路指導・キャリア教育の意義や様々な実施形態について理解し、その必要性を説明できる。
授業形態及び授業方法	生徒指導・進路指導の定義を基に、学校教育での諸課題について資料提供・講義を行い、課題発見・解決・具体的な取組みについて考察を行い発表を行う。学校現場の現状、現代社会の教育的課題について、グループディスカッション、ロールプレイング演習等を実施する。【初回授業で授業についての説明を行う】
履修条件	教育学に関する基礎的な科目の単位を修得していることが望ましい。教育心理学について基礎的な知識を備えていることが望ましい。
ディプロマ・ポリシー（DP）及びカリキュラム・ポリシー（CP）との関連	[.]

授業計画

第1回	生徒指導の概念と機能【内容】『学習指導要領』や『生徒指導の手引』、『生徒指導提要』等の公的資料をもとに、生徒指導の定義とその概念の変遷を説明するとともに、学校の教育活動における生徒指導の位置付けや機能（生徒指導機能論）について講義を行う。また、自己の「生徒指導」に対するイメージを振返り、今後の自己変容のきっかけとする。	【事前学習】履修を希望した動機や理由について内省し、明確にする。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第2回	学校における生徒指導体制【内容】効果的な生徒指導の原則として、校内の生徒指導体制（教育相談体制含む）の整備・構築の意義について説明する。特に、生徒指導の方針・基準の合意に基づく明確化・明文化、足並みを揃えた粘り強い指導・支援が重要であること等、事例をもとに考察する。	事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】（2.5hr）本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第3回	生徒指導の方法原理と学級経営【内容】生徒指導実践の基本的な場となる学級指導及び教科指導における有効な運営について、ルールとリレーションの概念を用いて解説する。また、生徒指導の方法論として、集団指導と個別指導の各種理論について解説するとともに、具体的に学校現場における実践事例を紹介しつつ、実践方法について講義を受け、演習を行う。	【事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第4回	進路指導・キャリア教育の意義【内容】進路指導やキャリア教育に関する概念について、資料・公的文書等をもとに整理し、教育課程における進路指導・キャリア教育の位置付けや教育活動全体を通じて実施するキャリア教育の在り方等について解説する。加えて、キャリア教育と生徒指導の関係性について解説する。	【事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第5回	進路指導・キャリア教育の組織体制とカリキュラム・マネジメント【内容】進路指導に関する学校の組織体制とキャリア教育の視点を持ったカリキュラム・マネジメントについて、解説する。また、校務分掌上の進路指導部の役割や具体的な業務について、講義、カリキュラムの作成を行う。	【事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第6回	進路指導・キャリア教育の理論【内容】キャリア・カウンセリングやキャリア・ガイダンスの基礎理論について、解説する。また、キャリア教育における自己評価やポートフォリオ等のリフレクションに関する理論について講義を行う。	【事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第7回	進路指導・キャリア教育の実際【内容】キャリア教育の具体的実践について、職業に関する体験活動や地域と連携した活動等の事例をもとに紹介、解説する。また、活動のねらいや内容・方法、評価の在り方について講義を行う。	【事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第8回	地域と連携した進路指導・キャリア教育【内容】キャリア教育コーディネーターやコミュニティ・スクール等の事例をもとに、学校を基点に関係機関と連携して進路指導・キャリア教育を展開する意義や課題について、講義する。また、「貧困学習」に関する取組について学ぶ。	【事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第9回	児童生徒の抱える多様なリスクと問題・諸課題（１）－暴力行為－【内容】暴力行為に焦点を当てて、その発生件数の推移とともに、対策に関する政策論の変遷について解説する。また、現在の暴力行為に対する具体的な指導・支援の実際について、あわせて講義を行う。事例への対応として、ロールプレイング演習を行う。また、提示された事例について対応策を検討する。	【事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第10回	児童生徒の抱える多様なリスクと問題・諸課題（２）－いじめ－【内容】いじめに焦点を当てて、その認知（発生）件数の推移とともに、対策に関する政策論の変遷について解説する。また、現在のいじめに対する具体的な指導・支援の実際について、あわせて講義を行う。事例への対応として、ロールプレイング演習を行う。また、提示された事例について対応策を検討する。	【事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第11回	児童生徒の抱える多様なリスクと問題・諸課題（３）－不登校－【内容】不登校に焦点を当てて、その発生件数の推移とともに、対策に関する政策論の変遷について解説する。また、現在の不登校に対する具体的な指導・支援の実際について、あわせて講義を行う。事例への対応として、ロールプレイング演習を行う。また、提示された事例について対応策を検討する。	【事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第12回	懲戒・体罰【内容】学校教育法第11条をはじめ、児童生徒の懲戒、体罰等について、その法的理解をはじめ、参考事例をもとに、具体的に解説する。また、学校教育法第35条の出席停止についても取上げ、懲戒と異なることについて解説する。体罰防止のたのロールプレイング演習を行う。また、提示された事例について対応策を検討する。	【事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第13回	学校と関係機関の連携【内容】学校と学校を取り巻く地域にある各種関係機関について役割や権限を踏まえて解説するとともに、現在の連携施策の動向として、緊急時対応から日常的な連携、そして「チームとしての学校」の経緯について、講義する。提示された事例について対応策を検討する。	【事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第14回	【内容】現代の子どもたちに向き合う教師の在り方と使命感について考察し、これまでの自分自身のありようを振り返り、今後の自己開発の方針と手立てを確認する。特に新たな課題として人権・特別支援・性的マイノリティ―について理解を深める。	【事前学習】事前に配布、提示する資料を精読する。【事後学習】本時に配布された資料等を復習し、知識の確認、整理をする。	【事前学習】（1.5hr）【事後学習】（2.5hr）
第15回	【内容】既習内容を振り返り、改めて学校教育における生徒指導・進路指導について役割とあり方の総括を行う。	【事前学習】これまでの配布資料等を精読し、生徒指導・進路指導の総括へ向けての準備をする。【事後学習】学習が不十分な事項について、確認する。	【事前学習】（3.0hr）【事後学習】（1.0hr）

その他

教科書
参考書	文部科学省『生徒指導提要』令和4年12月その他、国立教育政策研究所生徒指導・進路指導研究センター「生徒指導リーフ」シリーズや「キャリア教育」資料集、東研研究報告　No307　特別課題シリーズ77　児童・生徒指導研究委員会　自ら「たくましくしなやかに」成長できる力を育むためにNo1・No2・No3等
成績評価の方法及び基準	「授業への取組みやリフレクションペーパー、ロールプレイング演習などの課題（60％）、小レポート・最終レポート等（40％）で総合的に評価する」各課題及びレポート提出がなされない場合、評価対象とはしない。
定期試験等について	平常点やレポート等の課題による評価予定
質問への対応	初回授業で指示する。原則、毎授業内で対応。
研究室又は連絡先	初回授業で提示。
オフィスアワー
学生へのメッセージ	生徒指導・進路指導は、教育活動が展開されるうえで重要な役割を担います。教科指導においても、生徒指導の理念は重要な役割を担います。履修が進む中で「自己開示」が必要となり自己理解を進めていかなくてはならない場面もあります。より良い教師・社会人として活躍できるよう、自身への理解を深めていけることを期待します。毎回の自身への振り返り、リフレクションペーパー等が自身の成長への大きな意味をもちます。教職への意識を高く持ち真摯に取り組みましょう。

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