2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 電気工学専攻
設置情報
科目名 | 量子デバイス工学特論 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 電気工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 松田 健一 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜1 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | I21A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 次世代デバイスの候補として,「量子効果」を応用した様々なデバイスについて概観するとともに,①半導体,②超伝導体,③磁性体を利用した最近の量子効果デバイスについて学ぶ. |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
対面型の講義を実施する.ただし社会情勢によってはオンライン講義に切り替える場合がある.それらは事前に周知する. |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
本講義に臨むにあたっては、講義計画に照らして十分な予習をし、また講義後に復習を行うこと。本講義は学部レベルの数学や物性関連の知識を前提として実施される。他の大学院科目「物性科学特論」、「応用物性工学特論」,「機能性材料特論」(旧カリ科目)と合わせて履修することが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 「量子デバイス」とはなにかについて俯瞰的にまとめ,最近の展開や歴史的経緯を概観する.またそれらが社会に及ぼすインパクトなどについて議論する. | 【事前学習】シラバスの確認.学部レベルの半導体デバイス,物性に関する復習. 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
---|---|---|---|
第2回 | 半導体チャネルにおける電気伝導特性の基礎的事項を学ぶ.状態密度,有効質量,フェルミ分布関数などを確認する. | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第3回 | ナノスケールの半導体チャネルの伝導特性を学ぶ.古典的伝導特性と量子的伝導特性の関係について整理する. | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第4回 | ナノトランジスタを念頭に,物質パラメータを取り込んだ形の電気伝導特性を具体的に計算する.ゲート電極の効果についても調べる. | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第5回 | 超伝導状態の基本的事項を整理する.基底状態と巨視的波動関数を確認する. | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第6回 | ジョセフソン効果,ジョセフソン接合の基礎を学ぶ. | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第7回 | ジョセフソン接合を利用した量子ビットの構造や特性を学ぶ. | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第8回 | 超伝導体を用いた共振器の特性について学ぶ. | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第9回 | 電子スピンに関する基本事項をまとめる. | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第10回 | 金属磁性体,稀薄磁性半導体など,デバイスで利用される材料物性について整理する. | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第11回 | 電子スピン注入について学ぶ. | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第12回 | トンネル磁気的素子について学ぶ. | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第13回 | スピントランジスタについて学ぶ. | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第14回 | 学生による発表と質疑応答(1) | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第15回 | 学生による発表と質疑応答(2) | 【事前学習】事前に予告された範囲の予習(120分) 【事後学習】講義内容のまとめと疑問点の整理.(120分) | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
その他
教科書 |
講義時に必要なら資料を配布する.
|
---|---|
参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
Supriyo Datta, Quantum Transport: Atom to Transistor, Cambridge University Press, 2013
A. M. Zagoskin 『Quantum Engineering: Theory and Design of Quantum Coherent Structures』 Cambridge University Press 2011年
Thomas Schapers 『Semiconductor Spintronics』 De Gruytar 2016年
R. Shanker 『Principles of Quantum Mechanics』 Springer 1994年 第2版
参考書#1:ナノデバイスに関する教科書。
参考書#2:超伝導デバイスを中心とした量子効果デバイスの教科書。
参考書#3:スピントロニクス(半導体を中心として)の教科書。関連する物性についても記述がある。
参考書#4:量子力学の基礎的な教科書。経路積分量子化に関する初等的な解説があり役にたつ。
|
成績評価の方法 及び基準 |
授業への出席,参加状況,また課題発表,提出物等を総合的に評価する. |
質問への対応 | 講義時は随時質問可. ZOOMによるオンライン質問も可(時間は都度相談) 電子メールによる質問も受け付けるが,回答は対面で行う場合もある. |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎タワースコラ16号階S1615号室 Tel : 03-3259-0772 email: matsuda.kenichi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
金曜 駿河台 10:40 ~ 12:00
|
学生への メッセージ |
数式によって理解するよりも,問題に対するイメージをしっかり持つことを心がけでください. |