2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 電気工学専攻
設置情報
科目名 |
超伝導特論
GL理論とBCS理論
|
||
---|---|---|---|
設置学科 | 電気工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 高野 良紀 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | I44B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 超伝導の基礎となるGL理論とBCS理論、およびそれらに関連した熱力学や固体物性に関する内容が理解できる。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
【対面授業】 サブノート形式の資料を配布し、主にパワーポイントを用いて解説する。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
電磁気学、量子力学および金属電子論の基礎的な事柄を理解していると講義内容が理解し易い。 |
授業計画
第1回 | ガイダンス並びに、超伝導、低温物理および熱力学に関する演示実験を行う。 | 【事後学習】行われた演示実験の背景にある物理について理解をする。 | 【事後学習】4時間 |
---|---|---|---|
第2回 | 超伝導の基本的性質(完全電気伝導性、完全反磁性)、現象論的解析(London方程式、超伝導体の熱力学、コヒーレンス長、第2種超伝導体、磁束の量子化) | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第3回 | 相転移に関するLandauの現象論(オーダーパラメータ、第2次相転移、第1次相転移) | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第4回 | GL理論1(GL方程式、上部臨界磁場) | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第5回 | GL理論2(下部臨界磁場) | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第6回 | 自由電子状態(Schroedinger方程式、状態密度、電子比熱、理想Fermi気体のエントロピー) | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第7回 | 格子振動(格子比熱) | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第8回 | Coulomb相互作用(Thomas-Fermi近似)、電子フォノン相互作用 | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第9回 | フォノンを媒介とした電子間相互作用、第2量子化 | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第10回 | Cooper対、還元されたBCSハミルトニアン、BCS基底状態、平衡状態 | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第11回 | 基底状態からの励起とエネルギーギャップ、状態密度 | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第12回 | 有限温度のスペクトルと超伝導転移温度 | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第13回 | ギャップ方程式1(ガンマ関数とその性質、ベータ関数とその性質、Eulerの定数) | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第14回 | ギャップ方程式2(ダイガンマ関数、Riemannのゼータ関数とその微分、Wallis積、Tcの式) | 【事前学習】前回の講義で指示された内容について、参考書などを用いて調べておく。 【事後学習】講義で行われた内容、特に式の意味や導出方法についてまとめる。 | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第15回 | 英語論文輪講(超伝導発見の歴史) | 【事前学習】配付された論文を読み輪講に臨めるようにする。補足事項を参考書などを用いて調べておく。 | 【事前学習】4時間 |
その他
教科書 |
教科書は特に使用しない。
|
---|---|
参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
丹羽雅昭 『超伝導の基礎[9784501624507]』 東京電機大学 2009年 第3版
講義に直接関係する資料はコピーを配布します。また、参考書については講義の中で適宜、指示します。
|
成績評価の方法 及び基準 |
レポート:100% |
質問への対応 | 講義終了後に対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎7号館1階711D室。 メールアドレスは授業中に指示する。 |
オフィスアワー |
木曜 駿河台 12:10 ~ 13:00
|
学生への メッセージ |
電気工学専攻の学生のために、電気学会誌の超伝導に関する解説を参考にして講義を行います。超伝導に関する著名な2つの理論であるGL理論とBCS理論について解説します。GL理論は主に超伝導体の磁気的な性質のための現象論です。また、BCS理論は従来型超伝導体に対する理論ですが、高温超伝導体を理解する上でも重要です。講義の進み具合に応じて、シラバス通りにならない可能性がありますが、その場合には講義の中で、事前に連絡します。 |