2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 海洋建築工学専攻
設置情報
科目名 |
海洋空間利用計画特論
海洋空間を俯瞰する視点が伸びる授業
|
||
---|---|---|---|
設置学科 | 海洋建築工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 居駒・高橋他 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | D14A |
クラス | 海洋空間利用計画特論 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 海洋空間における利用計画は、広い概念であり、社会経済活動、自然環境保全等の幅広い目的に利用される一方、技術開発の進展、利用管理のための利用権や法制度、技術的課題、国際間競争、など多岐の要素から成り立っている。そこで、本講座では技術と政策の視点で新たな海洋空間利用計画をとらえ、グローバルな立場で自ら考え自ら行動する基礎的能力を修得することを目標とする。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
授業は原則として対面式の授業形態とする。授業方法としては、毎回一つの課題についてパワーポイントを用いてわかりやすく講義したうえで、課題にかかわる人、制度、技術について質疑し討議するものである。 講義のテーマはシラバスに沿って展開するが、授業の進捗によって臨機応変に変更することがある。学生は事前にシラバスと授業内容を確認し、パソコンや書籍などを用いて関連する資料を収集し事前学習を勧める。また授業の最後では、受講者全員が教員が提起する課題についてまとめ、全員の前でプレゼンを行う。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
海洋空間利用計画は、「海洋空間」という幅広い分野を対象としている。このため、「海洋空間」全体を俯瞰できる能力育成を目標として、海洋空間の魅力を再認識し、工学的知識からプロジェクトを成功させるためのマネジメントまでの幅広い分野を対象に、資料を収集し分析し、その社会背景について広い視点から考察してほしい。基礎知識として、下記の「海洋開発産業概論(改訂第3版)」、「海洋開発ビジネス概論(改訂第2版)」、「海洋開発工学概論(改訂第2版)」を使用して、予習・復習することを薦める。https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_tk7_000024.html |
授業計画
第1回 | 【ガイダンス:授業内容及び成績評価についての説明】 ガイダンスにおいて担当者の自己紹介を行ったうえで、海洋空間利用計画の授業の概要について概説し、本講座の意義と目標、成績評価について解説する。 また、第1回授業として、海洋空間利用計画の魅力について、実例を紹介しながら、解説する。 | 【事前学習】シラバスの内容を熟読して、授業内容についてよく理解しておくこと。 【事後学習】授業内容について理解を深め、理解できなかった箇所を次回の授業で質問できるようにしておくこと。 | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
---|---|---|---|
第2回 | 【EEZ(排他的経済水域)と国益】 離島管理の現状、近隣各国の主張、国際調停裁判制度、海洋自然環境保護区の国際的役割、国境離島の管理とロジック、国連の役割、EEZ・国境警備の最前線、武力を使用しない解決方法、解決すべき課題 | 【事前学習】シラバスの内容を熟読して、授業内容についてよく理解しておくこと。 【事後学習】授業内容について理解を深め、理解できなかった箇所を次回の授業で質問できるようにしておくこと。 | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第3回 | 【沿岸域や海洋の開発にかかわる政策】 法制度、技術的課題:海洋空間利用計画の対象とする沿岸域や海洋の開発にかかわる基礎知識、国の政策、海洋利用関係者の利害、沿岸域管理の枠組み、国際海洋法等の国際法、技術的課題 | 【事前学習】シラバスの内容を熟読して、授業内容についてよく理解しておくこと。 【事後学習】授業内容について理解を深め、理解できなかった箇所を次回の授業で質問できるようにしておくこと。 | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第4回 | 【地球化学と国際法から見た海洋保全・再生】 地球化学からみた海洋資源、国際海洋法(国連海洋法条約等)、領土保全、海洋に関する総合的・計画的取り組み、海洋基本法 | 【事前学習】シラバスの内容を熟読して、授業内容についてよく理解しておくこと。 【事後学習】授業内容について理解を深め、理解できなかった箇所を次回の授業で質問できるようにしておくこと。 | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第5回 | 【気候変動と海洋エネルギー】 温暖化の現状と最新の知見(AR5) 温暖化問題を理解する上で必要な科学的・基礎知識と最新の知見(IPCC AR5)を紹介する。 | 【事前学習】IPCCの活動とレポートの概要を調べてみる 【事後学習】IPCC AR5を読む | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第6回 | 【気候変動と海洋エネルギー】 世界のエネルギー消費の現状 エネルギー(一次、2次)関連の基礎知識、世界のCO2排出量とエネルギー消費の現状を紹介する。 | 【事前学習】エネルギー白書(2019年度)の概要を読む(WEBより) 【事後学習】パリ協定やCOPの報告を調べる | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第7回 | 【気候変動と海洋エネルギー】 気候変動の将来—CO2削減シナリオと気候の復元性 CO2削減に向けた国連条約(パリ)、日本の削減シナリオの紹介、気候の安定化と気候復元可能性について紹介する。 | 【事前学習】地球温暖化に関する種々の意見をWEB等で調べる 【事後学習】CO2削減の必要性について自身で整理する | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第8回 | 【気候変動と海洋エネルギー】 海洋再生エネルギー開発への取組み CO2削減に重要な海洋エネルギー開発への取組みの現状について紹介する | 【事前学習】日本の海洋再生可能エネルギー開発状況をWEBなどで調べる 【事後学習】CO2削減と海洋再生可能エネルギー開発について小論文課題 | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第9回 | 【海洋開発・沿岸域管理】 海洋開発・沿岸域で活動するためには、法制度・政策・国益などの理解が不可欠である。具体的な事例により、大枠を解説する。 | 【事前学習】シラバスの内容を熟読して、授業内容についてよく理解しておくこと。 【事後学習】授業内容について理解を深め、理解できなかった箇所を次回の授業で質問できるようにしておくこと。 | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第10回 | 【横浜港の見学】 国土交通省関東地方整備局の便宜供与により、横浜港の見学会を開催する。東京湾における港湾施設の果たす役割、社会経済活動を支える海洋空間の利用状況を確認する。 | 【事前学習】シラバスの内容を熟読して、授業内容についてよく理解しておくこと。 【事後学習】授業内容について理解を深め、理解できなかった箇所を次回の授業で質問できるようにしておくこと。 | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第11回 | 【SDGsと水素】 厄介者扱いされた水素エネルギーの歴史、今や救世主と持ち上げられる水素エネルギー、水素社会の実現、注目を浴びる冷熱利用産業ネットワーク、港湾の産業配置の再編、土地利用計画、国際冷熱ネットワーク形成、国際冷熱輸送ネットワークと冷熱備蓄、技術開発で先行する日本、解決すべき課題 | 【事前学習】シラバスの内容を熟読して、授業内容についてよく理解しておくこと。 【事後学習】授業内容について理解を深め、理解できなかった箇所を次回の授業で質問できるようにしておくこと。 | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第12回 | 【沿岸域総合管理の必要性】 日本の国土、東京湾埋め立ての変遷、沿岸部の急速な発展、米国カリフォルニア州サンフランシスコ湾地域の沿岸域管理、サンフランシスコ湾の環境変遷の経緯、環境と調和した沿岸域利用を促進する沿岸管理法(マッカティア・ペトリス法) | 【事前学習】シラバスの内容を熟読して、授業内容についてよく理解しておくこと。 【事後学習】授業内容について理解を深め、理解できなかった箇所を次回の授業で質問できるようにしておくこと。 | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第13回 | 【新しい海洋空間利用計画の提案】 自分で各種資料を収集分析し、新しい海洋空間利用計画の課題を提起し、解決策を提案する。(担当教官により講評する。) | 【事前学習】シラバスの内容を熟読して、授業内容についてよく理解しておくこと。 【事後学習】授業内容について理解を深め、理解できなかった箇所を次回の授業で質問できるようにしておくこと。 | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第14回 | 【新しい海洋空間利用計画の提案】 自分で各種資料を収集分析し、海洋空間利用計画の課題を提起して、解決策を提案する。(担当教官により講評する。) | 【事前学習】シラバスの内容を熟読して、授業内容についてよく理解しておくこと。 【事後学習】授業内容について理解を深め、これまでの授業を振り返り授業内容を整理しておくこと。 | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
第15回 | 【新しい海洋空間利用計画の提案】 自分で各種資料を収集分析し、海洋空間利用計画の課題を提起して、解決策を提案する。(担当教官により講評する。) | 【事前学習】シラバスの内容を熟読して、授業内容についてよく理解しておくこと。 【事後学習】授業内容について理解を深め、これまでの授業を振り返り授業内容を整理しておくこと。 | 【事前学習】 2時間 【事後学習】 2時間 |
その他
教科書 |
事前に課題を提起するので事前に資料取集・分析し、教員とのディベートに備えること。
基礎知識として、「海洋開発産業概論(改訂第3版)」、「海洋開発ビジネス概論(改訂第2版)」、「海洋開発工学概論(改訂第2版)」を使用して、予習・復習することを薦める。https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_tk7_000024.html
|
---|---|
参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
|
成績評価の方法 及び基準 |
評価の方法として、「最終授業でのプレゼンテーション」50%と「レポート提出」「ディベート参加と意見の内容」を総合して評価する。どの項目も1/3以上の欠席・未提出・不参加の場合はウイズドロー(不可の評価となる)。 |
質問への対応 | 授業中でも終了後でも口頭及びメールによる質疑応答を歓迎する。 |
研究室又は 連絡先 |
居駒知樹 E-mail:ikoma.tomoki@nihon-u.ac.jp 髙橋浩二 E-mail:takahashi.koji70@nihon-u.ac.jp 丸山康樹 E-mail:koki@iis.u-tokyo.ac.jp 寺口敬秀 E-mail:terakuchi.takahide@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 船橋 15:00 ~ 16:30
|
学生への メッセージ |
常に熱意を持って取り組むことを期待しています。AIの利用を許容しますが、AIの利用によって纏めた資料は独創性が無いため、高い評価は期待できません。独創性の育成・発揮されることを期待しています。 |