2021年 理工学部 シラバス - 電子工学科
設置情報
科目名 | 電子化学基礎実験 | ||
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設置学科 | 電子工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 渡邉・米田 他 | 履修期 | 年間 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜3・4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | J53B |
クラス | 電子3年生以上 |
概要
学修到達目標 | 目前の化学現象に対する観察力を十分に養う。さらに、物質の変化や性質を原子、分子、イオン(ひいては電子状態)のミクロな視点と、物質が集団として振舞う巨視的な理解の両面から現象を思考する力を身につけることを目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
ハイブリッド型授業(対面授業とメディア(CSTポータルⅡを介して配信する動画等)を併用する方式)にて実施する。 実験講義はポータルⅡに配置した動画資料を視聴し,その後課題への回答を求める。 実験は対面方式で操作を簡単に説明した後,1人にて行う。 また実験テーマ別に819,826,または829の各実験室にて実施する。その後,実験レポートを作成してポータルⅡより提出する。 レポート提出後にポイントを解説する。 |
履修条件 | 基礎教育科目・選択科目。年間隔週にて行う。 高校「化学」の履修経験が無い場合でも、対応できる科目である。 |
授業計画
第1回 | 履修内容の説明と諸注意 事後学習(120分):終了後,配布された前期用テキストを確認し,その内容について不得意分野および理解不足と感じる項目がある場合は,基礎内容を振返り理解を深める。 |
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第2回 | 実験講義(水溶液中に含まれる陽イオンの検出) 試料溶液中に、どのような陽イオンが存在するかを確認する実験を陽イオンの定性分析という。多くの陽イオンを定性分析の体系にしたがって系統的に分離・処理し、検出・確認する方法である。 事前学習(60分):テキストの「水溶液中に含まれる陽イオンの検出」について、予習しておく。 事後学習(60分):終了後、講義内容および実験操作について、各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第3回 | 水溶液中に含まれる陽イオンの検出 事前学習(60分):実験の進め方を再度確認しておく。 事後学習(60分):終了後、テキストや実験報告書を含む内容(陽イオンの性質など)について、各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第4回 | 実験講義(香り成分(カルボン酸エステル)の合成) 酸の-OHを-OR(R:アルキル基)で置換した化合物はエステルと呼ばれ、自然界には果実の香り成分、細胞組織、エネルギー物質などとして広く分布している。また、それぞれの用途に応じた合成品は、有機溶媒、加工食品中の油脂、香料成分、爆薬、高分子の可塑剤、帯電防止剤他、幅広く利用されており、この反応は重要な化学反応の一つである。ここでは、グリーンケミストリー的な観点から硫酸水素カリウムを触媒として、有機酸であるカルボン酸(R-COOH)とアルコール(R'-OH)から脱水縮合しカルボン酸エステル(R-COOR')を合成する。さらに、薄層クロマトグラフィー(TLC)を用いて香気性を示すエステル化合物を確認・同定する手法も修得する。 事前学習(60分):テキストの「香り成分(カルボン酸エステル)の合成」について、予習しておく。 事後学習(60分):終了後、講義内容および実験操作について、各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第5回 | 香り成分(カルボン酸エステル)の合成 事前学習(60分):実験の進め方を再度確認しておく。 事後学習(60分):終了後、テキストや実験報告書を含む内容(エステルの構造,有機化合物の分析など)について、各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第6回 | 実験講義(容量分析(中和滴定)) 試料中の成分の量を知るために、これと反応する濃度既知の溶液(標準溶液という)を用いてその量的関係から成分量を求める方法である。ここでは中和反応を利用して、以下の2種類の溶液を定量する。 a)水酸化ナトリウムの定量 b)水酸化ナトリウムおよび炭酸ナトリウム混合溶液の定量 事前学習(60分):テキストの「容量分析(中和滴定)」について、予習しておく。 事後学習(60分):終了後、講義内容および実験操作について、各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第7回 | 容量分析(中和滴定) 事前学習(60分):実験の進め方を再度確認しておく。 事後学習(60分):終了後、テキストや実験報告書を含む内容(酸と塩基の性質など)について、各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第8回 | 後半に実施する内容の説明と諸注意 事後学習(120分):終了後,配布された後期用テキストを確認し,その内容について不得意分野および理解不足と感じる項目がある場合は,基礎内容を振返り理解を深める。 |
第9回 | 実験講義(海砂中の含有塩分の定量) コンクリート、モルタルに使用する細骨材は河川砂から海砂に移行する傾向がある。砂中の塩化物イオンの定量を沈殿滴定法で試み、その精度をも検討する。 事前学習(60分):テキストの「海砂中の含有塩分の定量」について、予習しておく。 事後学習(60分):終了後、講義内容および実験操作について、各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第10回 | 海砂中の含有塩分の定量 事前学習(60分):実験の進め方を再度確認しておく。 事後学習(60分):終了後、テキストや実験報告書を含む内容(沈殿滴定など)について、各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第11回 | 実験講義(反応速度の測定) 反応速度と反応機構との間には密接な関係がある。ここでは、ヨウ素酸カリウム水溶液と亜硫酸水素ナトリウム水溶液との反応を行う。コンピュータを利用して反応速度と濃度との関係について解析し、反応機構を理解する。 事前学習(60分):テキストの「反応速度」について、予習しておく。 事後学習(60分):終了後、講義内容および実験操作について、各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第12回 | 反応速度の測定 事前学習(60分):実験の進め方を再度確認しておく。 事後学習(60分):終了後、テキストや実験報告書を含む内容(化学反応の速度と圧力、濃度、温度、触媒の影響など)について、各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第13回 | 実験講義(溶存酸素(DO)の測定) 水質汚濁の原因物質による汚濁量を知るために、ここではDOを測定する。河川または湖沼の水を想定した試料水を使用して、その水が環境基準に適合するかどうかを実験する。 事前学習(60分):テキストの「溶存酸素(DO)の測定」について、予習しておく。 事後学習(60分):終了後、講義内容および実験操作について、各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第14回 | 溶存酸素(DO)の測定 事前学習(60分):実験の進め方を再度確認しておく。 事後学習(60分):終了後、テキストや実験報告書を含む内容(酸化還元反応、水質など)について、各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第15回 | 安全教育 化学物質が及ぼす危険性について、配布テキストの付録「安全科学講習資料」を参考にして事前に予習しておく。 安全に化学物質を取り扱うこと、物質の状態によって特に注意すべき事項など、各自あるいは学生間で確認する。 事前学習(60分):配布テキストの付録「安全科学講習資料」を参考に、事前に予習しておく。 事後学習(60分):終了後、薬品に関する安全講習(消防法関連、毒劇物取扱法関連、高圧ガス取り扱い法関連など)について各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
その他
教科書 |
実験テキストおよび安全メガネとして使用するフェイスシールドは、無償配布する。
白衣は各自で準備して下さい。
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
実習(60%)およびレポート(40%)により評価する。 |
質問への対応 | 授業中および授業終了後 |
研究室又は 連絡先 |
担当教員 :(前期) 大宅(814)・平野(821)・高田・萩原・渡邉・小林 (後期) 小泉(824)・平野(821)・高田・萩原, 連絡先:chemjk※ge.cst.nihon-u.ac.jp (※には@を入れてください.) |
オフィスアワー |
金曜 船橋 12:10 ~ 13:10 各担当者研究室
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学生への メッセージ |
少しでもわからないことがあれば,遠慮なく質問してください。 |