2021年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 数理統計の基礎Ⅰ | ||
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 安部 公輔 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M13Q |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 区間推定や仮説検定など統計的推測で用いられる基本的手法の考え方や性質を,必要な確率論の基本事項と共に理解する. |
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授業形態及び 授業方法 |
ハイブリッド型授業による講義形式で行う. オンデマンド資料の配信などは Google Classroom で行う(クラスコードはCSTポータルで提示する). |
履修条件 | 微分積分学の基本的知識を仮定する. (高等学校数学Ⅰ「データの分析」および数学A「場合の数と確率」程度の基礎知識は仮定する.数学B「確率分布と統計的な推測」の内容も参考になる.) |
授業計画
第1回 | イントロダクション:統計的推測の目的や確率論の必要性など,本講義で扱う内容を俯瞰して動機付けを行う.高校で学習する(場合の数に基づく)確率について簡単に復習する. 【事前学習】Google Classroom に登録し,講義資料を入手できるようにしておく.(60分) 【事後学習】高校数学I「データの分析」や数学A「場合の数と確率」の内容について復習する(学習経験がない者はWEBなどで調べてみる).(180分) |
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第2回 | 確率論の基礎:標本空間や事象,確率の数学的な定義と性質について具体例も交えながら理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第3回 | 条件付確率と事象の独立性:数学的な定義・性質と共に,現実的問題に適用する際の注意点を理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第4回 | ベイズの定理:ベイズの定理を導出し,その応用の可能性や注意点などを理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第5回 | 確率変数:確率変数の分布と期待値,分散などの定義と性質・意味を理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第6回 | 確率変数の独立性:独立同分布な確率変数列の性質について,特に期待値や分散を中心に理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第7回 | 代表的な確率分布①:ベルヌーイ分布,二項分布,幾何分布や指数分布などの性質と適用場面について理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第8回 | 極限定理:大数の法則,中心極限定理,少数の法則について理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第9回 | 代表的な確率分布②:正規分布とポアソン分布の性質と適用場面について理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第10回 | 点推定①:母集団や標本,推定量などの概念を導入し数学的に定式化する.母数やサンプルサイズなどの言葉の意味を正しく理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第11回 | 点推定②:推定量に望まれる性質として不偏性や一致性などを定義し,具体例として標本平均と不偏分散について理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第12回 | 区間推定①:中心極限定理を根拠に,大標本の場合の母平均の区間推定について理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第13回 | 区間推定②:t分布を用いた正規母集団の母平均の区間推定について理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第14回 | 区間推定③:母平均の差の区間推定について理解する. 【事後学習】解説した例題や指示のあった問題を自分でも解いてみる.解らなかった点について質問したり自分で調べたりする.(240分) |
第15回 | 総括:これまでの内容を俯瞰し整理することで,総合的な理解を得る. 【事前学習】これまでの内容を復習しておく.(240分) |
その他
教科書 |
教科書は特に指定しない.
講義資料を Google Classroom で配布する.
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参考書 |
適宜紹介する.
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成績評価の方法 及び基準 |
平常点:原則各回に行う確認テストの正答状況に基いて判断する. |
質問への対応 | 講義前中後のほか,メールでの質問には随時対応する.(大学から与えられたアドレスを用い,学科・学生番号・氏名を明記すること.) |
研究室又は 連絡先 |
研究室:船橋校舎8号館849A abe.kousukeあっとまーくnihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 15:00 ~ 16:30 タワースコラS1114
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学生への メッセージ |
数理統計学の内容には,確率の計算など純粋に数学的な部分と,現実の問題をいかに数学に落とし込むかというある意味で非数学的な部分とが混在し,それが分かり難さの一因ではないかと思います.しかしそのことを意識して頭を切り換えながら勉強すれば,複雑な確率の計算はともかく,推定や検定の基本的発想はかなり素朴であることがわかるはずです.柔軟な頭で根気強く取り組むことを期待します. |