2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 | 構造動力学特論Ⅰ | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 秦 一平 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C54B |
クラス | 建築・海洋建築 共通 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 建築構造物の対(地)震設計のための方法論を学ぶことを目標にしている.近年は,大きな地 震が頻繁に発生し,今後も大きな地震が発生することは予測されている.そのため,地震に対 して免震・制震構造の特徴および設計方法についての基礎知識を学ぶ必要がある.そこで,本 特論では免震・制震構造の設計目標に対する最適解を見つける方法論を講義を通して学ぶこと を目標にしている. |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
授業形態:「同時双方向型授業」 オンライン会議システム「Zoom」を利用して,同時双方向形式で行う。 授業方法: 振動工学の基礎知識の復習と弾塑性振動理論の導入部を、配布する計算プログラムを利用しな がら、学んでいく。そのため,ノートパソコン(Windows版)を必要とする.また,実際の設計としてどのようなダンパーのデバイスが利用されているかを、実物あるいはアニメーション画像で、体験しながら勉強する。また、動力学設計の感性を養うため、数回の課題により授業内容を理解してもらう. |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部3年次の「振動工学」「対地震構造」の履修を必須とする。特に、配布する計算プログラムの使用の仕方などは最低限理解しておいてほしい |
授業計画
第1回 | 近年の免震構造、制振構造の動向 | 【事前学習】構造物の構造設計方法を復習する 【事後学習】配布された計算ソフトの使い方を確認する | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
---|---|---|---|
第2回 | 構造物のモデル化 立体解析モデルから簡易モデルの構築① | 【事前学習】静的増分解析を理解する 【事後学習】立体モデルを構築する | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第3回 | 構造物のモデル化 立体解析モデルから簡易モデルの構築② | 【事前学習】立体モデルを構築する 【事後学習】静的増分解析を用いてモデル化を行う | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第4回 | 構造物のモデル化 立体解析モデルから簡易モデルの構築③ | 【事前学習】立体モデルを構築する 【事後学習】静的増分解析を用いてモデル化を行う | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第5回 | 免震建物と免震ゴムについて/地震時の免震建物概況 | 【事前学習】免震建物の性能はどの程度になるのか 【事後学習】免震建物の利点と欠点をまとめる | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第6回 | 免震材料の基本 | 【事前学習】免震部材の種類と特徴を調べておく 【事後学習】免震部材の履歴特性を整理しておく | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第7回 | 免震装置のカタログの見方 装置種類・性能特性諸元・製品仕様など | 【事前学習】免震装置のカタログに記載されている内容を読んでおく 【事後学習】免震装置配置ソフトの使用方法を復習する | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第8回 | 免震装置の配置方法① | 【事前学習】重芯と剛芯の関係を理解しておく。求められるとなおよい 【事後学習】免震装置の配置演習の続き | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第9回 | 免震装置の配置方法② 限界マップの作成演習 | 【事前学習】免震装置の配置方法を復習する 【事後学習】限界マップの見方を復習する | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第10回 | 免震装置の配置方法③ 配置に関してのプレゼンをする | 【事前学習】どのような目的で免震装置を配置したのかをまとめる 【事後学習】配置に関してのコメントをもとに再度、配置を試みる | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第11回 | 風応答による評価方法 風による免震設計の設計確認事項を理解する | 【事前学習】免震装置の配置演習 【事後学習】風による影響を含めた免震設計の見直し | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第12回 | 免震構造の設計演習① 第2回から第11回までの内容を含めて免震構造の設計を行う | 【事前学習】免震装置の配置演習 【事後学習】設計演習を行う | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第13回 | 免震構造の設計演習② 第2回から第11回までの内容を含めて免震構造の設計を行う | 【事前学習】設計演習の続き 【事後学習】設計演習を行う | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第14回 | 免震設計方法のプレゼン① 各自の免震設計した内容をプレゼンテーションをしてもらう | 【事前学習】プレゼンテーション資料の作成 【事後学習】他の履修者との比較検討 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第15回 | 免震設計方法のプレゼン② 各自の免震設計した内容をプレゼンテーションをしてもらう | 【事前学習】プレゼンテーション資料の作成 【事後学習】他の履修者との比較検討 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
その他
教科書 |
石丸辰治 『『応答性能に基づく「対震設計」入門』』 彰国社 2004年年 第第1版版
本書は,授業で扱う内容をほぼ取り扱っているため,授業での補足などをこの本
で理解してほしい.
|
---|---|
参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
石丸辰治 『 『対震設計の方法』』 建築技術 2008年年 第第1版版
柴田明徳 『最新 耐震構造解析』 森北出版 2014年年 第第3版版
日本建築学会 『免震構造設計指針』 丸善 2013年年 第第4版版
|
成績評価の方法 及び基準 |
レポート課題の提出状況と最終課題に対する理解度で評価する |
質問への対応 | 授業中に理解できないところがあった場合、質問内容を整理しオフィスアワーおよび授業終了後に質問すること |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎タワースコラ9階903室(秦) hata.ippei@nihon-u.ac.jp 03-3259-0695 |
オフィスアワー |
金曜 駿河台 16:30 ~ 18:00 駿河台校舎タワースコラ 9階S903室(秦)
|
学生への メッセージ |
構造設計や研究者を目指したいと思う学生には,ぜひ受講してほしい科目である.私は,実務 設計で利用される設計法や新しい対地震構造システムを提案すること目的として,研究してい るので,まだ誰も考えていないような観点から設計をすることを一緒に考えられればと思って いる.レポートでも課題に対し,議論できるような学生がいてくれることを望んでいます. |