2025年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 教)金属加工 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 山口 信幸 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜6 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | Y46A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 機械工業で扱われている種々の金属加工法において、加工材料の代表として鉄系およびアルミ系材料の製造方法と材料の特徴について講義を始め、もの作りの出発点としての加工図面の基本ルール、金属材料、塑性加工、鍛造、鋳造、切削加工、溶接,表面処理などの代表的加工方法について説明する。また、特殊な金属加工および製品の計測方法の概要を説明し、金属加工の全体が理解できるようにする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
機械工学科で講義されている「機械工作法」「塑性加工」「切削加工」「溶接」「鋳造」等の教科書などから抜粋して資料を作成し、これに基づいてパワーポイントによる講義をすすめる。 また、これらの金属加工に関連する動画などで実際の金属加工を把握する。 講義の理解度を確認するために、授業の終わりに数回、演習問題を出すので、次週までにレポートとして提出してもらう。次週の講義の初めに演習問題の添削結果の返却と解説を行う. |
履修条件 | 教職課程における条件による。 |
ディプロマ・ポリシー(DP)及びカリキュラム・ポリシー(CP)との関連 | 本授業科目はDP3・4及びCP3・4に該当しています。 |
授業計画
第1回 | 授業の進め方及び講義内容の概要説明。 金属材料とは: 金属材料の性質、鉄鋼およびアルミのできるまで(1) | シラバスを事前に確認して参加すること(30分) | [事後学習] 第2回以降の講義に備え、配布資料を読んでおくこと。 鉄系材料の性質と特徴、金属の強化機構について課題に取り組んでおくこと. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること(150分) |
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第2回 | 金属材料とは:金属材料の性質、鉄鋼およびアルミのできるまで(2) 演習問題 | 配布した資料を読み、アルミ系材料の製造工程を理解しておくこと(90分) | 鉄、アルミの性質と特徴、金属の強化機構について課題に取り組んでおくこと. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること (150分) |
第3回 | 機械製図法の概説:金属加工での共通言語ともいえる機械製図を体験する。 製図法の説明後、実際に簡単な機械製図を実習する。 演習問題で機械製図への理解を深める。 (1)金属加工における機械製図法の役割 (2)線の種類 (3)図面法 (4)寸法記入法 (5)公差(幾何公差)の表記法 (6)演習問題 | 配布した資料を読み、機械製図のルールを理解しておくこと(90分) | 機械製図の演習課題を行い、機械製図について復習すること. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること(120分) |
第4回 | 塑性加工の概要(1):板材加工法 (1)曲げ加工 | 配布資料を読み、塑性加工の種類を理解しておくこと(90分) | 板材の曲げ加工について問題点と対策を整理しておくこと. 次回講義に備え配布資料を読んでおくこと. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること(15 |
第5回 | 塑性加工の概要(1):板材加工法 (2)打ち抜き加工 (3)絞り加工 (4)演習問題 | 配布資料を読み、板材の打ち抜き加工、絞り加工の適用分野を理解すること(90分) | 板材の塑性加工での問題点と対策方法について課題に取り組んでおくこと. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること (150分) |
第6回 | 塑性加工の概要(2):鍛造および押し出し・引き抜き加工 (1)熱間加工法 (2)冷間加工法 | 配布資料を読み、熱間加工、冷間加工の特徴と適用分野を理解しておくこと(90分) | 次回講義に向けて配布資料を読んでおくこと. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること(150分) |
第7回 | 塑性加工の概要(2):鍛造および押し出し・引き抜き加工 (3)押し出し・引き抜き加工法 (4)演習問題 | パイプ状素材、異形断面素材の加工方法について適用分野を整理しておくこと(90分) | 鍛造、押し出し加工,引き抜き加工の特徴について整理し、課題に取り組むこと. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること(150分) |
