2017年 大学院理工学研究科 シラバス - 土木工学専攻
設置情報
科目名 |
土木構造学特論Ⅵ
(非線形連続体力学)
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設置学科 | 土木工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 塩尻 弘雄 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜5 水曜6 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | A35A A36A |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 |
概要
学修到達目標 | 現在のコンピュータによる構造物、地盤、流体等の解析の基盤となっている、固体や流体等を、統一的に扱う連続体力学について、大変形も考えて、連続体力学を構成する応力・歪み、連続体の一般的支配方程式、弾性体、弾塑性体等の構成式と方程式について理解できる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
Power Pointと板書きを併用して講義する。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
授業内容を復習し、不明な点があれば質問または時運で調べる。 線形代数の基礎、微分学の基礎について、受講前、あるいは授業と並行して学習することが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 授業の説明:連続体とは何か、数値シミュレーショとの関連、授業の進め方、学習目標、評価法,および数学的表現の基礎となるベクトルとテンソルについて説明する。 |
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第2回 | ベクトルとテンソルの性質:座標変換と不変量、固有値など、ベクトルとテンソルの特に重要な基本的性質についてさらに説明する。よく復習して十分理解する。 |
第3回 | ベクトルとテンソル場:連続体の各種方程式の表現のためのベクトルとテンソルの微分と積分について説明する。簡単な課題を出すので次の講義までに仕上げてくる。 |
第4回 | 連続体の変形:連続体の変形の表現とそれから導かれる変形テンソルについて説明する。よく復習して十分理解する。 |
第5回 | 連続体のひずみ:微小変形および有限変形での連続体の歪みテンソル、速度テンソルについて説明する。簡単な課題を出すので次の講義までに仕上げてくる。 |
第6回 | 連続体の応力:微小変形および有限変形での応力の概念と、性質、数学的表現について説明する。よく復習して十分理解する。 |
第7回 | 連続体の平衡方程式:応力の微分とそれを用いた平衡方程式について説明する。 簡単な課題を出すので次の講義までに仕上げてくる。 |
第8回 | 超弾性の構成式:大きなひずみでも弾性を保つ超弾性体の構成式(応力とひずみの関係式)について説明する。よく復習して十分理解する。 |
第9回 | 塑性の構成式:線形でない応力と歪み関係の代表的関係式である弾塑性構成式について、微小変形および有限変形の場合について説明する。よく復習して十分理解する。 |
第10回 | 構成式の時間変化:時間的に変化する応力と歪み関係を表わすため、構成式の時間微分について説明する。簡単な課題を出すので次の講義までに仕上げてくる。 |
第11回 | 粘弾性と粘塑性の構成式:時間的に変化する応力と歪みの代表的関係式である、粘弾性と粘塑性について説明する。よく復習して十分理解する。 |
第12回 | 連続体の境界値問題:連続体の支配方程式が帰着する、境界値問題について説明する。よく復習して十分理解する。 |
第13回 | 仮想仕事の原理:支配方程式の解法の基礎となる、仮想仕事の原理について説明する。簡単な課題を出すので次の講義までに仕上げてくる。 |
第14回 | 連続体の運動の表しかた:オイラー法、ラグランジュ法。その組み合わせ等運動の表わし方について説明する。よく復習して十分理解する。 |
第15回 | 授業のまとめ:授業の内容の総括を行い、最終課題を与える。 |
その他
教科書 |
特に教科書は指定せず、配布資料等に基づいて説明するが、主として簡潔に書かれた参考資料1の後半の連続体の記述の部分について説明するが、一部、参考資料1にかかれていない部分についてより詳しい参考資料2の内容も加える。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
1)社団法人日本塑性加工学会 『非線形有限要素法』 コロナ社 1994年 第1版
2)EA de Souza Neto他著、寺田賢二郎監訳中村喜代次、森教安 『非線形有限要素法』 森北出版会社 2012年 第1版
参考資料1)の後半に連続体の基礎理論が簡潔に述べられている。参考資料2)には有限要素法への適用に主眼を置いて、より最近の発展が詳細にのべられている。
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成績評価の方法 及び基準 |
授業中に出す簡単な課題(50%)と最終課題(レポート)による。 |
質問への対応 | 授業後に行う。またはメールでの質問も可能。 |
研究室又は 連絡先 |
メールアドレス:hirooshio@jcom.zaq.ne.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
近年の構造物の設計等は、コンピュータで行われるが、その基礎理論を理解して使用する必要がある。連続体理論は、それらコンピュータによる解析の基礎となっているので、理解してもらう事が望まれる。 |