2021年 理工学部 シラバス - 航空宇宙工学科
設置情報
科目名 |
振動工学
線形振動の基礎
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設置学科 | 航空宇宙工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 宮﨑 康行 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | H12I |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 運動としての振動とその数学的な取扱い方について説明することができる.特に,①一自由度系および二自由度系の線形振動の理論,②振動の評価法をもとに,宇宙機の振動試験結果を評価できる. |
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授業形態及び 授業方法 |
〇授業方法・形態:ハイブリッド型授業 配布するパワーポイントファイルに沿って,対面式授業とGoogle Classroomを用いたオンデマンド授業,または,オンラインの同時双方向授業のハイブリッド形式で実施する.具体的には,第2回~第13回までは,偶数回は学生番号が偶数の学生が対面で、学生番号が奇数の学生はオンデマンド,奇数回は学生番号が奇数の学生が対面で、学生番号が偶数の学生がオンデマンドで授業を実施する.第1回,第14回,第15回は全員,オンラインの同時双方向にて授業を実施する. 〇授業内容:宇宙機関における科学衛星および宇宙探査機の開発経験をもとに、航空宇宙分野における振動問題を解析するための理論や解析手法について講義を行う。 |
履修条件 | 「力と運動の物理学Ⅰ,Ⅱ」,「工業力学Ⅰ」,「材料力学Ⅰ」,「工業数学Ⅲ」の5科目を修得していることを前提に講義を行う. |
授業計画
第1回 | 「この講義全体の内容の解説と一自由度線形振動の復習」 バネ・マス・ダッシュポット系の運動についての復習する. 【事前学習】 シラバスの内容をよく読んでおくこと.(20分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
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第2回 | 「1自由度線形振動の復習(その2)」 前回に引き続き,バネ・マス・ダッシュポット系の運動について復習する.特に,自由振動の計測データから固有振動数や減衰率を推定する方法について学ぶ. 【事前学習】 テキストの第2章を読んでおくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
第3回 | 「1自由度線形振動方程式の状態方程式表現」 バネ・マス・ダッシュポット系の運動を状態方程式の形式で表現し,状態遷移関係を導く.そして,状態遷移行列の固有値と運動の安定性との関係や,任意の時系列外力が作用する場合の解を導く. 【事前学習】 テキストの第3章を読んでおくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
第4回 | 「宇宙機の設計・開発における振動解析の重要性」 宇宙機の設計・開発の際には,宇宙機の打上げ時,および,軌道上における宇宙機や宇宙機の柔軟な付属物の振動を考慮する必要がある.そこで,具体的な例を通じて,「宇宙機の設計・開発」における「振動解析」の必要性,役割を学ぶ. 【事前学習】 「宇宙機,環境試験」でネット検索し,「宇宙機の設計・開発」と「振動」との関係について調べておくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
第5回 | 「運動/振動の捉え方」 位相平面上でのバネ・マス・ダッシュポット系の運動の軌跡について調べる.また,位相平面による運動の評価の例題として,非線形振動のPoincareマップや,制御への応用などについて紹介する. 【事前学習】 テキストの第4章を読んでおくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
第6回 | 「連続体の振動の基礎」 梁の曲げ振動と棒の縦振動を例に,連続体の振動の解法,および,解の特徴について学ぶ. 【事前学習】 テキストの第6章を読んでおくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
第7回 | 「強制振動と共振」 バネ・マス・ダッシュポット系を強制振動させた場合の系の運動について調べ,共振現象について理解する.また,周波数応答,ボード線図,Q値といった,運動や振動現象の評価によく用いられるものの基礎を理解する. 【事前学習】 テキストの第7章を読んでおくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
第8回 | 「2自由度バネ・マス系の運動方程式とその解」 2自由度のバネ・マス系の運動方程式およびその解を導く 【事前学習】 テキストの第8章を読んでおくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
第9回 | 「モード解析の基礎」 2自由度のバネ・マス・ダッシュポット系を例に,モード解析の基礎を学ぶ. 【事前学習】 テキストの第9章を読んでおくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
第10回 | 「2自由度系の強制振動」 2自由度のバネ・マス・ダッシュポット系の土台加振による応答について調べる. 【事前学習】 テキストの第10章を読んでおくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
第11回 | 「振動絶縁と動吸振器」 2自由度のバネ・マス・ダッシュポット系を例に,振動伝達率や振動絶縁,動吸振器といった,振動低減設計に必要となる知識の基礎を学ぶ. 【事前学習】 テキストの第11章を読んでおくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
第12回 | 「フーリエ解析」 振動の計測データの評価法の基礎となる,フーリエ解析について復習する. 【事前学習】 テキストの第13章を読んでおくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
第13回 | 「パワースペクトル密度」 振動系の評価指標の一つであるパワースペクトル密度について学ぶ. 【事前学習】 テキストの第14章を読んでおくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習するとともに,宿題を解くこと.(180分) |
第14回 | 「振動試験法」 振動現象が関連する設計・開発の例として,宇宙機の振動試験について学ぶ. 【事前学習】 テキストの第15章を読んでおくこと.(60分) 【事後学習】 授業内容を復習.(180分) |
第15回 | 「まとめの演習」 授業全体の復習として,演習を行う. 【事前学習】 これまでの授業内容全体を整理し,復習しておくこと.(180分) 【事後学習】 演習の内容を復習すること.(100分) |
その他
教科書 |
教科書代わりに,昨年度の「振動工学」のオンデマンド授業資料(自作のテキスト,パワーポイント動画,pdf等)をGoogle Drive(航空宇宙工学科の共有ドライブ)に置いておきますので,参考にしてください.
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参考書 |
Leonard Meirovitch (訳:砂川惠) 『振動解析の理論と応用(上)』 ブレイン図書出版
小松敬治 『機械構造振動学』 森北出版
近藤 恭平 『工学基礎 振動論』 培風館
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成績評価の方法 及び基準 |
①1自由度系および2自由度系の線形振動の理論,②振動の評価法を理解しているかどうかを,小テスト(10),宿題(80),まとめの演習(40)で評価する. |
質問への対応 | 随時,研究室にて,またはメールで質問してください.または,オフィスアワーの際にZoomで直接質問してください. |
研究室又は 連絡先 |
連絡先:miyazaki.yasuyuki@nihon-u.ac.jp 研究室:JAXA宇宙科学研究所(相模原キャンパス)研究管理棟4階1425室 オフィスアワー:4月12日~7月26日までの毎週月曜の17時~18時にZoomを空けておきますので,もし,何か質問等,話すことがある場合には,ログインしてください.ZoomのURLはGoogle Classroomでアナウンスします. |
オフィスアワー |
月曜 船橋 17:00 ~ 18:00 Zoomにて実施
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学生への メッセージ |
振動工学は様々な分野で必要となる学問であり,特に,航空機や宇宙機の設計には必須の学問ですので,是非,履修して,しっかり理解してください. |