2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 電子工学専攻
設置情報
科目名 | 電子計測工学特論 | ||
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設置学科 | 電子工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 作田 幸憲 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | J13B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 近年の計測技術はより先進的な社会創造のための方向性を見据えて進んでいる。電子計測の基本は国家標準の維持であり,絶対測定の確立とトレーサビリティ強化が重要であることから説き起す。次に,計測の分野ではアイデアが大切であることを幾つかの例を挙げて説明する。 本講義では先駆者達の知恵やアイデア・工夫等を勉強し,計測に関する知識を深めるだけでなく,更には柔軟な発想力を養うことを目的とする。この講義を学修することにより,国際標準化の意義やその動向,および,最新の計測の根底にある考え方を理解することができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
基本的に対面授業で実施する。 講義,輪講及び発表会形式を組み合わせて行う。 理解を深めるため、課題や演習を行う。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
シラバス内に記載されている事前学修・事後学修を実施すること。 |
授業計画
第1回 | ガイダンス: まず初めに,この講義の目的・エレクトロニクス分野の中の位置づけと共に,担当する講義内容について概説する。また,併せて国家標準・絶対測定の確立とトレーサビリティなどについても説明する。次に,社会における計量技術の実例として電力・電力量計測についても紹介する。 | 【事前学習】学部で勉強した計測系科目の要点を復習しておくこと。 【事後学習】今回の内容について要点を整理し,理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
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第2回 | スマートグリッドと計量技術: 震災復興以来,省CO2対策の一環として,スマートグリッドとこれに付随した計量技術が重要となっている。この概要と課題等について紹介する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第3回 | 国際単位系と国際標準: 国際単位系の仕組みと国際標準の重要性と国際標準化機関の役割などについて勉強する。併せて,SDGs(Sustainable Development Goals)及びGRS(Gender Responsive Standard)の考え方についても勉強する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第4回 | 国際単位系の実例: IEC TC49(周波数制御・選択・検出デバイス専門委員会)の活動について,水晶デバイス開発の経緯と共に,日本委員会の活動を紹介し,国際標準化の重要性について理解を深める。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第5回 | 不確かさについて(1): 「不確かさ」の概念とその評価の概要について勉強する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深め,資料中の演習問題を解いておくこと。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第6回 | 不確かさについて(2): タイプA,Bの不確かさ評価,不確かさの合成と拡張不確かさについて勉強し,更に,課題を利用した総合演習を通じて,理解を深める。 | 【事前学習】前回の講義内容について復習し,さらに講義資料の残りの部分について予習しておくこと。 【事後学習・レポート】「不確かさ」に関する一連の講義内容の理解を深めることとして,資料内のすべての演習問題を解き,レポートとして提出すること。提出期限および注意すべきことについては講義の際に連絡する。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習・レポート】[2時間] |
第7回 | 周波数標準とその動向: SI単位系の中で最も精度の高い周波数源について,その構成や近年の動向,応用分野等について概説する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第8回 | 圧電デバイスの特性評価における高精度測定法: ナビゲーション,移動体通信等の発展を支える圧電デバイスの動向について紹介すると共に,特性評価技術(IEC TC49の活動として本学で実施されたGHz帯振動子のパラメータ測定)についても紹介する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第9回 | 周波数安定度計測(1): 周波数安定度の尺度は,時間領域と周波数領域でそれぞれ定義されている。今回は時間領域で定義された2標本分散(アランバリアンス)とその評価法について勉強する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第10回 | 周波数安定度計測(2): 前回に続いて,周波数領域で定義されている位相雑音とその評価法についても勉強する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第11回 | 周波数安定度計測(3): ディジタル通信など応用に係わるニーズより重要視される ジッタ評価法についても勉強する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布する。内容を確認し,要点を押さえておくこと。 【事後学習・レポート】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。また,周波数安定度の計測について総括すると共に,課題・提出期限等について説明する。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習・レポート】[2時間] |
第12回 | 計測におけるディジタル信号処理(1): 時間領域と周波数領域で定義された尺度について,両尺度間の関係を勉強することからその同等性について理解を深める。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第13回 | 計測におけるディジタル信号処理(2): 計測対象となる信号には雑音も含め様々なものがあり,元波形はどのようなものか,また,どのような周波数成分をどの程度含んでいるのかなどを知りたいと言うニーズがある。ここでは,サンプリング処理により離散化されたデータから周波数解析する場合の留意すべき事柄などについて勉強する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第14回 | 計測におけるディジタル信号処理(3): 単発的に取得されたデータより高精度の情報取得が求められるニーズがいくつかある。ここでは,レーダ信号処理に着目し,CFAR(Constant False Alarm Rate)手法について勉強する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布するので,資料中にある専門用語などについて調べておくこと。 【事後学習】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習】[2時間] |
第15回 | 話題と総括: 卑近な話題,もしくは着目された話題を取上げ,その要点について勉強する。また,この講義の最終課題についても説明する。 | 【事前学習】講義資料を事前に配布する。内容を確認し,要点を押さえておくこと。 【事後学習・レポート】資料教材の内容を見返しながら,授業中に議論した事柄について理解を深める。また,最終課題と提出期限等について説明する。 | 【事前学習】[2時間] 【事後学習・レポート】[2時間] |
その他
教科書 |
『必要に応じて,プリント・資料を配布する。』
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
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成績評価の方法 及び基準 |
以下のように,平常点と最終課題レポートをそれぞれ50%で評価する。 ・平常点:毎回の授業に対するレポート(小演習を含む)等 ・最終課題レポート |
質問への対応 | いつでも対応します。 |
研究室又は 連絡先 |
作田:講師室 sakuta.yukinori@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |