2025年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
| 科目名 | 教）地学実験 | ||
|---|---|---|---|
| 設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
| 担当者 | 梶山 貴弘 | 履修期 | 年間 |
| 単位 | 1 | 曜日時限 | 土曜5 |
| 校舎 | 駿河台 | 時間割CD | Y65B |
| クラス | |||
概要
| 学修到達目標 | 【授業概要】地学的な自然現象は、現実世界の任意空間・地点で発生している。当然ながら，それは野外で起きている。したがって、地学現象に関する最も効果的な学修方法は、実際に現地で本物を観察することである。また，自然環境の観察から自然界の法則性や地域性を見出すことは，地学に限らず，理科（自然科学）の最も基本的な技能である。そこで本授業では，将来の地学（理科）教員を対象として，高等学校の「地学基礎」「地学」を中心とした「地球科学」の基礎的な知識と技能を，おもに学外での野外調査（フィールドワーク）によって学修・修得する。とくに地形学・地質学・気象学を中心に扱う。 【到達目標】各地形種の形成プロセスと変化・発達について説明することが出来る。自然環境の観察から正確にデータを取得することが出来る。各野外調査機材を用いた自然環境の調査から正確にデータを取得することが出来る。野外調査結果の分析と取りまとめをすることが出来る。 |
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| 授業形態及び 授業方法 |
《対面授業》授業は，1回の講義（1時限分），3回の野外実習（巡検）（4時限分×3回＝12時限分），1回の気象観測（2時限分）から構成される。 巡検の基本的な流れは，巡検前に配布資料・機材を研究室で受け取って事前学習をし，当日に現地集合・現地解散で巡検を行い，事後学修としてレポートを作成して提出する。各巡検前には，そのガイダンスと事前学修の解説動画（Canvas）も合わせて視聴する。なお，採点した各レポートは，後日返却する。 巡検は、第1回目が5月頃に相模野（神奈川県座間市）で，第2回目が11月頃に三浦半島南部（神奈川県三浦市）で，第3回目が12月頃に奥多摩（東京都奥多摩町）で行い、全て日帰りとして日曜日に実施する予定である。巡検中の移動は，徒歩と公共交通機関を利用する。なお受講人数の関係で、各回の巡検は3～4の日程（クラス）に分けて実施する予定である。 気象観測の基本的な流れは，巡検前に配布資料を研究室で受け取って事前学習をし，当日に現地集合・現地解散で気温観測を実施して，室内でその結果の処理をし，事後学修としてレポートを作成して提出する。各巡検前には，そのガイダンスと事前学修の解説動画（Canvas）も合わせて視聴する。採点したレポートは，後日返却する。気象観測は9月中旬の夏季休暇中の最終週頃に駿河台で，平日に実施する予定である。 授業の日程・申し込み・注意事項・配布物・課題など，授業に関する全ての連絡事項はCanvasにおいて行うので，各自で確認すること。とくに第1回目の授業に関する連絡は，4月中旬頃に掲示・配信する予定である。 なお，受講者数と社会情勢によっては，授業方法と内容を変更する場合がある。 ※とくに日程は予定日であり，変更する可能性があるので注意すること。 ※開講学期は年間集中であり，実際の授業自体は時間割上の曜日・時限では実施しないので，注意すること。 |
| 履修条件 | 教職課程（理科）の必修科目。 教職「地学概論」（必修）の内容と対応するため，同時に履修することが望ましい。 中学校理科地学領域の内容を理解（復習）していること。 一般教育科目「地理学」「自然環境論」を履修することが望ましい。 |
| ディプロマ・ポリシー（DP）及びカリキュラム・ポリシー（CP）との関連 | . |
授業計画
| 第1回 | 講義：授業の到達目標・計画・評価方法，野外調査の意義と注意事項 《学内・駿河台》4月頃 | 【事前学習】シラバスを読んでおく。 【事後学習】学修内容について配布資料やメモなどを整理し，各自または学生間で確認して理解を深める。 | 【事前学習】30分 【事後学習】30分 |
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| 第2回 | 第1回巡検①：平野の河川地形とその関連現象 《相模野》5月頃 ・丘陵の地形種（尾根，丘陵斜面，谷底堆積低地）と，テフラ（ローム）層・湧水など。 ・河成段丘の地形種（段丘面，段丘崖）と，段丘礫層・湧水など。 ・河成堆積低地の地形種（自然堤防・後背低地・河床）と，沖積層・河床堆積物など。 ・観察・記載・記録，地形図読図，簡易地形測量，簡易水質測定など。 | 【事前学習】巡検ガイドブックを読んでおく。また専門用語や実習地の自然環境について、専門書やインターネットなどで調べておく。実習地とその周辺地域の地形図を読んでおく。 【事後学習】学習した内容について巡検ガイドブックやフィールドノートなどを整理するとともに、文献調査をおこない、レポートを作成する。 | 【事前学習】60分 【事後学習】180分 |
| 第3回 | 第1回巡検②：平野の河川地形とその関連現象 《相模野》5月頃 ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） |
| 第4回 | 第1回巡検③：平野の河川地形とその関連現象 《相模野》5月頃 ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） |
| 第5回 | 第1回巡検④：平野の河川地形とその関連現象 《相模野》5月頃 ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） |
| 第6回 | 気象観測①：気温の移動観測 《駿河台》9月頃 ・気温の移動観測，定点観測 ・気温データの器差補正，時間補正 ・気温分布図の作成 | 【事前学習】巡検ガイドブックを読んでおく。また専門用語や対象地の自然環境について、専門書やインターネットなどで調べておく。対象地とその周辺地域の地形図を読んでおく。 【事後学習】学習した内容について巡検ガイドブックやフィールドノートなどを整理し，レポートを作成する。 | 【事前学習】30分 【事後学習】90分 |