第8回 | 鋳造(1):(1)鋳造の概要 (2)鋳型 | 事前資料を読み、鋳造方法の種類,適用分野について理解しておくこと(90分) | 鋳型の製作方法について整理すること。 配布資料を読み、次回講義について理解すること. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること(150分) |
第9回 | 鋳造(2):(3)鋳物の種類 (4)鋳造法の種類と概要 (5)演習問題 | 配布資料を読み、鋳造方法の種類を理解すること(90分) | 鋳造方法全般について整理し、鋳造での課題、対策方法について演習を通じて 理解すること. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること (150分) |
第10回 | 切削加工:(1)切削加工の概説 (2)切削機構 (3)切削抵抗 (4)切削工具 (5)演習問題 | 配布資料を読み、切削加工の種類について理解すること(90分) | 切削加工の課題および対策について整理し、課題に取り組むこと. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること(150分) |
第11回 | 研削加工:(1)研削加工の概説 (2)研削機構 (3)演習問題 | 配布資料を読み、研削加工の種類について理解すること(90分) | 研削加工、砥石の特徴について課題を通じて整理すること. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること(150分) |
第12回 | 締結と溶接:(1)溶接の概要 (2)溶接の種類 (3)溶接部部に生じる各種問題 (4)演習問題 | 配布資料を読み、締結と溶接の種類について理解すること(90分) | 溶接部に生じる問題と対策について整理し、課題に取り組むこと. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること(150分) |
第13回 | 特殊な金属加工:レーザ加工、 放電加工、 粉末成形など 演習問題 | 特殊な金属加工方法の適用分野について課題を通じて整理すること(150分) | 配布資料を読み、レーザ加工、放電加工,粉末成形の原理について理解して おくこと. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること(90分) |
第14回 | 金属加工に付加価値を付ける: 表面処理、 防錆処理、 熱処理など 演習問題 | 配布資料を読み、表面処理、防錆処理、熱処理の目的について理解すること(90分) | 表面処理、防錆処理、熱処理の種類について課題を通じて整理すること. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること(150分) |
第15回 | 金属加工品を保証する:加工品の測定方法 | 配布資料を読み、測定方法の種類について理解しておくこと(90分) | 加工品の測定の必要性について理解すること. 配布資料に記載した関連動画を見て工法を理解すること 全15回の講義について整理し、不明点があれば質問すること. メールなどでの質問も受け付ける。 |
その他
教科書 |
山口克彦、沖本邦郎 『材料加工プロセス ーもの作りの基礎ー』
田中義信、津和秀夫、井川直哉 『精密工作法 上・下』
臼井英治、松村 隆 『機械製作法要論』 東京電機大学出版局
本唯雄、蓮尾諭吉、安部政見、宗川浩也、伊藤公夫、吉田幸司 『JISによる機械製図法』 東京電機大学出版局 2008年
これらの教科書などから抜粋して講義用の資料を作成します。
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参考書 |
中里為成 『機械製図のおはなし』
新日鉄住金(株)編著 『鉄と鉄鋼がわかる本』
井上忠信 『金属加工が一番わかる』
海野邦昭 『トコトンやさしい金属加工の本』
新井武二 『実用レーザ切断・溶接加工』
教科書ほど専門的ではないですが、入門書としてわかりやすくまとめられています。
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成績評価の方法 及び基準 |
試験は行わない. 出席点と講義の終わりに出す演習問題の内容に基づいて評価を行う。 配点は出席50、演習問題50。 出席日数は80%以上であること。 実習などで公欠する際は事前に書面で連絡すること。 |
定期試験等に ついて |
平常点やレポート等の課題による評価予定 |
質問への対応 | 講義内容の質問は、講義後またはメールで受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
講義終了後、非常勤講師室に待機しているのでこの間に直接質問を受けます。 メール連絡先等は、第1回講義で伝達します。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
飲料缶、スポーツ用具、自動車、家具、住居など身の回りにある金属製品の作り方に興味を持ち、どのようして作るかということを各メーカーのホームページに掲載されている動画などで積極的に調べてください。 都内で開催される金属加工の展示会情報、各企業、研究機関のインターネット情報も提供するので活用してください。 |