2021年 理工学部 シラバス - 電気工学科
設置情報
科目名 | バイオエレクトロニクス | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 電気工学科 | 学年 | 4年 |
担当者 | 胡桃 聡 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜1 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | I51S |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 本講義では,生物の生理現象や生物模倣に関する概要を把握し,これらと電気技術を結びつける方法論を学ぶ。本講義を修得することによって,学生が将来の電気化学的分野におけるエンジニアとして活躍するための知識を得ることを目標とする。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
オンデマンド型授業。教科書や講義の資料を用い、パワーポイントや板書で講義を行う。 CSTポータルIIを経由して動画を配信し、適宜課題を与える. |
履修条件 | なし 半導体デバイスの基礎・電子デバイスの知識があれば授業の理解は早い |
授業計画
第1回 | イントロダクション バイオエレクトロニクスの概略と体系的な特徴を歴史的な経緯や理論的な考え方などについてまとめ,バイオエレクトロニクスの基礎と応用に関する概要を講義する。 【事前学習】シラバス確認およびCSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および講義中に板書した内容の復習(60分) |
---|---|
第2回 | 細胞の電位および等価回路 人間の細胞について概要を把握し,その電気的等価回路について,細胞膜と細胞液に関するレジスタンスおよびキャパシタンスを理解する。また細胞1個の交流電圧における周波数特性について講義する。 【事前学習】CSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および動画の内容復習(180分) |
第3回 | 細胞膜の構造 細胞膜についてリン脂質,脂質二重層,チャネルタンパク質,Na-Kポンプと脱分極について説明し,心電図との関係性を理解する。 【事前学習】CSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および動画の内容の復習(180分) |
第4回 | 細胞への電気化学的刺激 細胞融合の手法として誘電体分極について内容を把握し、そこから細胞の配列(パールチェーン)、誘導得移動、パルス電圧による細胞融合技術について理解する。さらにエレクトロポレーション法と細胞へのDNA導入方法を講義する。 【事前学習】CSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および動画の内容復習(180分) |
第5回 | 代謝とATP合成酵素 アデノシン三リン酸(ATP)について概要を説明し,筋肉の収縮、物質のイオン輸送に関する概念を把握する。さらにATP合成酵素の回転運動と分子モータおよび回転触媒について内容を理解する。 【事前学習】CSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および動画の内容復習(180分) |
第6回 | ガスセンサー 嗅覚について、ヒトの嗅覚細胞とにおい受容体について説明する。さらににおい受容体の種類と脳がにおいの判定するまでの一連の流れを、Gタンパク質、アデニル酸シクラーセ、イオンチャネルなどそれぞれの機能について説明し理解する。 【事前学習】CSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および動画の内容復習(180分) |
第7回 | 中間評価 第2回~第6回までの講義に関する課題を解く 【事前学習】試験範囲の内容の復習(300分)試験後に解答例を説明する。 【事後学習】試験を通して理解が不足していた点の復習(60分) |
第8回 | バイオミメティクス1 生物模範技術として、ヤマトタマムシおよびモルフォ蝶、カメレオンの変色についてフォトニック結晶の基礎から説明する。 【事前学習】CSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および動画の内容復習(180分) |
第9回 | バイオミメティクス2 生物模範技術として、はっ水性・親水性素材について講義する。その過程で表面張力について物理的意味合いと、Youngの式、Cassieの式、Wenzelの式を説明する。 【事前学習】CSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および動画の内容復習(180分) |
第10回 | X線技術 医療に用いられるX線について,その発生方法とアプリケーションを解説する 【事前学習】CSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および動画の内容復習(180分) |
第11回 | 電気メス・レーザメス 生体組織の温度上昇と組織構造の変化について説明し、電気メスまたはレーザメスによる切開および凝固の方法について説明する。具体的な応用例としてレーシックに関する概要を説明する。 【事前学習】CSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および動画の内容復習(180分) |
第12回 | グリーンケミストリー 酸化チタン系の光触媒反応について講義し,そこから本多-藤嶋効果や水の分解反応および人工光合成について講義する 【事前学習】CSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および動画の内容復習(180分) |
第13回 | プラズモニクスおよびバイオセンサー 最先端技術としてプラズモニクスと局在表面プラズモン共鳴(LSPR)によるセンサー技術を紹介する。 【事前学習】CSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および動画の内容復習(180分) |
第14回 | 理解度確認試験及びその解説 第9回~第13回までの講義について1時間の理解度確認試験を行う。 【事前学習】試験範囲の内容の復習(300分)試験後に解答例を説明する。 【事後学習】試験を通して理解が不足していた点の復習(60分) |
第15回 | 総括 講義の総括を行う。 【事前学習】CSTポータルの講義資料の予習(60分) 【事後学習】CSTポータルの講義資料および動画の内容復習(60分) |
その他
教科書 |
本講義ではバイオエレクトロニクスに関する基礎から応用まで広く学ぶため、特定の教科書の設定はしない。その代わりCSTポータル上に講義の資料や参考文献を掲載する。
|
---|---|
参考書 |
高木建次監訳 『バイオエレクトロニクス~理論から応用まで~』 エヌ・ティー・エス 2008年 第1版
軽部 征夫,民谷栄一 『バイオエレクトロニクス』 朝倉書店 1994年 第1版
|
成績評価の方法 及び基準 |
第7週の中間評価における課題の提出およびそのクオリティ:40% 第14週の理解度確認における課題の提出およびそのクオリティ:40% 上記以外の課題の提出およびクオリティ:20% |
質問への対応 | E-mailで受け付ける.その後、必要であれば日程調整後Zoomまたはハングアウツミートで対応 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎タワースコラ1617室 駿河台校舎8号館811室 Tel: 03-3259-0760 E-mail: kurumi.satoshi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 13:00 ~ 15:00
|
学生への メッセージ |
CSTポータルへ講義の資料を公開するので,これを予習復習の素材として活用すること。より深く学びたい学生は講義の資料中に記されている参考文献および上記の参考書を利用すると良い。 |