2021年 理工学部 シラバス - 機械工学科
設置情報
科目名 | 線形システム制御 | ||
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設置学科 | 機械工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 渡辺 亨 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F52P |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | いわゆる「現代制御」の基礎となる線形システム論の基礎(行列論、安定論、時間応答)と、これを用いた状態空間モデルによるシステム制御の基礎(可制御性・可観測性、極配置法)などについて学習する。それらの学習を通じ,現代制御の基礎を理解することが本科目の目標である.この科目を修得することにより,現代制御理論を用いた制御系の設計・解析ができるようになる. |
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授業形態及び 授業方法 |
例年は板書を中心に授業を進めておりますが,令和3年度はハイブリッド講義で進めます。隔週で登校する学生に対しては教室で対面授業を実施し,登校できない学生に対してはオンデマンドまたはオンラインで講義を実施します.毎回小レポートを課しますので,CSTポータルで期日までに提出して下さい(レポートの解説は次回の冒頭に行います). |
履修条件 | 線形代数学を履修していることを前提とする。また、必須ではないがダイナミックシステム、フィードバック制御の基礎,エンジニアリングアナリシスⅠなどを既習、あるいは平行して履修していると、より理解が深まる。 |
授業計画
第1回 | 本講義の概要と制御工学の概要 講義の進め方、「制御工学」の概況、「古典制御」と「現代制御」の違い 【事前学習】シラバスとテキスト第1章に目を通してくる(60分) 【事後学習】講義の内容を整理し理解しておく(60分) |
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第2回 | 動的システムと状態方程式(1) 線形動的システムの定義、各種工学モデルの微分方程式表現 【事前学習】テキスト第2章2.1節に目を通してくる(120分) 【事後学習】講義の内容を整理し理解しておく(120分) |
第3回 | 動的システムと状態方程式(2) 状態方程式とは何か,各種工学モデルの状態方程式表現 【事前学習】テキスト第2章2.2節に目を通してくる(120分) 【事後学習】講義の内容を整理し理解しておく(120分) |
第4回 | 動的システムと状態方程式(3) 各種工学モデルの状態方程式表現(続)、状態方程式のブロック線図 【事前学習】テキスト第2章に再度目を通してくる(120分) 【事後学習】講義の内容を整理し理解しておく(120分) |
第5回 | 行列論(1) 行列の演算、行列式、逆行列、行列のランク 【事前学習】「線形代数」の,特に行列・ベクトルに関する内容を復習しておく(120分) 【事後学習】講義の内容を整理し理解しておく(120分) |
第6回 | 行列論(2) 固有値・固有ベクトルの定義とその算出方法 【事前学習】「線形代数」の,特に行列の固有値に関する内容を復習しておく(120分) 【事後学習】講義の内容を整理し理解しておく(120分) |
第7回 | 行列論(3) 行列関数、ノルムの定義とその算出方法 【事前学習】「線形代数」の,特にノルムに関する内容を復習しておく(120分) 【事後学習】講義の内容を整理し理解しておく,また,ここまでの内容をまとめた 第1回レポートを作成する(120分) |
第8回 | 線形システム論(1) 線形時不変システムの状態推移行列の定義とその算出方法 【事前学習】テキスト第3章に再度目を通してくる(120分) 【事後学習】講義の内容を整理し理解しておく(120分) |
第9回 | 線形システム論(2) 「たたみ込み」と線形時不変システムの時間応答、安定性と固有値の関係 【事前学習】テキスト第4章4.1~4.3節に目を通しておく(120分) 【事後学習】講義の内容を整理し理解しておく(120分) |
第10回 | 線形システム論(3) 線形時不変システムの可制御性・可観測性 【事前学習】テキスト第5章に目を通しておく(120分) 【事後学習】講義の内容を整理し理解しておく(120分) |
第11回 | フィードバック制御器設計(1) 極配置法による制御器設計(SISO系の状態フィードバック) 【事前学習】テキスト第8章8.1~8.3節に目を通しておく(120分) 【事後学習】講義の内容を整理し理解しておく(120分) |
第12回 | フィードバック制御器設計(2) 最適制御理論による制御器設計の概要(MIMO系の状態フィードバック) 【事前学習】テキスト第9章9.1~9.3節に目を通しておく(120分) 【事後学習】講義の内容を整理し理解しておく,また,ここまでの内容をまとめた 第2回レポートを作成する(120分) |
第13回 | 問題演習 前年度に実施された平常試験問題の解説 【事前学習】第12回の講義で配布される問題を解いてくる(180分) 【事後学習】講義で解説された内容を整理し理解しておく(180分) |
第14回 | 平常試験に相当するレポート課題およびその実施に関する解説,制御工学に関するトピックス ・レポート課題に関する説明 ・大学院で学ぶポストモダン制御理論,AIによる制御などに関する概説 【事前学習】学習した内容を復習し完全に理解しておく(120分) 【事後学習】課題レポートを作成する(120分) |
第15回 | 制御工学に係わる技術者倫理 【事前学習】現代社会における制御工学の役割について考察する(120分) 【事後学習】講義で解説された内容を整理し「技術者倫理」について考察する(120分) |
その他
教科書 |
森泰親 『制御工学』 コロナ社 2001年 第1版
線形システム制御論の好著。内容的には本書第1章から第9章が講義内容に相当する。第10~12章はより発展的な最適制御に関する内容で本講義では教授しないが重要な内容である.これから現代制御を学んでいこうという人には強く薦められる。
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参考書 |
古田勝久、川路茂保、美多勉、原辰次 『メカニカルシステム制御』 オーム社 1984年 第1版
理論と応用のバランスの取れた良書。表題の通り機械システムの制御に焦点をあてて記述されているので、機械系の学習者には好適。
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成績評価の方法 及び基準 |
第2回から第13回までのレポート提出(60%)および平常試験に相当する課すレポート課題(40%)で評価します。 |
質問への対応 | 対面授業の際はその場で,それ以外の時はメールまたはCSTポータルの掲示板で対応します. |
研究室又は 連絡先 |
渡辺亨 駿河台校舎タワー・スコラ17階S1706室 内線741 E-mail:toruw@mech.cst.nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 10:40 ~ 12:10 タワー・スコラ17階S1706室
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学生への メッセージ |
「フィードバック制御の基礎」で学ぶ「古典制御」と合わせ、「現代制御」は制御工学における最も基本的な制御理論です。最新の制御理論は皆両者を基礎として成立しておりますので、制御に関心のある人は履修することを薦めます。また、ロボット工学では行列を多用するので、後期に履修するつもりの諸君には特にお勧めです。 |