2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 |
鉄筋コンクリート工学特論Ⅱ
有限要素法による構造物の非線形解析手法
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設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 長沼 一洋 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C32B |
クラス | 博士課程前期1年 |
概要
学修到達目標 | 構造解析法の一つである有限要素法の基礎について学び,それを用いて種々の形式の建築構造物が地震などの外荷重を受けた場合の挙動を解析する手法について学習する。さらに,鉄筋コンクリート構造を中心とした静的解析および地震応答解析の事例を紹介することにより,構造物が破壊に至るまでの非線形挙動に関する理解を深める。 |
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授業形態及び 授業方法 |
<対面授業> 対面授業を基本とするが,新型コロナウィルス等の感染状況によってはオンデマンド型授業に変更する場合もある。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部での構造関連の講義(鉄筋コンクリート構造,構造力学,応用力学,建築実験(構造))を履修していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | ガイダンス/構造解析の目的,解析法の種類と特徴,鉄筋コンクリートの破壊現象 | 【事前学習】学部の授業の構造力学ⅠとⅡの復習をしておく。 【事後学習】第1回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
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第2回 | 有限要素法の概要/発展の歴史,特徴,鉄筋コンクリート構造への適用 | 【事前学習】学部の授業の構造力学ⅢとⅣの復習をしておく。 【事後学習】第2回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第3回 | 応力とひずみの定義/種類,特徴,主軸,不変量,変換方法 | 【事前学習】学部の授業の応用力学ⅠとⅡの復習をしておく。 【事後学習】第3回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第4回 | 応力とひずみの関係/平面応力状態,平面ひずみ状態,3軸応力状態,等方性材料と異方性材料 | 【事前学習】学部の授業の応用力学ⅠとⅡの復習をしておく。 【事後学習】第4回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第5回 | 有限要素法の基本理論/連続体解析の古典的手法,離散化による近似手法,仮想仕事の原理,有限要素法の定式化 | 【事前学習】有限要素法の特徴について調べておく。 【事後学習】第5回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第6回 | 有限要素の種類/三角形要素,四辺形要素,板曲げ要素,シェル要素,六面体要素,適合変位関数に基づく要素剛性行列の誘導 | 【事前学習】有限要素法でどのような要素が用いられているか調べておく。 【事後学習】第6回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第7回 | 線形解析と非線形解析/微小変形理論,大ひずみと大変形の違い,幾何学的非線形,材料非線形,非線形求解法 | 【事前学習】非線形解析が必要とされるのはどのような場合かを調べておく。 【事後学習】第7回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第8回 | 鋼材料のモデル/基本的特性,塑性理論,降伏基準,関連流れ則,弾塑性応力-ひずみ関係式の誘導 | 【事前学習】学部の授業で実施した鉄筋の引張試験について復習しておく。 【事後学習】第8回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第9回 | コンクリート材料のモデル/基本的特性,多軸応力下の破壊条件,直交異方性理論,主な材料構成則 | 【事前学習】学部の授業で実施したコンクリートの圧縮試験について復習しておく。 【事後学習】第9回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第10回 | コンクリートのひび割れモデル/離散ひび割れモデルと分散ひび割れモデル,固定ひび割れモデルと回転ひび割れモデル,非直交ひび割れモデル | 【事前学習】解析でコンクリートのひび割れを考慮する方法について調べておく。 【事後学習】第10回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第11回 | 鉄筋とコンクリートの付着モデル/付着応力-すべり関係,ボンドリンク要素による付着すべりの表現,テンションスティフニング特性 | 【事前学習】学部の授業の鉄筋コンクリート構造Ⅰの付着に関する内容を復習しておく。 【事後学習】第11回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第12回 | 解析対象のモデル化方法/解析領域の決定,要素の種類と分割密度,荷重の与え方 | 【事前学習】学会論文などで建物を対象とした解析を行っている例を一つ選んで読んでおく。 【事後学習】第12回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第13回 | 非線形解析で留意すべき点/荷重増分の大きさ,不安定現象の回避,失敗事例から学ぶこと | 【事前学習】学会論文などで非線形解析を行っている例を一つ選んで読んでおく。 【事後学習】第13回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第14回 | 鉄筋コンクリート構造の解析例/単調増加荷重に対する解析,正負繰り返し荷重に対する解析,地震力(加速度)に対する解析 | 【事前学習】学会論文などで鉄筋コンクリート構造の解析を行っている例を一つ選んで読んでおく。 【事後学習】第14回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
第15回 | 解析精度と信頼性の評価,今後の研究課題など | 【事前学習】解析の信頼性を評価する方法について調べておく。 【事後学習】第15回の講義の内容をノートにまとめておく。 | 【事前学習】120分 【事後学習】120分 |
その他
教科書 |
教科書は特に使用しない。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
長沼一洋,佐藤裕一 『鉄筋コンクリートの非線形有限要素法』 京都大学学術出版会 2023年 第1版
必要に応じて関連資料および文献を配布する。
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成績評価の方法 及び基準 |
試験は行わず,毎回の出席状況で評価する。 |
質問への対応 | 随時対面またはメールで受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
タワー・スコラ S904 naganuma.kazuhiro@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 12:10 ~ 13:00
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学生への メッセージ |
実例を交えながら分かりやすい講義を心がけます。 |