2018年 理工学部 シラバス - 航空宇宙工学科
設置情報
科目名 | 飛行力学Ⅱ | ||
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設置学科 | 航空宇宙工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 安部 明雄 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | H24C |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 本講義では,航空機の6自由度運動について取り扱う.本講義を含め一般に飛行力学 では,機体を剛体と仮定し運動を記述する.次々に出てくる多くの数式に惑わされが ちだが,この仮定による運動の記述は,工業力学の例題の一つに過ぎない. ただし,その運動の記述と制御工学への橋渡しの議論には,航空機の運動を理解し特 徴づける上で興味深い豊富なトピックを有している. 航空宇宙機器メーカーでの誘導制御系の解析・設計業務の基礎知識の取得を目的とする. |
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授業形態及び 授業方法 |
基本的に板書で進める. 板書量が多い場合等は,書き込み式のプリントやスライドを用いて進める. 理論・式展開が多くなるので,よく自分で復習してほしい. |
履修条件 | 3年生の前期の飛行力学Ⅰの内容は必須,修得している前提で講義を進める. 制御工学Ⅰ,制御工学Ⅱ,信号処理との関連は深く,同時に受講して理解を深めて ほしい.3年生後期の専門科目であり,それなりの難易度の講義である. また,基礎の数学として微分積分学,線形代数学,微分方程式,工業数学に加えて 安部が担当している2年生後期の工業力学Ⅱの3章相対運動,5章剛体の力学の内容 は,密接に関連している. これらの科目は,「単位が取得できているかどうか」は目安の一つに過ぎず,自身 の理解が十分かどうかを客観的に評価し,必要にならば適宜復習し,改めてその重 要性を認識してほしい.これらの知識が不十分なままで単位の取得は,困難である. この授業科目は「GP対応科目」です. |
授業計画
第1回 | 飛行力学Ⅰの復習①(運動方程式の導出) |
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第2回 | 飛行力学Ⅰの復習②(空気力・空気力モーメントの表現) |
第3回 | 飛行力学Ⅰの復習③(縦運動の線形近似モデル) |
第4回 | 飛行力学Ⅰの復習④と飛行力学Ⅱの序論 (必要事項の整理・まとめ) |
第5回 | 風軸を用いた航空機の運動表現 |
第6回 | 横・方向の線形近似モデル ① (状態空間表現と伝達関数) |
第7回 | 横・方向の線形近似モデル ② (状態空間表現と伝達関数) |
第8回 | 横・方向運動のモード ① (スパイラルモード,ロールモード,ダッチロールモード) |
第9回 | 横・方向運動のモード ② (スパイラルモード,ロールモード,ダッチロールモード) |
第10回 | 定常風と突風外乱の取扱い ① |
第11回 | 定常風と突風外乱の取扱い ② |
第12回 | 飛行制御系の解析・設計 ① |
第13回 | 飛行制御系の解析・設計 ② |
第14回 | 飛行制御系の解析・設計 ③ |
第15回 | 講義内容の総括とまとめ |
その他
教科書 |
嶋田有三,佐々修一 『飛行力学』 森北出版 2017年 第1版
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参考書 |
Jhon H. Blakelock,, Automatic Control of Aircraft and Missiles, Jhon Wiley & Sons, 1991, 2 edition
加藤寛一郎、大屋昭男、柄沢研治 『航空機力学入門』 東京大学出版会 1982年
Duane McRuer, Irving Ashkenas, Dunstan Graham, Aircraft Dynamics and Automatic Control, Princton University Press, 1973
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成績評価の方法 及び基準 |
試験結果によって評価する. 場合により,レポート等を課す. |
質問への対応 | 研究室にて対応する. |
研究室又は 連絡先 |
3号館322室 |
オフィスアワー |
木曜 船橋 15:20 ~ 18:00
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学生への メッセージ |
私もみなさんと同じ時期に飛行力学・制御工学を学び,この学問を究めること で航空機・宇宙機が手のひらの上で自在に動かせるような感覚を覚え,その後 20年弱この分野で飽きることなく研究を続けています. 講義を通して,この分野のおもしろさを認識してもらいたいと思っています. |