2021年 理工学部 シラバス - 建築学科
設置情報
科目名 |
建築史Ⅳ
アジアの遺跡を通してみる地域文化
|
||
---|---|---|---|
設置学科 | 建築学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 重枝 豊 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C42U |
クラス | 建築 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | アジアの時代といわれて久しいが、日本におけるアジア理解は充分とはいえない。本講義ではアジアの建築史を中心に講義する。異文化の持つ独自の方向性と、日本建築にも繋がるアジアの美意識について、工法、構造、視覚表現など調査によって明らかになった遺構を中心に、その解読と分析をおこなう。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
原則として対面授業とする。対面授業実施の場合に大学に入構できない事情がある学生は第2講義までに下記のメールアドレスに事情明記し、それを裏付ける資料を添付の上確認・承認をとること。 また、コロナ感染の状況により対面授業とせずに、CSTポータルによる配付資料とスライド(パワーポイント)を利用した、オンデマンド授業とする場合もあるので注意すること。 |
履修条件 | アジアの歴史 アジアの世界遺産 |
授業計画
第1回 | カンボジアの歴史と文化遺産としてアンコール朝成立以前の状況、プレ・アンコール建築の成立過程について学ぶ。 【事前学習】初回のみ無し【事後学習】配付資料を読み直して、理解できなかった点まとめること(240分) |
---|---|
第2回 | 前回に引き続き、カンボジアの歴史と文化遺産として、アンコールワット完成前の建築の推移のプロセスについて学ぶ。 【事前学習】第1回目に第2回目の講義資料を配付するので、よく読んで理解すること。(120分)【事後学習】授業後配付資料を基にして内容に興味を持った部分を参考資料、およびネット等で調べてまとめること(120分) |
第3回 | 第2講義に引き続きカンボジアの歴史と文化遺産のなかで、アンコールとバイヨン遺跡の成立過程について学ぶ。 【事前学習】第2回目に第3回目の講義資料を配付するので、よく読んで理解すること。(120分)【事後学習】授業後配付資料を基にして内容に興味を持った部分を参考資料、およびネット等で調べてまとめること(120分) |
第4回 | アンコール建築の影響圏にあった、東北タイ地域に残るクメール遺跡について学ぶ。地方は単なる中央の模倣・影響圏ではないことを理解する。 【事前学習】第3回目に第4回目の講義資料を配付するので、よく読んで理解すること。(120分)【事後学習】授業後配付資料を基にして内容に興味を持った部分を参考資料、およびネット等で調べてまとめること(120分) |
第5回 | ベトナムの歴史と文化遺産として、チャンパー国の世界遺産ミーソン遺跡について学ぶ。レンガを主要材料としたチャンパーとカンボジアの遺跡に違いについて考える。 【事前学習】第4回目に第5回目の講義資料を配付するので、よく読んで理解すること。(120分)【事後学習】授業後配付資料を基にして内容に興味を持った部分を参考資料、およびネット等で調べてまとめること(120分) |
第6回 | ミーソン遺跡以外のその他のチャンパー遺跡について学ぶ。さまざまな地域で用いられた様式が次第に相互に影響し変化してゆくプロセスを理解する。 【事前学習】第5回目に第6回目の講義資料を配付するので、よく読んで理解すること。(120分)【事後学習】授業後配付資料を基にして内容に興味を持った部分を参考資料、およびネット等で調べてまとめること(120分) |
第7回 | 北部ベトナムの歴史を把握した上で、そこに造営された仏教寺院の変遷について学ぶ。中国文化圏からの影響はあるが、単なる模倣ではないことを知る。 【事前学習】第6回目に第7回目の講義資料を配付するので、よく読んで理解すること。(120分)【事後学習】授業後配付資料を基にして内容に興味を持った部分を参考資料、およびネット等で調べてまとめること(120分) |
第8回 | 中部の都市フエの歴史と文化遺産として、フエの世界遺産について学び、講義担当者が実施したフエの建築修復を題材にしてアジアの文化遺産の修復について考える。 【事前学習】第7回目に第8回目の講義資料を配付するので、よく読んで理解すること。(120分)【事後学習】授業後配付資料を基にして内容に興味を持った部分を参考資料、およびネット等で調べてまとめること(120分) |
第9回 | インドネシアの歴史と文化遺産として、ディエン高原遺跡群とゴトン・ソンゴー遺跡群について学ぶ。インドシナ半島の遺跡群との相違点、類似点について理解する。 【事前学習】第8回目に第9回目の講義資料を配付するので、よく読んで理解すること。(120分)【事後学習】授業後配付資料を基にして内容に興味を持った部分を参考資料、およびネット等で調べてまとめること(120分) |
第10回 | インドネシア・中部ジャワのプランバナン遺跡群とボロブドール遺跡群について学ぶ。建築の大規模化、装飾のディテール、伽藍に対する基本的な要素の違いについて理解する。 【事前学習】第9回目に第10回目の講義資料を配付するので、よく読んで理解すること。(120分)【事後学習】授業後配付資料を基にして内容に興味を持った部分を参考資料、およびネット等で調べてまとめること(120分) |
第11回 | インドネシアの中部と東部の境界にあるソロ遺跡群と東部ジャワの建築群について学ぶ。 【事前学習】第10回目に第11回目の講義資料を配付するので、よく読んで理解すること。(120分)【事後学習】授業後配付資料を基にして内容に興味を持った部分を参考資料、およびネット等で調べてまとめること(120分) |
第12回 | 東南アジア周辺部の建築文化として、旧ミャンマーのパガンの遺跡について学ぶ。インドと影響が強いために、カンボジア、ベトナム、インドネシアの建築とは大きく違うことを学ぶ。 【事前学習】第11回目に第12回目の講義資料を配付するので、よく読んで理解すること。(120分)【事後学習】授業後配付資料を基にして内容に興味を持った部分を参考資料、およびネット等で調べてまとめること(120分) |
第13回 | ベトナムとラオスの国境周辺部に住むカトゥー族の民家とラオスのワット・プー遺跡について学ぶ。アジアの土着的な民家の構成と、カンボジア、チャンパーに繋がるラオスの建築について理解する。 【事前学習】第12目に第13回目の講義資料を配付するので、よく読んで理解すること。(120分)【事後学習】授業後配付資料を基にして内容に興味を持った部分を参考資料、およびネット等で調べてまとめること(120分) |
第14回 | 世界遺産ミーソンとミーソン遺跡に建設したサイトミュウジアムの建設経緯について考える。東南アジアの建築を概観した上で(60分)アジア建築とは何かについて考える(60分)。 【事前学習】これまでの講義資料と受講者自身のノートを参考にした試験のためのまとめをおこなう。(240分) |
第15回 | アジアの文化遺産の保存を考えためにカンボジアのコーケー遺跡群にみる世界遺産保存の姿勢ついて考えてもらう。教室において定期試験が実施できない事情が生じた場合には、CSTポータルを用いて試験を実施する 【事後学習】これまでの講義をもとにアジアの建築とその保存についてまとめをおこなうこと。(240分) |
その他
教科書 |
日本建築学会 『東洋建築史図集』 彰国社 1995年 第1版
講義を理解するうえで、図版によって知ることが不可欠ですので用意することが望ましい。
|
---|---|
参考書 |
建築学体系編集委員会 『東洋建築史』 新訂建築学大系4-Ⅱ 彰国社 1975年 第1版
|
成績評価の方法 及び基準 |
教室での定期試験(状況によってはCSTポータルでの試験)で総合評価を行う。 |
質問への対応 | 下記メールにて随時受付ける。ただし、学生は大学メールアドレスを使用すること。個人のメールアドレスからの質問には対応しない。 |
研究室又は 連絡先 |
タワースコラS817A メール:shigeeda.yutaka@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 13:20 ~ 14:50 タワースコラS817A
|
学生への メッセージ |
一般的な東洋史に関する勉強が不可欠です。 |