2025年 大学院理工学研究科 シラバス - まちづくり工学専攻
設置情報
科目名 | 都市デザイン特論 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | まちづくり工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 栗本・鈴木 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 木曜6 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | E33A E46B |
クラス | |||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 本講義では、国土計画から都市計画・都市デザインそしてまちづくりまでを一貫して概観することが学習到達目標である。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
「対面授業」 授業形態は対面授業で行い、原則として、毎回講義資料を配布し、パワーポイントと板書を利用した座学形式で行う。授業方法は、講師による都市デザインの実務経験をもとに、社会的空間を取り巻く状況変化を踏まえ、人類史的な事例から実践的な取組・事例紹介までを通じて、都市デザインの最前線を学んでいく。 レポート課題は授業内での討議資料としてフィードバックする。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
都市計画や都市デザイン、ウォーターフロント計画を学んでいることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | ■本講義の全体構成と概要 都市デザインとは何か/都市デザインの概念と歴史/都市デザインの目的と役割/都市デザインの基本原則/都市デザインにおける重要な要素/授業の全体構成 | 【事前学修】自分なりの現代都市の課題を整理し、関連書物等に目を通しておくこと。 【事後学修】本講義で配布した資料を読み返し、疑問点がないようにしておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
---|---|---|---|
第2回 | ■都市の形成・発展と都市デザイン 都市の形成・発展における歴史的背景/都市の変容と現在の課題/都市の特性と都市デザイン/都市デザインの理論的枠組み/都市の空間構成における課題と解決策/持続可能な都市計画に向けた取り組みと実践例 | 【事前学修】都市計画、都市デザインの内容を書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本授業で行った、都市の形成・発展における歴史的背景等を復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第3回 | ■都市域・臨海地域の地理的特性と都市デザイン 地形、地勢、気候などの地理的条件が都市デザインに与える影響/都市の成り立ち/港湾(ウォーターフロント)とは/ウォーターフロント開発の概要/ウォーターフロント開発の変遷/都市デザインとウォーターフロント開発の関連/近代以降の港湾政策/戦後の港湾の変遷/港湾の法制度 | 【事前学修】わが国の港湾を関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本授業で行った、港湾の概要と港湾政策とそれが都市に与えた影響等を復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第4回 | ■国土計画と都市デザイン わが国の国土計画の発祥と変遷/国土計画の具体である全国総合開発計画(全総)とその時代の沿岸域・ウォーターフロントの関連/国土計画と都市デザインの関係 | 【事前学修】国土計画の内容を関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本講義で行った、全総の経緯等を復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第5回 | ■地方創生と都市デザイン 地方創生の概念と意義/地方創生における都市デザインの役割/地域ブランディングの方法/地域コミュニティ・ビジネスの重要性/地域経営の概念と意義、実践方法/地域住民参加型まちづくりの意義/地観光と都市デザインの関連性/地方都市の歴史的・文化的・自然的資源を活用したまちづくりの手法 | 【事前学修】地方創生の内容を関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本講義で行った、地方創生と都市デザインの関連等を復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第6回 | ■都市デザインのあゆみ① グローバリゼーションと都市の変容/グローバリゼーションがもたらす都市デザインの変化/グローバリゼーションによる都市間競争の激化と都市デザインの役割/グローバル都市・東京、ニューヨーク、ロンドン等の都市デザイン事例分析/地域の特性を生かしたグローカルな都市デザインの手法と実践例 | 【事前学修】グローバリゼーションや都市間競争の内容を関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本講義で行った、グローバリゼーションと都市デザインの関連等について復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第7回 | ■都市デザインのあゆみ② 都市交通の歴史的変遷/都市交通の現状と問題点/都市交通と都市デザインの関係性/公共交通機関の役割と都市デザイン/道路デザインと都市交通の改善/歩行者空間のデザインと都市の魅力/自転車と都市デザインの相互作用/持続可能な交通と都市デザインの関係/デジタル技術と都市交通の未来像 | 【事前学修】持続可能な交通の内容を関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本講義で行った、持続可能な交通と都市デザインの関連等を復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第8回 | ■都市デザインのあゆみ③ 公共空間の種類と特徴/公共空間の設計における人間中心主義/ウォーカビリティという視点からの公共空間/パブリックアートとしての都市デザインと公共空間の関係/都市デザインにおける人間工学/都市デザインにおけるプロジェクトマネジメント | 【事前学修】公共空間、ウォーカビリティ、人間工学の内容を関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本講義で行った、公共空間、ウォーカビリティ、人間工学等と都市デザインの関連等を復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第9回 | ■都市デザインの技術的要件①(建築・景観編) 建築デザインと都市デザインの相互関係/都市の歴史文化・社会的背景と建築デザインの関係/建築による都市のアイデンティティの形成/都市デザインにおける景観デザイン/様々な文化的要素が都市景観に与える影響/建築家、ランドスケープアーキテクト、都市デザイナーが役割を果たす方法 | 【事前学修】建築、景観の内容を関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本講義で行った、建築、景観と都市デザインの関連等を復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第10回 | ■都市デザインの技術的要件②(経済編) 都市経済の概要と都市デザインの関連性/都市計画と経済成長の相互作用/都市デザインが経済活性化に与える影響/知識集約型産業の発展と都市デザインに与える影響/経済的観点から考える都市デザインの実践例 | 【事前学修】都市経済の内容を関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本講義で行った、都市経済と都市デザインの関連等を復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第11回 | ■都市デザインの技術的要件③(文化創造編) 都市における文化創造の重要性と都市デザインへの影響/文化創造が都市のイメージ形成に与える影響/都市デザインにおける地域の文化的特徴の活用/ブランディングと都市デザインの関係/アート・デザイン・スポーツを利用した都市デザイン/都市デザインにおける多文化主義と包容性/文化創造における公共性と都市デザインの関係 | 【事前学修】文化創造、アート、スポーツ、ダイバーシティの内容を関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本講義で行った、文化創造と都市デザインの関連等を復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第12回 | ■ ジェイコブス・アレグザンダー・リンチの都市論と都市デザイン モダニズムとは異なるまちづくり論/J.ジェイコブス、C.アレグザンダー、K.リンチの都市論/ジェイコブス・アレグザンダー・リンチ以降の都市論の潮流/持続可能性と都市デザインの重要性/持続可能性を考慮した都市デザインを実践する手法と実践例 | 【事前学修】まちづくりのあり方を示した、J.ジェイコブス、C.アレグザンダー、K.リンチの都市論を関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本講義で行った、都市論の要件等を復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第13回 | ■DX(デジタル技術)と都市デザイン デジタル技術の発展と背景/デジタル技術が都市デザインに与える影響/都市デザインにおけるデジタル技術の活用/デジタル技術を活用した都市デザインの事例/AI技術の進化と都市デザインにおけるAIの役割/AIがもたらす都市デザインの課題/スマートシティ2.0の実現に向けて都市デザイナーには何が求められるのか | 【事前学修】デジタル技術の内容を関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本講義で行った、デジタル技術と都市デザインの関連等を復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第14回 | ■都市デザインに関する法制度・評価システム 定量的評価とは何か/都市デザイン評価の概要と重要性/都市デザイン評価方法の種類、利点・欠点/都市デザイン評価と持続可能性の関係/改善された都市デザインとそのプロセスについての実践例 | 【事前学修】定量的評価の内容を関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本講義で行った、定量的評価と都市デザインの関連等を復習しておくこと。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
第15回 | ■まとめと展望 講義で学んだことのまとめと復習/都市デザインが直面する未来の課題/都市デザインにおける未来予測/技術革新がもたらす都市デザインの可能性/持続可能な都市デザインの実現に向けた展望/都市デザインの未来に向けた展望/次世代都市デザイナーとしての役割と責任/都市デザイン特論を活かすための具体的な方法とアドバイス | 【事前学修】これまで行った本講義の内容をこれまで配付されたレジメ等をはじめ関連書物等で理解しておくこと。 【事後学修】本講義で行った内容やストーリー展開を、自分の修士研究に当てはめてを再考すること。 | 【事前学修】2時間 【事後学修】2時間 |
その他
教科書 |
毎回の授業時に当日の内容をプリントしたコピーを配布する。
|
---|---|
参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
参考書等は授業中に伝える。
|
成績評価の方法 及び基準 |
概ね授業態度(質疑応答など)20%、レポート80%とする。 |
質問への対応 | 質問は、授業中またはe-mailで受け付ける。回答は原則として、直近の授業で行う。 |
研究室又は 連絡先 |
タワー・スコラ12階S1208室:栗本研究室 栗本 kurimoto.kenichi●nihon-u.ac.jp (●を@に変更すること) |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 12:20 ~ 13:10
|
学生への メッセージ |
本講義担当者は、日本をはじめ東アジアを対象としたまちづくりや地域分析の実務に携わっており、分野を横断した多様な都市デザインを実践している。都市デザインが直面する未来の課題と、次世代都市デザイナーとしての役割と責任とは何か。最前線の知見を直接聞くことで、自らの都市デザインに理解を深めてもらいたい。 |