2021年 理工学部 シラバス - 機械工学科
設置情報
科目名 | 軽量構造力学 | ||
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設置学科 | 機械工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 漆山 雄太 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F54N |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | これまで学んだ材料力学的な知識を活用しながら、自動車のボデー構造など広く利用される中空ビームについて、直感的に材料力学で学んだ基本知識を生かせるように、力学的な特徴を講義する。また、エンジニアとしての研究開発実務経験から、構造系エンジニアにとって武器となる実践力の勘所(入門編)を伝える。 |
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授業形態及び 授業方法 |
プレゼンテーションの聴講、板書、討議の組み合わせて授業を実施する。3回の理解度テストを実施する。本年度は暫定的な対応として、講義とZOOMによる配信のハイブリッドで対応する予定である。 討議を実施時には、積極的に参加し発言と意見を述べるよう、努めること。 |
履修条件 | 材料力学(はりの曲げ、棒のねじり),日本語 |
授業計画
第1回 | ・軽量構造力学の背景 1.軽量化のニーズと対応技術事例 2.力学的機能 3.構造形式と特徴 |
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第2回 | ・構造形式と重量 1.パネル構造、トラス構造、ラーメン構造について、2次元構造で考察する。 2.討議を実施する。 |
第3回 | ・ロードパスの概念 自動車のステアリングハンガービームを事例に、一次元はり理論(Classical Beam)を用いてジオメトリーと軽量化の関係について考える。 |
第4回 | ・薄板断面に加わる荷重(Point Loading of Thin-walled Section) 一次元はりとの違い。局所変形とその対応。 |
第5回 | ・1-4回までの範囲で理解度テストを実施する。 受講者は対面・WEB授業にかかわず、授業時間内で取組み、メールで提出とする。 ノート、電卓、パソコン、スマートフォンの持ち込み可。 |
第6回 | ・閉断面と開断面のねじりと構造例 |
第7回 | 薄板パネルの組構造例 1.両端補強の開断面のねじりとラッピングビーム(Warping of Open Section) 2.スポット溶接とフランジ ピールとシェア |
第8回 | ・自動車車体構造のフレームワーク解説 ・第9回、10回講義の課題説明 コンバーチブルボディの検討 |
第9回 | 課題討議(1回目) 対面授業の受講者発表 授業の参加者はプレゼン資料を予めメールにて送付のこと |
第10回 | 課題討議(2回目) 対面授業の受講者発表 授業の参加者はプレゼン資料を予めメールにて送付のこと |
第11回 | 平板の座屈(Plate Buckling) 実践的な解析のための境界条件について |
第12回 | ・6-11回までの範囲で理解度テストを実施する。 受講者は対面・WEB授業にかかわず、授業時間内で取組み、メールで提出とする。 ノート、電卓、パソコン、スマートフォンの持ち込み可。 |
第13回 | 平板の座屈後の特性(Post Buckling Behavior of Plate)と有効幅(Effective Width)の概念 |
第14回 | 薄板断面の損傷条件(Thin-walled Section Failure Criteria)を理解して、剛性と強度の目標達成に向けての軽量構造の検討 |
第15回 | 1~15回の範囲で理解度テスト(レポート形式)を実施する。 |
その他
教科書 | |
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参考書 |
Donald E. Malen, Fundamentals of Automobile Body Structure Design, SAE international, 2011
藤本雄一郎、漆山雄太 『自動車のマルチマテリアル戦略』 NTS 2017年
#1は本講義の題材の一部が掲載されています。
幅広く、自動車のボデーの構造力学が記述されています。
#2は最新の自動車軽量化技術について、材料、接合、成形、表面処理、トレンドなど幅広い分野を一冊として取りまとめた書物です。
以上の2冊で自動車の軽量化要素技術を概ねカバーすることができます。
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成績評価の方法 及び基準 |
下記1を基準に2,3で加点をして成績評価を行う。 1.理解度テスト(レポート)内容 2.討議でのプレゼン参加およびプレゼンの質 3.授業中の質問および質問の質 |
質問への対応 | 授業の最後に質問時間を取るので、その時間で質問することを原則とする。 |
研究室又は 連絡先 |
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オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
今後の産業界をリードしてくれるエンジニアの出現を期待します。 知識+知識の活用+コンセプト発想+伝える力+相手の理解いろいろとありますが、本講義できっかけを掴んでください。 |