2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 機械工学専攻
設置情報
科目名 | 流体工学特論Ⅱ | ||
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設置学科 | 機械工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 加藤 千幸 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F33B |
クラス | |||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 本授業を履修することによって、流れの本質的な現象を理解し、得られた理解を流体工学に係る大学院レベルの研究や流体関連製品の研究開発、設計、製品開発などの将来の業務等に活用できるようにする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業。教員は基本的な事項を板書し、その説明を加えるが、受講生の理解を促すために、対話形式によって、授業は進める。そのことによって、教員は受講生の理解度を正確に把握し、それに準じた説明を加える。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部時代に流体工学に関連した授業を受講したことがある受講生は受講内容を復習し、自身が理解している点と理解が曖昧な点、全く理解していない点を明確にしておくこと。ただし、このことは本授業の受講にあたって、流体工学に対する基礎知識が必須というものではない。また、微分、積分などの数学に関する基礎知識に関しても上記と同様にこれまでに履修したことを自身で整理しておくこと。 |
授業計画
第1回 | ・コースガイダンス(授業の進め方に関する一般的な事項の説明) ・検査体積と検査質量 ・一般的な収支のバランスと保存則 | 理解度を深めるために、左記の講義内容に関する予習(事前学習)と復習(事後学習)を行う。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
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第2回 | ・粘性作用 流体現象は粘性効果、対流効果、および圧縮性効果によって決まる。ここでは粘性効果について、発生するメカニズムとその作用について理解する。 | 理解度を深めるために、左記の講義内容に関する予習(事前学習)と復習(事後学習)を行う。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第3回 | ・対流効果 流体現象の重要な効果である対流効果について、発生するメカニズムとその作用、特に、対流の非線形効果について理解する。 | 理解度を深めるために、左記の講義内容に関する予習(事前学習)と復習(事後学習)を行う。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第4回 | ・乱流の発生とレイノルズ数 粘性効果と対流効果のバランスから乱流が発生するメカニズムを理解し、それを表す重要なパラメータであるレイノルズ数の物理的な意味を理解する。 | 理解度を深めるために、左記の講義内容に関する予習(事前学習)と復習(事後学習)を行う。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第5回 | ・工学的に見た場合の乱流の得失 工学的な流れは乱流である場合が多いが、乱流には層流と比較して良い面もあるし、悪い面もある。それらに関して、摩擦抵抗および熱伝達の増大とはく離の抑制について理解する。 | 理解度を深めるために、左記の講義内容に関する予習(事前学習)と復習(事後学習)を行う。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第6回 | ・工学的に見た場合の乱流の得失(続き) 工学的な流れは乱流である場合が多いが、乱流には層流と比較して良い面もあるし、悪い面もある。それらに関して、摩擦抵抗および熱伝達の増大とはく離の抑制について理解する。 | 理解度を深めるために、左記の講義内容に関する予習(事前学習)と復習(事後学習)を行う。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第7回 | 【通常試験(第1回目)】 これまでに授業したことの理解度を確認するために通常試験を実施する。 | 第1回から第6回の授業の内容を各自が取ったノートやハンズアウトによって復習する。また、試験実施後は試験問題について復習する。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第8回 | ・通常試験(第1回目)の返却と解説 ・流体の基礎方程式の導出について | 基礎方程式の導出に関する説明部分を予習する。返却された通常試験結果に基づき、理解が不足していた点を明確にし、改めて復習する。基礎方程式の導出に関する説明内容を復習する。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第9回 | ・連続の式とナビエストークス方程式 非圧縮性流体の基礎方程式である連続の式とナビエストークス方程式の導出を学び、それぞれの項の物理的な意味を理解する。 | 理解度を深めるために、左記の講義内容に関する予習(事前学習)と復習(事後学習)を行う。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第10回 | ・全エネルギーの保存則 ・運動エネルギーの輸送方程式 ・内部エネルギーの輸送方程式 まず、エネルギー保存則から全エネルギーの保存を表す方程式を導出する。次にナビエストークス方程式を積分することによって、運動エネルギーの輸送方程式を導出し、最後にこれらの二つの方程式から内部エネルギーの輸送方程式を理解する。 | 理解度を深めるために、左記の講義内容に関する予習(事前学習)と復習(事後学習)を行う。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第11回 | ・全エネルギーの保存則(続き) ・運動エネルギーの輸送方程式(続き) ・内部エネルギーの輸送方程式(続き) 引き続き、これらの方程式に関して理解を深める。特に、特にエネルギー変換との関係を理解する。 | 理解度を深めるために、左記の講義内容に関する予習(事前学習)と復習(事後学習)を行う。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第12回 | 乱流の数値解析 工学的に重要な乱流の数値解析に関して重要な事項を理解する。 | 理解度を深めるために、左記の講義内容に関する予習(事前学習)と復習(事後学習)を行う。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第13回 | 乱流の数値解析(続き) 工学的に重要な乱流の数値解析に関して重要な事項を理解する。 | 理解度を深めるために、左記の講義内容に関する予習(事前学習)と復習(事後学習)を行う。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第14回 | 【通常試験(第2回目)】 第1回から第13回の授業内容に関する通常試験を実施する。 | 第1回から第13回の授業内容に関する通常試験を実施するので、受講生はこれまでの授業内容を復習し、試験で出された問題に関して、自分なりに復習する。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
第15回 | ・通常試験(第2回目)の返却と解説 | 返却された通常試験結果に基づき、理解が不足していた点を明確にし、改めて復習する。 | 事前学習2時間 事後学習2時間 |
その他
教科書 |
教員が独自に作成した授業資料(ハンズアウト)に基づいて授業は進める。ハンズアウトは授業開始前のキャンバスにアップロードするので、受講生は各自ダウンロードし、必要に応じて印刷をする。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
上記のハンズアウト以外には特に参考資料は使用しない。
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成績評価の方法 及び基準 |
2回以上実施する平常試験の成績(100%)によって評価する。平常試験は成績評価のためだけではなく、受講生の理解度を確認し、適切な補足説明などをできるようにするためにも実施するものである。このため、平常試験の実施回数は平常試験の結果によって決まるため、2回を超えることもある。 |
質問への対応 | 各回の授業中に学生の理解度を確認するために質問する時間を設ける。また、授業時間外であってもメール等によって質問することはできる。教員は質問内容に応じて、個別に対応したり、次回授業で説明したりする。 |
研究室又は 連絡先 |
kato.chisachi24@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
流体工学は数式が多く、多くの学生は授業を受講しても、本質的な理解には至っていない場合が多い。本講義では流体工学の本質的な理解を進め、自身の研究や将来の業務に活かせる理解を取得すること目標としている。授業ではできるだけ数式は使わずに、身近な例から流体工学の本質が理解できるように進めるので、流体工学に関する授業を受けたことが無い学生の履修も歓迎する。 |