2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 土木工学専攻
設置情報
科目名 | 固体の有限要素法演習 | ||
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設置学科 | 土木工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 小林・小田 | 履修期 | 後期 |
単位 | 1 | 曜日時限 | 水曜6 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | A36B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 連続体理論等から導かれる、固体の動的な運動方程式の解法は、構造物等の地震時の安全性の評価などのため、それらの保守・設計に重要である。固体の有限要素法に基づいた、線形弾性、および幾何学的、材料的非線形解析法の理論的背景が理解できる。 研究所で構造物の安全性等を検討した経験を踏まえ、そのような検討への適用も考えて授業を行う。 |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業 パワーポイント、および板書きで講義する。 演習時はPython言語を使用したプログラム作成を行う。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
復習して、疑問点があれば整理して質問するか、自分で調べる。 固体の連続体力学と有限要素法を受講しておくとより理解しやすい。 |
授業計画
第1回 | 授業の説明:授業の進め方、学習目標、評価方法等,および、Python言語プログラム作成環境の準備について述べる。 | 【事前学修】Python言語プログラム作成について学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
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第2回 | つり合い方程式:連続体を対象とした静的な力のつり合い方程式と動的なつり合い方程式及びその記述方法について復習し、プログラムに実装する手順を述べる。 | 【事前学修】つり合い方程式の実装について学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第3回 | 有限要素法によるつり合い方程式の離散化の復習:有限要素法による静的なつり合い方程式の離散化の準備として、つり合い方程式の変形を復習する。 | 【事前学修】つり合い方程式の離散化について学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第4回 | 内挿関数とつり合い方程式の離散化1:有限要素法に基づく弱形式で記述された静的なつり合い方程式の離散化の際に用いられる内挿関数と内挿関数による離散化の概要について復習し,プログラムに実装する手順を述べる。 | 【事前学修】有限要素法における内挿関数について学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第5回 | 内挿関数とつり合い方程式の離散化2:離散化における具体的な処理と、利用される内挿関数の詳細について復習し,プログラムに実装する手順を述べる。 | 【事前学修】有限要素法における内挿関数について学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第6回 | 数値積分:ガウス-ルジャンドル則とそれに基づく要素剛性行列の作成方法について復習し,プログラムに実装する手順を述べる。 | 【事前学修】有限要素法における数値積分について学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第7回 | 全体剛性行列:要素剛性行列から全体剛性行列を作成する方法について復習し,プログラムに実装する手順を述べる。また、外力の取り扱いについても述べる。 | 【事前学修】全体剛性行列作成の実装方法について学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第8回 | 有限要素法における境界の取り扱い:有限要素法における境界の取り扱いについて復習し,プログラムに実装する手順を述べる。 | 【事前学修】有限要素法における境界の取り扱いについて学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第9回 | 有限要素法における解析結果の算出:有限要素法における解析結果の算出方法とその評価方法について復習し,プログラムに実装する手順を述べる。 | 【事前学修】有限要素法における解析結果の算出と評価について学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第10回 | 有限要素法のプログラミングその1:プログラミングの概要について説明する。 | 【事前学修】Pythonによる有限要素法の実装について学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第11回 | 有限要素法のプログラミングその2:要素の変位マトリックス、ひずみマトリックス等の作成を行う。 | 【事前学修】要素の変位マトリクスとひずみマトリクス等の作成について学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第12回 | 有限要素法のプログラミングその3:要素マトリックスの作成を行う。 | 【事前学修】有限要素法における要素マトリクスの作成について学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第13回 | 有限要素法のプログラミングその4:全体マトリックスの組み立てと方程式の解法の組み込みを行う。 | 【事前学修】有限要素法における全体マトリクスの組立てと方程式の解法について学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第14回 | 課題の説明:作成したプログラムを用いた課題と提出方法など説明する。 | 【事前学修】前回迄の講義内容について改めて学習しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
第15回 | 課題のフィードバック:作成したプログラムを用いた課題について総評を行う。 | 【事前学修】提出した課題に対する成果物の内容を再度確認しておくこと。 【事後学修】講義内容について復習しておくこと。 | 事前学修:120分 事後学修:120分 |
その他
教科書 |
特に指定せず配布資料に基づいて説明するが、参考資料1)に基づいて基本的な解法を、より詳しく書かれた参考資料2)にもとづいて種々のケースについて説明する。また3)により、動的な解析に関する理論を説明する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
J.Bonet,R.D.Wood著、非線形CAE協会監訳 『非線形有限要素法のための連続体力学』 森北出版株式会社 2017年 第2版
EA de Souza他著、寺田賢二郎監訳 『非線形有限要素法』 森北出版株式会社 2012年 第1版
T.J.R.Hughes, The Finite Element Method. , Englewood Cliffs,New Jersey,Prentice-Hall, 1987, 1 edition
参考資料1)には、非線形有限要素法のための連続体力学が述べられている。参考資料2)には、非線形有限要素法について詳細に記述されている。参考資料3)には、動的解析等に関して理論的に簡明に記述されている。
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成績評価の方法 及び基準 |
課題に対する結果による。 |
質問への対応 | 授業後に対応する。その他、メール等による質問にも対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
小林:kobayashi.yoshikazu@nihon-u.ac.jp 小田:oda.kenichi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 12:10 ~ 13:20 駿河台校舎タワー・スコラ11階S1104室 担当:小林
水曜 駿河台 12:10 ~ 13:20 駿河台校舎タワー・スコラ11階S1123室 担当:小田
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学生への メッセージ |
連続体理論等から導かれる、有限要素法に基づく固体の動的な運動方程式の解法は、構造物等の平時や地震時の安全性の評価などに必要で、保守・設計にとって重要です。その他今後技術的な英文に接する機会が多くなりますので、英文テキストの読み方等も慣れてください。 |