| 第7回 | 気象観測②：気温の移動観測 《駿河台》9月頃 ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） |
| 第8回 | 第2回巡検①：平野の海岸地形とその関連現象 《三浦半島》11月頃 ・海成堆積低地（海浜，浜提）と，海浜堆積物など。 ・海成侵食低地（波食棚，隆起波食棚，海食崖）と，堆積岩体・地質構造など。 ・海成段丘（段丘面，段丘崖）と，テフラ（ローム）層など。 ・観察・記載・記録，地形図読図，層理面の走向・傾斜測定など。 | 【事前学習】巡検ガイドブックを読んでおく。また専門用語や実習地の自然環境について、専門書やインターネットなどで調べておく。実習地とその周辺地域の地形図を読んでおく。 【事後学習】学習した内容について巡検ガイドブックやフィールドノートなどを整理するとともに、文献調査をおこない、レポートを作成する。 | 【事前学習】60分 【事後学習】180分 |
| 第9回 | 第2回巡検②：平野の海岸地形とその関連現象 《三浦半島》11月頃 ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） |
| 第10回 | 第2回巡検③：平野の海岸地形とその関連現象 《三浦半島》11月頃 ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） |
| 第11回 | 第2回巡検④：平野の海岸地形とその関連現象 《三浦半島》11月頃 ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） |
| 第12回 | 第3回巡検①：山地の地形とその関連現象 《奥多摩》12月頃 ・河谷地形の地形種（侵食谷・谷壁斜面・礫堆）と，固結岩体・河床堆積物など。 ・集団移動地形の地形種（土石流谷・沖積錐・崖錐）と，土石流堆積物など。 ・差別削剥地形の地形種と，地質構造・鉱床など。 ・観察・記載・記録，地形図読図，地質図読図，岩石・鉱物の鑑定など。 | 【事前学習】巡検ガイドブックを読んでおく。また専門用語や実習地の自然環境について、専門書やインターネットなどで調べておく。実習地とその周辺地域の地形図を読んでおく。 【事後学習】学習した内容について巡検ガイドブックやフィールドノートなどを整理するとともに、文献調査をおこない、レポートを作成する。 | 【事前学習】60分 【事後学習】180分 |
| 第13回 | 第3回巡検②：山地の地形とその関連現象 《奥多摩》12月頃 ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） |
| 第14回 | 第3回巡検③：山地の地形とその関連現象 《奥多摩》12月頃 ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） |
| 第15回 | 第3回巡検④：山地の地形とその関連現象 《奥多摩》12月頃 ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） | ①と同じ（連続時限） |
その他
| 教科書 |
教科書は指定しない。毎回、授業前に実習ガイドブックを配布する。
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| 参考書 |
貝塚爽平ほか編 『日本の地形4 関東・伊豆小笠原』 東京大学出版会 2000年
日本の地質「関東地方」編集委員会編 『日本の地質3 関東地方』 共立出版 1986年
日本地質学会編 『日本地方地質史3 関東地方』 朝倉書店 2008年
日本地質学会フィールドジオロジー刊行委員会編 『フィールドジオロジー1 フィールドジオロジー入門』 共立出版 2004年
泉岳樹・松山洋 『卒論・修論のための自然地理学フィールド調査』 古今書院 2017年
その他の参考書については，授業時に紹介する。
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| 成績評価の方法 及び基準 |
巡検レポート：3回分のレポート（90％），気象観測レポート（10%） 評価の前提として、巡検は、第1回・第2回・第3回の全てに必ず参加しなければならない。またレポートは，全て提出するとともに，全ての回の合格点を満たす必要がある。なお各回の巡検における授業態度と野帳の記述内容によっては，レポートを受け付けない場合がある。 |
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定期試験等に ついて |
平常点やレポート等の課題による評価予定 |
| 質問への対応 | 基本的には授業終了後またはオフィスアワーで対応するが，研究室在室時で可能な場合であればいつでも対応する。また，Eメールでも対応する。 |
| 研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎：タワー・スコラ11階S1112室 船橋校舎：8号館4階842室 Eメール：kajiyama.takahiro@nihon-u.ac.jp |
| オフィスアワー |
火曜 船橋 15:00 ～ 16:30
水曜 駿河台 15:00 ～ 16:30
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| 学生への メッセージ |
教職科目であることから，将来の教員としての自覚を持って授業に臨みましょう。とくに本授業は、野外での活動がメインであることから、態度や振る舞いには気を付けること。 野外実習中は、説明事項のほかに、観察結果や気付いた点・疑問点などを野帳（フィールドノート）に逐次メモ（文章だけではなくスケッチ・グラフ・地図などとして）しましょう。なお事前・事後学習には，図書館を活用すると効果的です。 |