2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 物質応用化学専攻
設置情報
科目名 | 化学工学特論Ⅰ | ||
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設置学科 | 物質応用化学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 栗原 清文 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L42A |
クラス |
概要
学修到達目標 | エネルギーの有効利用・省エネルギーは時代の要請であり,いわゆる持続可能な社会を実現 するための鍵となる課題の一つである.本講では,エネルギー保存則とエントロピーに基づく熱力学第二法則をまず取り上げ,次にこれら二つの法則を結合することにより定義されるエクセルギー(最大有用仕事)を説明し,エクセルギーを用いてプロセスのエネルギー有効利用・省エネルギーの理論的な目標値がどのように解明されるか,またその評価をどのように行うかを,具体的なプロセスを例にして解説する.受講生の具体的な学修到達目標は次のようである. 1.エクセルギーの基本的な考え方を理解し,説明できる(20%) 2.閉じた系についてエクセルギー収支式を立て, 第二法則効率を求めることができる(40%) 3.定常状態流れ系についてエクセルギー収支式を立て, 第二法則効率を求めることができる(40%) |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業を,板書またはパワーポイントを用いてスライドショーしたスライドを併用して行うが,授業内容のより深い理解のため,出席をかねた演習ならびにレポート提出を実施する. |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
物質応用化学科設置の「化学熱力学」を履修し,単位を修得していることが望ましい. |
授業計画
第1回 | 講義のガイダンスとして,エネルギー有効利用の定量的に評価する尺度は何か,その基本原理はどのようなものであるかを概説し,エクセルギーを考えることがなぜ必要なのか,その理由を説明する. | 【事前学習】シラバスの内容を確認の上,出席してください. 【事後学習】本科目の内容を検討した上で,履修を続けるかどうか判断してください. | 【事前学習】0.5時間 【事後学習】0.5時間 |
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第2回 | プロセスのエネルギー有効利用を検討するための第一の基礎となるエネルギー保存の法則について,計算例をまじえて解説する(1.1,1.2,1.3節を説明し,例1.1の解き方を解説する). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第3回 | 定圧プロセスの熱効果を表す関数(状態量)であるエンタルピーについて,計算例をまじえて解説する. 次にプロセスのエネルギー有効利用を検討するための第二の基礎となるエントロピーをめぐる法則についての講義の一回目として,まず可逆プロセスについて膨張・圧縮プロセスを例題にして説明する(1.4,2.1節を説明し,例1.3と2.1の解き方を解説する). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第4回 | エントロピーをめぐる法則についての講義の二回目として,エネルギー有効利用を考える上で鍵となるエントロピーを可逆プロセスで定義し,次に熱力学第二法則を説明する(例2.2,2.4を省略し,図e2.1の説明から始めて,2.2,2.3,2.4,2.5節を説明し,例2.3の解き方を解説する). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第5回 | エントロピーをめぐる法則についての講義の三回目として,不可逆プロセスにおける系内のエントロピー増加を表す発生エントロピーと,発生エントロピーを用いることでクラジウスの不等式を等式で表したエントロピー収支について説明する(2.6,2.7節を説明し,例2.5,2.6の解き方を解説するが,例2.7は省略). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第6回 | 以下,次のような題目で講義を行う. 可逆プロセスでは最大仕事が与えられ最小仕事で行なうことができる(その1)第一法則と第二法則の結合(3.1節を説明し,例3.1の解き方を解説する). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第7回 | 可逆プロセスでは最大仕事が与えられ最小仕事で行なうことができる(その2)基本的ないくつかのプロセス:熱機関とカルノーエンジン(3.2節中の3.2.1,3.2.2項を説明し,例3.2の解き方を解説する). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第8回 | 可逆プロセスでは最大仕事が与えられ最小仕事で行なうことができる(その3)基本的ないくつかのプロセス:熱移動と熱ポンプⅠ(冷房)(例3.3の解説から始めて,3.2.3,3.2.4(冷房だけ)項を説明し,例3.6,3.7の解き方を解説する). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第9回 | 可逆プロセスでは最大仕事が与えられ最小仕事で行なうことができる(その4)基本的ないくつかのプロセス:熱ポンプⅡ(暖房)と化学プロセス(3.2.4(暖房)項,3.3節の説明し,例3.8,3.9の解き方を解説する). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第10回 | 可逆プロセスでは最大仕事が与えられ最小仕事で行なうことができる(その5)基本的ないくつかのプロセス:定常状態流れ系(3.4節を説明,例3.10は省略し,例3.11の解き方を解説する). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第11回 | エクセルギー(最大有用仕事)(その1) 膨張・圧縮仕事と熱のエクセルギー(4.1,4.2節を説明,例4.1,4.2の解き方を解説する). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第12回 | エクセルギー(最大有用仕事)(その2) 内部エネルギー,エンタルピー,仕事,運動エネルギーおよび位置エネルギーのエクセルギー(4.3,4.4,4.5節を説明,例4.3,4.4,5.2の解き方を解説する). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第13回 | エネルギー有効利用の原理(その1) 閉じた系のエクセルギー収支式と第二法則効率(6章を説明し,例6.3の解き方を解説する). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第14回 | エネルギー有効利用の原理(その2) 定常状態流れ系(連続式プロセス)のエクセルギー収支式と第二法則効率(7章を説明し,例7.2の解き方を解説する). | 【事前学習】シラバスで授業の内容を確認し,教科書の該当ページを読んで,質問事項等をまとめた上で出席してください. 【事後学習】その日のうちに授業中に指摘した重要事項について十分に復習し,理解を深めてください.その際,授業中に出題された例題や演習問題があれば,解答を見ずに再度自分で解いてみることが肝要です.また宿題が課されていれば,後回しせずにその日のうちに済ませてしまいましょう. | 【事前学習】2時間 【事後学習】2時間 |
第15回 | 理解度を確認するための演習を行う.合わせて,演習の解答を解説する. | 【事前学習】理解度を確認するための演習に備えて,14回目までの授業を十分復習して,出席してください. 【事後学習】理解度を確認するための演習問題の解答を自己採点して,誤答があれば,再度解き直して,正答できるようにしてください. | 【事前学習】3.5時間 【事後学習】3.5時間 |
その他
教科書 |
小島和夫 『エクセルギーを活かそう エネルギー有効利用の原理 [ISBN4-563-04598-5]』 培風館 2003年 第一版
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
小島和夫 『かいせつ化学熱力学[ISBN4-563-04591-8]』 培風館 2001年 第一版
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成績評価の方法 及び基準 |
15回目に理解度を確認するための演習を100点満点で行い,その結果で成績評価する. |
質問への対応 | 講義中・終了後またはE-Mailでも受け付けます. |
研究室又は 連絡先 |
物質応用化学科化学工学研究室(駿河台校舎2号館2階236B室)Tel: 03-3259-0822 E-mail: kurihara.kiyofumi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
木曜 駿河台 12:10 ~ 13:00
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学生への メッセージ |