2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 電気工学専攻
設置情報
科目名 | 電磁理論特論 | ||
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設置学科 | 電気工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 山﨑 恒樹 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | I14B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 電磁波工学は現在のエレクトロニクスと情報産業の技術に関する最も基礎的な学問である。本講では初めに電荷,電流,電界,磁界を出発点として、電磁気学の学び方学習し、電磁理論の基礎方程式であるMaxwellの方程式を出発点とし,色々な電磁現象を学び、さらに演習を通して、電磁界理論の理解を深める。 |
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授業形態及び 授業方法 |
大学院の授業は教師が一方的に講義するのではなく、授業を進めるなかで受講者とのコミュニケーションをとり理解の程度をフィードバックできるようにする。学部で学習したことでも理解していないため授業の進行に支障をきたす場合は復習の授業を行う。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部の電磁気学Ⅰ及び演習,電磁気学Ⅱ及び演習、電磁波の基礎,電磁波工学 |
授業計画
第1回 | 講義概要の説明:本年、本講義で取り扱うトピックスについて説明する。 電磁理論の出発点として、基本的には、Maxelllの方程式を基礎としている。学部で学習したMaxelllの方程式を復習しながら電磁気学の学び方を説明する。最初に静電界、静磁界の表示と近接場(ベクトル演算子)との関係について説明する。 | 事前学習:演習課題を理解し、次回について予習しておく(120分) 事後学習:与えられた課題を行ない、講義内容を理解する(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
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第2回 | Coulombの実験則を近接作用の原理に基づく表現式(E,B表示)を説明し、電荷と電界が時間的変化する場合、磁化なし場の表現式、AmpereとFaradyの電磁誘導の表現式と電磁界の相対論的考え方から、真空中のMaxellの方程式を説明する。。 | 事前学習:演習課題を理解し、次回について予習しておく(120分) 事後学習:与えられた課題を行ない、講義内容を理解する(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第3回 | 真空中のMaxellの方程式を物質中に拡張し、磁石に働く力(E,Hの相違)について、説明する。また、磁石に働くE,B表示理論について説明する。 | 事前学習:演習課題を理解し、次回について予習しておく(120分) 事後学習:与えられた課題を行ない、講義内容を理解する(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第4回 | 電磁誘導の法則から,ベクトルポテンシャルについて説明する。 | 事前学習:演習課題を理解し、次回について予習しておく(120分) 事後学習:与えられた課題を行ない、講義内容を理解する(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第5回 | 電磁気学の学び方(その1;静電界と静磁界)について説明する. | 事前学習:前回までの講義内容を十分に理解しておく(120分) 事後学習:授業内の例題を自分で解けるように,講義内容を理解しておく(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第6回 | 電磁気学の学び方(その2;相対論的考え方)について説明する. | 事前学習:前回までの講義内容を十分に理解しておく(120分) 事後学習:授業内の例題を自分で解けるように,講義内容を理解しておく(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第7回 | 電磁気学の学び方(その3;電磁誘導と磁石に働く力)について説明する. | 事前学習:前回までの講義内容を十分に理解しておく(120分) 事後学習:授業内の例題を自分で解けるように,講義内容を理解しておく(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第8回 | 電磁気学の学び方(その4;E-B表示理理論)について説明する. | 事前学習:前回までの講義内容を十分に理解しておく(120分) 事後学習:授業内の例題を自分で解けるように,講義内容を理解しておく(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第9回 | ベクトル場に重要な Helmholtzの定理について説明する。 | 事前学習:前回までの講義内容を十分に理解しておく(120分) 事後学習:授業内の例題を自分で解けるように,講義内容を理解しておく(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第10回 | 電磁界の表現法について説明する。 | 事前学習:前回までの講義内容を十分に理解しておく(120分) 事後学習:授業内の例題を自分で解けるように,講義内容を理解しておく(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第11回 | 真空中のMaxwellの方程式とLorentzの力から運動量保存則を導出し、電磁場運動量の体積密度と電磁運動量の流れの面密度の関係を説明する。 | 事前学習:前回までの講義内容を十分に理解しておく(120分) 事後学習:授業内の例題を自分で解けるように,講義内容を理解しておく(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第12回 | 負媒質(メタマティリアル)における電磁波の反射と透過について説明する。 | 事前学習:前回までの講義内容を十分に理解しておく(120分) 事後学習:授業内の例題を自分で解けるように,講義内容を理解しておく(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第13回 | 運動媒質における電磁波の反射と透過について説明する。 | 事前学習:前回までの講義内容を十分に理解しておく(120分) 事後学習:授業内の例題を自分で解けるように,講義内容を理解しておく(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第14回 | 分散性媒質内の電磁波の伝搬速度について説明する。 | 事前学習:前回までの講義内容を十分に理解しておく(120分) 事後学習:授業内の例題を自分で解けるように,講義内容を理解しておく(120分) | 事前学習:120分 事後学習:120分 |
第15回 | 講義全体の総括と課題の説明を行う. | 事前学習:前回までに提示された課題を各自レポートとしてまとめる(240分) | 事前学習:240分 |
その他
教科書 |
『電磁波工学の基礎』 細野敏夫 森北出版 2015年 第POD版
『マグロウヒル大学演習 電磁気学(改定2版)』 Joseph A. Edminister 著(村崎憲雄/飽本一裕之/小黒剛也 共訳) オーム 社 1996年 第7版
細野敏夫 『メタ電磁気学』 森北出版株式会社 1999年 第1版
必要に応じて資料及び教科書を補足して配付する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
Feynman, Leighton, Sands(訳:宮島龍興) 『The Feynman Lectures on Physics Vol.Ⅱ(ファインマン物理学Ⅲ 電磁気学)』 岩波書店
M. Zahn, Electromagnetic Field Theory - a problem solving approach-, John Wiley and Sons, Inc., 1979
砂川重信 『電磁気学』 物理学テキストシリーズ 株式会社 岩波書店 1977年
必要に応じてこちらから資料を配布する。
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成績評価の方法 及び基準 |
課題に対するレポートおよび質疑に対する結果を評価 |
質問への対応 | メールならびに講義日にて対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
連絡先:E-mail:yamasaki.tsuneki@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 16:30 ~ 17:30 講師室(タワースコラ2階)
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学生への メッセージ |
電磁理論の講義はただ数式の導出ではなく、その背後に隠された物理的な意味を十分理解することの重要性を講義で学んでほしい。 |