2025年 大学院理工学研究科 シラバス - 物質応用化学専攻
設置情報
科目名 | 物質化学特別研究 | ||
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設置学科 | 物質応用化学専攻 | 学年 | 2年 |
担当者 | 伊掛 浩輝 | 履修期 | 年間 |
単位 | 6 | 曜日時限 | 土曜6 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L66F |
クラス |
概要
研究テーマ 及び研究領域 |
本研究では,機能性高分子/無機複合材料の開発を主テーマとし,新規分散剤の開発や成形加工条件の最適化を通じて,環境に調和した持続的な高分子材料の利用をめざしている.複合材料の調製や物性の発現には,分子レベルでの構造制御が求められる.そのため,本テーマの遂行には,ゾル−ゲル法,自己組織化,錯体化学などの幅広い研究分野の知識や技術が求められ,これらを横断的にかつ積極的に取り入れながら,研究活動を展開している. |
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学修到達目標 | 『グローバルな視野に立ち,ユニークな思考力を発揮できる化学技術者の育成』という専攻理念のもと,日頃の研究活動を通して,計画立案から実験・解析・考察までの一連のプロセスを通じて,研究遂行力,問題発見・解決力,プレゼンテーション能力,多様性を受け入れる力,高い倫理性を養う.本科目では,特に合成手法,成膜プロセス,電場・磁場による結晶化・配向化技術を学ぶ.また,X線・放射光小角散乱,広角回折,動的粘弾性測定,電子顕微鏡観察などを通じて構造解析技術の習得を目指す.さらに,学外機関との共同研究を積極的に展開することで,研究者や技術者に求められる企画力,推進力,プレゼンテーション力を,実践を通じて身に付けることができる. |
研究指導の計画・ 研究指導の方法 (授業形態・授業 方法) |
所属研究室および共同研究機関との実践的な研究活動.指導教員と研究計画の立案を図る.その後,立案内容を自ら整理し,必要な情報を収集し,研究遂行に必要な実務的な力を養う.定期ミーティングを通じて指導教員や研究室メンバーとも討議し,研究計画・遂行の推移や見直しを図り,さらに,国内外の学会等にも積極的に参加し,学外の研究者と研究交流し,国際社会の舞台でも活躍できる実践的な力を養う.これらの成果を踏まえて修士論文を完成させ,学位取得を目指す.本科目では,自ら学ぶ積極性,研究の実行性,継続性などを重んじ,実務的かつ実践的に履修者の実力養成を図る. |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
華々しい研究成果に目が行きがちだが,その裏には誰の目にも留まらない地道な試行錯誤の連続がある.思うような成果が得られない日々や内面の葛藤に直面することもあるが,それを乗り越えた先にある成長や新たな発見こそが研究の魅力とも言える.孤独と向き合い,悶々とした葛藤に耐える強い精神力と,常に自分を高めようとする向上心が求められる.自分の限界を突破したい,研究を通じて成長したいという気持ちをもつ大学院生に,ぜひ本科目を履修してほしいと願っている. |
その他
成績評価の方法 及び基準 |
研究に対して主体的に取り組み遂行する力,先行研究を踏まえ実験結果への分析・考察する力,研究成果発表(国内外での学会発表・ジャーナルの掲載),修士論文の論理性,学術研究における倫理性の遵守などを総合的に判断して,これらに基づき厳正に評価する.評価項目およびその内訳:[1] 研究の主体性 20%,[2] 研究課題の妥当性・意義 20%,[3] 研究方法の適切性 20%,[4] 研究内容の新規性・独創性・有用性 20%,[5] 論文の論理性 20% |
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質問への対応 | 質問については,定例の研究ミーティングの時間を利用して対応する.研究の進捗に応じて必要となる場合は随時対応するが,自身で調べればわかるような質問に対しては対応しない.質問に先立って自ら十分に調べ,熟考し,自らの考えをまとめた上で質問すること. |
研究室又は 連絡先 |
高分子工学研究室(2号館1階214室) 伊掛浩輝 tel: 03-3259-0823 (直通),e-mail: ikake.hiroki@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
金曜 駿河台 10:40 ~ 12:10 高分子工学研究室 研究ミーティング
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学生への メッセージ |
社会に巣立っていく皆さんへ:長期的な研究活動を通じて,真摯に自己研鑽に励んでほしいと思っています.研究遂行には,多くのメンバーが関わり,それぞれがもつ知識と経験を尊重し合いながら進んでいくものです.その中で,仲間との成長を大切にし,寛容な姿勢,創造性豊かな人間性,高い倫理性を具備したリーダーとして国際的な舞台で活躍することを期待しています.社会に貢献する研究者として,皆さんが成長し続けることを心から願っています.人類の恒久的な福祉には化学の力が必要です.そして,その力を活かし,社会の持続的で建設的な成長に貢献することを大いに期待しています.研究活動を通じて,ともに努力し,成長して行きましょう!皆さんの未来に向けて,心から応援しています. |