2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 電気工学専攻
設置情報
科目名 | 回路とシステム特論 | ||
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設置学科 | 電気工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 古川 慎一 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | I22A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 電気回路及び回路とシステムの基礎(伝送回路)で学修した知識を活用し、ラプラス変換を中心に複素周波数領域と時間領域の相互関係を深く理解し、その理論的解析手法とコンピュータシミュレーションによる解析手法を併せて修得することを目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
授業は、「対面」による講義とコンピュータを利用したシミュレーションを中心に実施する。 授業を進める中で、演習等を通して受講者とのコミュニケーションを図り、理解の程度をフィードバックできるようにする。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部の電気回路の基礎,電気回路Ⅰ及び演習,電気回路Ⅱ及び演習,回路の応答,回路とシステムの基礎を履修していることが望ましい。 【重要】受講する方へのお願い 授業はコンピュータを使用しますので、必ずノートパソコン等を持参してください。 |
授業計画
第1回 | 線形システムの事例を通して、本講義の目的と内容、講義の進め方を述べる。 | 【事後学修】学部で学んだ電気回路、回路の応答、回路とシステムの基礎を概観しておく。 | 【事前学修】 0時間 【事後学修】 4時間 |
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第2回 | エネルギー有界な伝送系について(1) 回路とシステムの基礎で用いた「線形ブラックボックスの基礎」2.1:公理系について | 【事前学修】「線形ブラックボックスの基礎」の2.1を復習し、疑問点等を纏めておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第3回 | エネルギー有界な伝送系について(2) 回路とシステムの基礎で用いた「線形ブラックボックスの基礎」2.2:EBSの伝達関数について(畳み込み積分とラプラス変換) | 【事前学修】2.2を読んで、疑問点等を纏めておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第4回 | 数値ラプラス変換(1) 数値ラプラス変換の特徴と問題点等を事例を中心に解説する。 | 【事前学修】ラプラス変換(正変換と逆変換)について整理しておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第5回 | 数値ラプラス変換(2) 高速ラプラス変換(FILT)の理論について解説する。 | 【事前学修】数値ラプラス変換の理論について概観しておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第6回 | 数値ラプラス変換(3) 高速ラプラス変換(FILT)のプログラミング方法について解説する。 | 【事前学修】数値ラプラス変換のプログラミング手法等について概観しておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第7回 | 数値ラプラス変換(4) 高速ラプラス変換(FILT)のその誤差解析手法について解説する。 | 【事前学修】数値ラプラス変換の誤差解析手法等について概観しておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第8回 | 数値ラプラス変換(5) 高速ラプラス変換(FILT)の応用について、例題を通して学ぶ。 | 【事前学修】数値ラプラス変換の応用事例について概観しておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第9回 | ギブス現象(Gibbs phenomenon) ギブス現象について解説する。 | 【事前学修】ギブス現象について概観し、疑問点等を纏めておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第10回 | 分布定数系について 分布定数系と集中定数系の時間領域と周波数領域での取り扱いについて解説する。 事例として伝送方程式(電信方程式)について説明する。 | 【事前学修】電気回路の講義で学んだ分布定数線路について復習しておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第11回 | Thomson cable の基礎(1) 分布定数系の伝送線路として基本的かつ有用なThomson cable(分布RC線路、無限長)について解説する。 | 【事前学修】伝送方程式について概観しておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第12回 | Thomson cable の基礎(2) Thomson cable(有限長、受端開放と受端短絡)について解説する。 | 【事前学修】回路の受端短絡・受端開放について概観しておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第13回 | 一般の有限長線路の応答 ステップ応答によって生じるギブス現象の事例とその対処方法について学ぶ。 | 【事前学修】一般有限長線路について概観しておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第14回 | Thomson cable および一般の有限長線路の応用(1) 有限長の伝送線路をインピーダンスで終端した場合の理論について学ぶ。 | 【事前学修】Thomson cable および一般の有限長線路の基礎を概観しておく。 【事後学修】授業で学んだことを復習する。 | 【事前学修】 2時間 【事後学修】 2時間 |
第15回 | Thomson cable および一般の有限長線路の応用(2) 有限長の伝送線路をインピーダンスで終端した場合の実例について、FILTを用いてプログラミングし、応答を解析する。 | 【事前学修】Thomson cable および一般の有限長線路の応用で導出した式について概観しておく。 【事後学修】授業で学んだことを実践する。 | 【事前学修】 1時間 【事後学修】 3時間 |
その他
教科書 |
講義に必要な資料は配付します。
(学部3年次に「回路とシステムの基礎」を受講していた方は、そのときに使用していた教科書「線形ブラックボックスの基礎」を準備しておいてください)
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
細野敏夫 『線形ブラックボックスの基礎』 株式会社コロナ社 1980年
R.A.Gabel and R.A.Roberts, Signals and Linear Systems, John Wiley and Sons, INC., 1973
Systems, Networks, and Computaion-Multivariable Methods., M.ATHANS, M.L.DERTOUZOS, R.N. SPANN,and S.J. MASON, McGRAW-HILL BOOK COMPANY, 1974
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成績評価の方法 及び基準 |
課題に対してレポートを提出し、その結果を評価します。 ※変更する場合は授業時に伝達します。 |
質問への対応 | 質問は歓迎します。但し「この問題はどの様にして解くのか」ではなく「自分ではここまでしか解けない。この先は」という質問をするようにしてください。 |
研究室又は 連絡先 |
連絡先:furukawa.shinichi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 16:40 ~ 18:10
水曜 駿河台 16:40 ~ 18:10
木曜 駿河台 10:30 ~ 11:20
金曜 駿河台 16:40 ~ 18:10
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学生への メッセージ |
大学院での講義は教師がシラバスの計画に従って講義をするだけではない。出席した学生がどこまで理解しているか,どの部分が説明不足かを見るため学生とコミュニケーションをとりながら進める。 |