2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 物質応用化学専攻
設置情報
科目名 | 生体高分子特論 | ||
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設置学科 | 物質応用化学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 鈴木・浮谷・谷川 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L24B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 化学物質の生合成や生物への作用を理解するためには、生体内に存在する高分子の機能を理解することが欠かせない。本科目では、生体高分子の生体自身に対する作用を知るために脂質、タンパク質の成り立ちと機能に焦点をあて,より詳細に理解することを目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
板書またはパワーポイントで講義を行う。教科書が指定された場合は、事前に用意して授業に臨むこと。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部で開講する生命系の授業を受講していることが望ましいが、生物、生化学、分子生物学に馴染みのない学生にも理解できる内容とする。生命系以外の研究室に所属する学生の受講を歓迎する。 |
授業計画
第1回 | 生体高分子に関する概要 本特論で紹介する内容および講義の予定について話をする. | 【事前学習】シラバスの内容を確認の上、授業に臨むこと。 【事後学習】資料・ノートを参考にして授業内容を振り返ること。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
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第2回 | 天然物の生物活性評価(1) どのような評価系があるのかを概説する | 【事前学習】細胞を用いた生物活性評価方法について予習してから授業に臨むこと。 【事後学習】資料・ノートを参考にして授業内容を振り返ること。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第3回 | 天然物の生物活性評価(2) 天然物の生物活性を報告した論文などを基に,どのようにタンパク質を分析して作用機構を解釈するのかを概説する. | 【事前学習】シグナル伝達とは何かを予習してから授業に臨むこと。 【事後学習】資料・ノートを参考にして授業内容を振り返ること。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第4回 | 医薬品とタンパク質の相互作用(1) 生体内に取り込まれた分子とタンパク質などの生体高分子との間に働く相互作用の様式などを紹介する. | 【事前学習】タンパク質とは何かを予習してから授業に臨むこと。 【事後学習】資料・ノートを参考にして授業内容を振り返ること。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第5回 | 医薬品とタンパク質の相互作用(2) 生体内に取り込まれた分子が,タンパク質などの生体高分子とどのように相互作用するのか,実例をもとに紹介する.また,その様子を分子モデリングなどでシミュレーションする方法を紹介する. | 【事前学習】分子モデリングの基本的な手法を予習してから授業に臨むこと。 【事後学習】資料・ノートを参考にして授業内容を振り返ること。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第6回 | 脂質の基礎 脂質の種類と構造について復習する。 | 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。 【事後学習】細胞、組織、臓器における局在・組成の違いについて復習すること | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第7回 | 膜の構造と脂質 脂質二重膜について学ぶ。また、膜輸送と膜電位について学ぶ。 | 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。 【事後学習】膜の流動性と受容体の局在について復習すること。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第8回 | 糖と脂肪の分解・エネルギー代謝 食餌から得られる糖や脂質が生体内でどのように分解・エネルギー代謝されるのかを学ぶ。 | 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。 【事後学習】実際に食べている食餌成分について調べ、講義内容と照らし合わせて復習する | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第9回 | 脂質代謝 脂質の生合成経路と代謝について学ぶ。 | 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。 【事後学習】各代謝にかかわる酵素の発現制御について復習する。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第10回 | 疾患と脂質に関して (講義の後半に小テストを行う) | 【事前学習】教科書の該当ページをあらかじめ熟読してから授業に臨むこと。 【事後学習】様々な疾患にかかわる脂質について復習すること。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第11回 | タンパク質・ペプチド・アミノ酸・酵素 タンパク質と酵素の基本的な性質について学習する | 【事前学習】タンパク質・ペプチド・アミノ酸とはなにか予習すること 【事後学習】授業内容をまとめ復習すること。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第12回 | チトクロムcの精製 専門化学実験Ⅳで行った精製法の振り返りをする | 【事前学習】専門化学実験Ⅳの教科書を振り返り予習すること 【事後学習】授業内容をまとめ復習すること。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第13回 | タンパク質の精製Ⅰ タンパク質の精製について基本的なことを学習する | 【事前学習】細胞破砕、遠心分離、硫安分画とはなにか予習すること 【事後学習】授業内容をまとめ復習すること。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第14回 | タンパク質の精製Ⅱ タンパク質の精製法について学習する | 【事前学習】カラムクロマトグラフィーを用いたタンパク質精製とはなにか予習すること 【事後学習】授業内容をまとめ復習すること。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
第15回 | 試験とその解説 タンパク質に関する試験を行うの精製方法について学ぶ | 【事前学習】タンパク質の講義回の復習し試験に備える 【事後学習】授業内容をまとめ復習すること。 | 【事前学習】 120分 【事後学習】 120分 |
その他
教科書 |
第1~5回(浮谷)教科書はありません。必要であれば資料を配布します。
脂質(鈴木)教科書なし。授業時に資料を配布する。
タンパク質(谷川)教科書はありません。必要なら授業時に資料を配布する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
石川 統 『生物学入門(大学生のための基礎シリーズ)』 東京化学同人
大島泰郎 『生物(生命科学のための基礎シリーズ)』 実教出版
井出利憲 『分子生物学講義中継 partI 、 II, III. Part0 上下』 羊土社
授業に必要な資料を随時配布する。
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成績評価の方法 及び基準 |
出席状況と授業時間内に行うレポートおよびテストの成績で評価する。 |
質問への対応 | 随時受け付けます。即答できない場合はメール等で回答します。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎2号館233AB号室(浮谷)ukiya.motohiko@nihon-u.ac.jp 駿河台校舎2号館228A号室(鈴木)suzuki.yuusuke@nihon-u.ac.jp 駿河台校舎2号館203号室(谷川)tanigawa.minoru@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 13:20 ~ 15:00
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学生への メッセージ |
浮谷からのメッセージ 天然物の生物活性評価方法などに関する講義内容です.天然物が持つ生物活性をどのように評価するのか,生体に取り込まれた低分子(医薬品など)がタンパク質などの生体高分子とどのように相互作用するのか紹介する予定です. 鈴木からのメッセージ 遺伝子からの直接の産物ではない生体高分子である脂質の世界について、これまでの講義からさらに発展した内容で講義を進めていきます。 谷川からのメッセージ 基礎生命科学と生命科学Ⅰと専門化学実験Ⅳの内容を復習しておいてください。 |