2021年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 感性芸術学 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 山田 忠彰 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 土曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | P64G |
クラス | 1年生は、土木工学科・まちづくり工学科・電気工学科・電子工学科のみ。2年生以上は学科による履修制限はない。 |
概要
学修到達目標 | ・心の多様な働きを理解し、その表現や解釈を通じて、世界のつながりを多角的に考えることができる。 ・気づいたこと、感じたこと、考えたことについて、様々な言葉を駆使して、表現することができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
オンデマンド形式で行う。 |
履修条件 | 総じて、芸術をめぐるあらゆることに関心のある学生。それと対極的に、関心のない学生(指向転換の可能性のために)。 文化教養サブメジャーコース設置科目 |
授業計画
第1回 | 現代芸術の境位―「アートワールド」とはなにか? 【事前学習(80分)】芸術とはなにか、なにが、あるオブジェを芸術たらしめるのか、を考えておくこと。 【事後学習(160分)】講義内容を踏まえて、「芸術の現在」を理解し、確認しておくこと。 |
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第2回 | 「芸術のおわり」の到来とはなにか? 【事前学習(80分)】「芸術のおわり(衰退)」の歴史的様相について、可能なかぎり調べておくこと。 【事後学習(160分)】現代における「芸術のおわり」の特質を、講義内容を踏まえて、確認すること。 |
第3回 | 「歴史的物語(ナラティヴ)Ⅰ」 【事前学習(80分)】歴史とはそもそもどのように捉えられるものなのかを、調べ、考えておくこと。 【事後学習(160分)】とりわけ、芸術史とはなにかを、講義内容を踏まえて、理解すること。 |
第4回 | 「歴史的物語(ナラティヴ)Ⅱ」 【事前学習(80分)】モダニズムの特質について、調べておくこと。 【事後学習(160分)】芸術史におけるモダニズムの特質について、講義内容を踏まえて、確認しておくこと。 |
第5回 | モダニズム絵画の「本質」 【事前学習(80分)】絵画史について簡単な外観をしておくこと。 【事後学習(160分)】モダニズム絵画の「必然性」を、講義内容を踏まえて、確認しておくこと。 |
第6回 | モダニズム絵画のジレンマ 【事前学習(80分)】「ジレンマ」について、調べておくこと。 【事後学習(160分)】芸術と「現実」との関係について、講義内容を踏まえて、考察しておくこと。 |
第7回 | 美学の失墜? 【事前学習(80分)】古典的美学の特質について調べておくこと。 【事後学習(160分)】芸術の新しい理解へ眼を開く努力を、講義内容を踏まえて、確認しておくこと。 |
第8回 | 芸術の定義問題への接近 【事前学習(80分)】芸術の「そもそも」論について、歴史的に調べておくこと。 【事後学習(160分)】講義内容を踏まえて、分析美学の主要な論点を確認しておくこと。 |
第9回 | ポップ・アートの出現 【事前学習(80分)】「ポップ」について、調べておくこと。 【事後学習(160分)】講義内容を踏まえて、ポップ・アートの歴史的意義を確認しておくこと。 |
第10回 | 「なぜ芸術作品なのか?」 【事前学習(80分)】「作品とはなにか」について、調べておくこと。 【事後学習(160分)】講義内容を踏まえて、「芸術的同定」について、吟味確認しておくこと。 |
第11回 | 「ありふれたものの変容」 【事前学習(80分)】現代芸術の様相について、一般的に調べておくこと。 【事後学習(160分)】講義内容を踏まえて、芸術と「変容」のかかわりについて、確認しておくこと。 |
第12回 | 「変容」と解釈 【事前学習(80分)】「変わる」ということについて、一般的に調べておくこと。 【事後学習(160分)】講義内容を踏まえて、解釈・変容・作品(意味)の融合を確認しておくこと。 |
第13回 | 意味と夢と美? 【事前学習(80分)】美についての歴史的知見を調べておくこと。 【事後学習(160分)】講義内容を踏まえて、芸術そのものの「意味」を確認しておくこと。 |
第14回 | 「すべてが可能である?」わけがない⁉ 【事前学習(80分)】未来論について、歴史的に調べておくこと。 【事後学習(160分)】講義内容を踏まえて、芸術の「歴史性」を確認しておくこと。 |
第15回 | スタイルと人間〈わたし〉 【事前学習(80分)】「スタイル」について、考えておくこと。 【事後学習(160分)】講義内容を踏まえて、人間・スタイル・芸術の関係を確認しておくこと。 |
その他
教科書 |
特に使用しない。
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参考書 |
授業のなかで、適宜紹介する。
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成績評価の方法 及び基準 |
授業回数の1/3以上欠席した場合は、原則として評価対象外。 授業中に、リスポンス・シートの提出(30%)、 学期末に、(まとめ的な)レポートの提出(70%)、 総合して、評価する。 |
質問への対応 | 講義後などに受けつける。 |
研究室又は 連絡先 |
yahecro@icloud.com yamada.tadaaki20@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
芸術をめぐる理論的考察に興味のあるひとを、歓迎したい。 芸術を「永遠に不変・不滅の美」を追究するものと考えるひと、あるいは、芸術は自分とは無関係と、芸術談議に白けているひとに、とりわけ伝えたい。「芸術はおわった」と。だが、それは、実は、芸術のあり方の「変容」にほかならない。現代芸術の境位のこの歴史的特質に気づくことによってこそ、芸術的思考力、観察力、(自己)表現力、さらには創造力の高度化が可能になる。この境位を自覚して、自らのものとし、これらの能力を発揮することを期待したい。 |