2021年 理工学部 シラバス - 電子工学科
設置情報
科目名 | 制御工学 | ||
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設置学科 | 電子工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 作田 幸憲 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | J12D |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 「制御理論」を受けて,この講義では,フィードバック制御系の周波数応答,安定性,更には,設計法について勉強する。この講義を修得することによって,フィードバック制御系の周波数応答や安定性について理解できるようになる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
ハイブリッド型授業。対面授業を行うとともに,その授業をWEBカメラを通じて同時に配信する。また,対面授業と同じ内容のpdfファイルおよびMP4もポータルIIより配信しますので,これらの資料も活用して頂きたい。教科書を主とするが,例題による勉強および演習,宿題を課して理解を深めるようにする。 |
履修条件 | 制御理論を修得していること。 |
授業計画
第1回 | 「制御理論」では,フィードバック制御系にステップ入力又はインパルス入力を加えた時の応答や安定性について勉強した。「制御工学」では,任意の入力に対する応用を考慮するため,先ず,正弦波入力に対する応答について勉強する。制御理論の復習と任意の入力に対する応用を考慮するため,アドバンスな内容の課題を出題するので解答し,提出してください(復習120分)。 |
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第2回 | 5章 5.1周波数応答と伝達関数:前回課題の解答に続けて,伝達関数G(s)より正弦波入力に対する定常状態の応答が簡単に求められることを勉強する。式(5.1)で与えられる伝達関数をもつシステムにu(t)=sinωtを入力したときの応答について,まず,過渡現象で勉強して解析プロセス[u(t)のラプラス変換U(s)を求め,この応答Y(s)の逆変換]によって正弦波応答y(t)を求めてみてください(予習180分)。また,今回の方法によってy(t)を求め,両結果の内容を対比し,その違い等について考察してみてください。更に,p.104の章末問題【1】,【2】について解答してみてください(復習120分)。 |
第3回 | ベクトル軌跡:前回課題の解答例について解説すると共に、教科書のpp.90-94を読んで,基本要素のベクトル軌跡について勉強する(予習120分)。また,今回の内容に因んだ課題を出題するので解答し,提出してください(復習120分)。 |
第4回 | 第3回の演習課題の解答について解説すると共に,ボード線図およびその性質・利点,基本要素のボード線図および概形を知る方法(折点周波数,折れ線近似)について勉強する。教科書のpp.94-102を読んで,分からないところ等を質問できるよう整理しておくこと(予習120分)。また,p.104の章末問題【5】,【6】について解答してみてください(復習120分)。 |
第5回 | ボード線図:ボード線図の書き方について演習を実施し,理解を深める。教科書のp.102からp.105を読んで分からないところ等を質問できるよう整理しておくこと(予習120分)。勉強した重要項目について学生間で議論し発表できるようにしておくこと(復習120分)。 |
第6回 | フィードバック制御系の安定性:内部安定性について勉強する。教科書のp.106からp.110を読んで分からないところ等を質問できるよう整理しておくこと(予習120分)。勉強した重要項目について学生間で議論し発表できるようにしておくこと(復習120分)。 |
第7回 | ナイキストの安定判別法:ナイキストの安定判別法の考え方を勉強し,虚軸上に極をもたないシステムの例を通じて理解を深める。教科書のpp.110-117を読んで分からないところ等を質問できるよう整理しておくこと(予習120分)。勉強した重要項目について学生間で議論し発表できるようにしておくこと(復習120分)。 |
第8回 | ナイキストの安定判別法:虚軸上に極をもつシステムについてその安定性を判別する方法,および簡単化されたナイキストの安定判別法について勉強する。教科書のp.117からp.120を読んで分からないところ等を質問できるよう整理しておくこと(予習120分)。勉強した重要項目について学生間で議論し発表できるようにしておくこと(復習120分) |
第9回 | ボード線図の利用:ゲイン余裕,位相余裕の考え方について勉強する。教科書のpp.120-125を読んで分からないところ等を質問できるよう整理しておくこと(予習120分)。勉強した重要項目について学生間で議論し発表できるようにしておくこと(復習120分)。 |
第10回 | 総合演習: 6章が終わったところで,演習を通じてこの章の理解を深める。教科書のpp.106-125を読んで分からないところ等を質問できるよう整理しておくこと(予習120分)。勉強した重要項目について学生間で議論し発表できるようにしておくこと(復習120分)。 |
第11回 | フィードバック制御系の設計法:設計手順と性能評価について勉強する。教科書のp.146からp.149を読んで分からないところ等を質問できるよう整理しておくこと(予習120分)。勉強した重要項目について学生間で議論し発表できるようにしておくこと(復習120分)。 |
第12回 | フィードバック制御系の設計法:P補償,PI補償について勉強する。教科書のp.149からp.152を読んで分からないところ等を質問できるよう整理しておくこと,及び図8.4に示される[例8.1]の応答結果を解いておくこと(予習120分)。勉強した重要項目について学生間で議論し発表できるようにしておくこと(復習120分)。 |
第13回 | フィードバック制御系の設計法:PD補償,PID補償による設計について勉強する。教科書のp.152からp.154を読んで分からないところ等を質問できるよう整理しておくこと,及び図8.7に示される[例8.2]の応答結果を解いておくこと(予習120分)。勉強した重要項目について学生間で議論し発表できるようにしておくこと(復習120分)。 |
第14回 | フィードバック制御系の設計法:PIDチューニングについて勉強すると共に,具体的にPID補償を回路構成の実現法についても勉強する。教科書のp.154からp.155を読んで分からないところ等を質問できるよう整理しておくこと,また,実際にPID補償を実現するための回路構成はどのように構成すべきか,電子回路・回路理論の知識を基に考察しておくこと(予習120分)。勉強した重要項目について学生間で議論し発表できるようにしておくこと(復習120分)。 |
第15回 | フィードバック制御系の応用例: 電子工学・通信工学の分野で重要なシステムとして 位相同期回路(PLL: Phase Locked Loop)がある。フィードバック制御の例として,これを取り上げ,具体的なシステム構成やその特徴等について学ぶ。また,勉強した全体の事柄について分からないところ等を質問できるよう整理しておくこと。さらに,最終課題レポートの提出に備えて,勉強した重要項目について学生間で議論し発表できるようにしておくこと(復習240分)。 |
その他
教科書 |
杉江俊治,藤田政之 『フィードバック制御入門』 コロナ社
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
毎回の課題(小演習を含む)に対するレポート、及び、定期試験期間を利用した最終課題レポートに対して5対5の割合で評価する。 |
質問への対応 | 基本的にいつでも対応します。 |
研究室又は 連絡先 |
講師室 メールアドレス:sakuta.yukinori@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:15 ~ 13:15
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学生への メッセージ |
コロナウィルス禍の中で不自由な状況が続きますが,わからないところがなくなるよう質問等を含め積極的に行動してほしいと思います。 |