2021年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 光学 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 物理学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 根來 均 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M24N |
クラス | 2年生以上 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 観測される光(電磁波)の基本的な性質を種々の原理や電磁気学の諸法則から学び、光に関係する様々な自然現象や機器装置の原理を理解する。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
「オンデマンド型授業」 宇宙からの光(電磁波)を観測研究する宇宙物理学の分野においては、光の基本的な知識と理解は欠かせない。授業では、学習到達目標に記した光に関する基本事項についての講義のみならず、日常接する機会が多い様々な光(電磁波)に関する現象や装置についてもその原理から紹介する。また、講義内で演習も行う。 |
履修条件 | 高校の物理の光学分野と、大学で学ぶ電磁気学および物理数学の基礎。 |
授業計画
第1回 | 電磁光学の基礎となる電場に関するマクスウェル方程式について説明する。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
---|---|
第2回 | 電磁光学の基礎となる磁場に関するマクスウェル方程式について説明する。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
第3回 | マクスウェル方程式から波動方程式を導出し、光が真空中では光速で伝搬する電磁波であることを示す。 また、高校で学んだ波(波動)の諸性質を復習する。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
第4回 | 波動方程式の例として、平面波、球面波等を取り上げる。また、波動方程式から、光が横波であることを理解し、偏光の数学的記述方法を学ぶ。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
第5回 | ポインティングベクトルにより電磁波によるエネルギー伝搬を考える。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
第6回 | 光のスペクトルについて学ぶ。電波からガンマ線まで、様々な電磁波(光)の特徴を概観する。 我々が感じる色と波長の関係を理解する。そして、異なる波長の波の重ね合わせから、位相速度と群速度について学ぶ。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
第7回 | 電磁波のフーリエ変換によるスペクトル計算と、電磁波と(波動と粒子の2重性を持つ)光子の関係を説明する。 また、フェルマーの定理とホイヘンスの原理それぞれから、光の反射屈折の法則(スネルの法則)を導く。 これまでの講義内容について1時間以上の復習を行い、授業後にはさらに1時間以上の復習を行うこと。 |
第8回 | 反射と屈折の問題をさらに掘り下げ、マクスウェル方程式を用いて異なる媒質間での境界条件を求める。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
第9回 | マクスウェル方程式を用いた異なる媒質間での境界条件から、反射率や屈折率が求められるフレネルの公式を導く。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
第10回 | 全反射、ブリュースター(偏光)角等、特異な角度とその物理的特性を理解する。また表面波についても解説する。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
第11回 | 幾つかの反射と屈折に関する問題を取り上げる。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
第12回 | 第11週の問題の解説等を行う。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
第13回 | これまで学んだ知識を用いて虹を理解する。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
第14回 | 散乱と吸収の扱いについて、双極子放射など微視的(ミクロ)な視点と、光学的厚さによる巨視的(マクロ)な視点から理解する。 事前に上記の内容について1時間以上の予習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
第15回 | 散乱と吸収の例として、青空と夕焼けの原因となるレイリー散乱を取り上げる。 また状況に応じ、平常試験とその解説を行う。 これまでの講義内容について1時間以上の復習を行い、授業後には1時間以上の復習を行うこと。 |
その他
教科書 |
開講とともに指定する場合があります。
|
---|---|
参考書 |
大津元一・田所利康 『光学入門 ー光の性質を知ろうー』 朝倉書店 2008年 第1版
M.ボルン, E.ウォルフ(草川徹訳) 『光学の原理I,II,III』 東海大学出版 第7版
|
成績評価の方法 及び基準 |
メディア授業が中心となる場合は提出された課題の内容により、第15週の平常試験を実施した場合はその結果を中心に評価する。 ただし、状況により期末試験に変更の可能性がある。 |
質問への対応 | 授業中の質問歓迎。 メディア授業の場合は直接メイルで行うこと。(提出課題と一緒にはしないで下さい。) |
研究室又は 連絡先 |
negoro.hitoshi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 15:00 ~ 17:00
|
学生への メッセージ |
光は非常に身近なものですので、その性質を理解して自然や機械装置への理解を深めてください。 |