2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 | 構造動力学特論Ⅱ | ||
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設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 古橋 剛 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C14B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 建築物の動的な耐震設計法の基礎を学ぶ。動的な設計法は地震による建物の挙動を直接評価して設計するものである。免震・制震構造は地震時の挙動を静的に評価するのが難しいため、動的な設計法と親和性が高い。動的な設計法には時刻歴応答解析、応答スペクトル法、エネルギー法など種々の解析法がある。これらの解析法を全体的に概観し理解する、特に時刻歴応答解析に必要な理論とその実際を修得する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
「対面授業」 授業の資料は予めCSTーVOICEに公開されますので、各次ダウンロードして予習をしてください。 毎回の講義で課題が出されます。課題はCST-VOICEを使用して提出してください。 提出期限は原則、授業日から1週間、次回の授業の前日までです。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
振動工学及び、鋼構造、鉄筋コンクリート構造、構造設計の基礎知識 予めCSTーVOICEに公開される講義資料による予習、復習をすること。 |
授業計画
第1回 | 授業の目的・目標、内容、予 定など ・建築物の設計と構造設計、 構造計算 ・耐震設計法の発展と柔剛論 争 ・構造計算方法 ・エネルギーと構造設計 | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
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第2回 | 固有値問題概説1 ・超高層建物、免震建物の 設計と固有値解析 ・多質点系の固有振動形 ・固有振動形例題 ・固有振動形演習問題 | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第3回 | 固有値問題概説2 ・標準的な固有値問題 ・座屈の固有値解析 ・一般的な固有値問題(MK型) ・一般的な固有値問題(MCK 型) ・固有値問題演習問題 | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第4回 | 固有値問題概説3 ・初期値問題 ・刺激係数、刺激関数 ・刺激関数の性質と有効質 量、有効剛性 ・減衰系の強制振動方程式 ・演習問題 | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第5回 | 刺激関数の応用1 ・刺激関数の応用 ・超高層建物の設計と 固有値解析 ・免震建物の設計と 固有値解析 ・タワー・スコラの設計 と固有値解析 ・完全モード制御、部分 モード制御 ・種々の刺激関数の例 | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第6回 | 刺激関数の応用2 ・固有振動モードと刺激関数 ・変位の刺激関数 ・層間変位・速度の刺激関数 ・ねじれ振動の刺激関数 | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第7回 | 地震に対する建物の設計法1 ・モーダルアナリシス ・スペクトル・モーダル解析 | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第8回 | 地震に対する建物の設計法2 ・時刻歴応答解析法 数値積 分法 ・線形加速度法 ・Newmarkのβ法 ・入力エネルギー | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第9回 | 建物の設計における減衰の 評価1 ・対数減衰率 ・多質点系の運動方程式の 減衰の表現 ・比例型減衰系 | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第10回 | 建物の設計における減衰の 評価2 ・剛性比例型減衰 ・減衰の与え方で注意すべき 例 基礎免震構造 ・中間層免震の剛性比例減衰 ・屋上鉄塔の応答解析モデル ・レーリー型減衰 ・比例型減衰の一般形 ・モード減衰の設定例 ・建物の設計における減衰の 評価 | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第11回 | 建物の設計における減衰の 評価3 ・非比例型減衰系、複素固有 値解析 ・履歴減衰系 ・複素ばねによる減衰 ・塑性率、累積塑性率 ・変形エネルギー一定則と 必要保有水平耐力 | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第12回 | 免震入門1 ・免震構造概論 | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第13回 | 免震入門2 ・免震装置、積層ゴム | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第14回 | 免震入門3 ・積層ゴムの性能 ・免震構造のイメージ設計 ・基準法と免震構造 | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第15回 | 動的構造設計法の現状とまとめ | 【事前学習】当日の講義資料を予め学習し、理解できることと理解できないことを把握しておくこと。 【事後学習】当日の講義資料を復習し、課題を解いて理解を深めること。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
その他
教科書 | |
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
石丸 辰治 『応答性能に基づく「対震設計」入門[ISBN4-395-00645-0]』 彰国社 2004年 第1版
柴田明徳 『最新耐震構造解析』 森北出版 2014年 第3版
田治見宏 『建築振動学』 コロナ社 1965年 第1版
参考資料、課題は CST-VOICE で公開されます。
各自、授業前にダウンロードしてください。
また、課題の提出も CST-VOICE で行ってください。
課題の提出をもってその日の授業を受けたこととします。
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成績評価の方法 及び基準 |
毎回の講義に出題される課題の結果により評価する |
質問への対応 | 随時 |
研究室又は 連絡先 |
furuhashi.takeshi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
構造物の性能設計に必要な応答解析の基本となる建物振動学について理論面とその実践面から解説します。 |