2021年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | ことばと文化 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 岸 規子 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 土曜6 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | P66O |
クラス | 1年生は、精密機械工学科・応用情報工学科・物理学科のみ。2年生は学科による履修制限はない。 |
概要
学修到達目標 | 本授業では俳句・短歌・詩・小説の世界を紹介していくが、その背景にある時代状況が作品世界にどのように反映しているかを再検討する。文学作品も時代を映す文化現象の一つであるからこそ、過去を知ることは現代を知る手がかりともなる。他者への理解を深めると同時に、現代を生きる自分が過去の堆積の上に立っていることを理解してもらいたい。 また、普段意識することのない日本人の文化や宗教観についても考察を加える。さらに伝統的な能などを取りあげ、現代と古典世界とを結ぶ接点を探っていく。 |
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授業形態及び 授業方法 |
オンデマンド型授業を実施する(CSTポータルⅡを利用した授業。リアルタイムの授業ではない)。各自問題意識をもって、授業に臨むこと。また動画を通して文章のまとめ方も指導するので、表現力の向上を目指してもらいたい。 |
履修条件 | 2/3の出席。今年度は課題の提出をもって、出席とする。 出席日数が少ない場合は最後の課題レポートを提出していても、評価の対象としない場合がある。また2/3の出席をもって、単位の修得を保証するものではない。 未完成の文章や他の科目のものを誤って提出した場合、欠席扱いとする。またインターネット上の文章を丸写しにした場合は、採点の対象とはしない。なお、この授業はグループワークを行う授業ではない。同じ文章が複数出てきた場合、全て採点の対象としないので注意すること。 社会コミュニケーション・サブメジャー・コース設置科目 |
授業計画
第1回 | 授業の進め方、成績評価の方法などを説明する。 【事前学習】この科目のシラバスを事前に熟読しておくことはもちろん、教養教育科目のシラバスをよく読んだ上で授業に参加すること。(120分) 【事後学習】授業内で与えられた課題を考察するために、参照すべき文献を探すこと。それらを批判的に読みながら、自分の意見を次回までにまとめておくこと。(120分) |
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第2回 | 桜の文化史① 与謝野晶子の短歌、三好達治「甃のうへ」などを取りあげる。 【事前学習】授業で取り上げる作品を事前に読んでおくこと。(60分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業時の課題を振り返り、桜をキーワードにして三好達治の詩の鑑賞文を書いてみる。(120分) |
第3回 | 桜の文化史② 梶井基次郎の「桜の樹の下には」を取り上げる。 【事前学習】授業で取り上げる作品を事前に読んでおくこと。(60分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業時の課題を振り返り、作品にみられる桜観をまとめていく。(120分) |
第4回 | 桜の文化史③ 梶井基次郎の「桜の樹の下には」を取り上げる。結末部分について、異なる解釈を紹介する。 【事前学習】作品を熟読し、結末をどう解釈するか、まとめておくこと。(60分) 【事後学習】授業で提示された解釈をもとに、自分の意見をまとめてみる。ただし批判的に考察を深めることが望ましい。(120分) |
第5回 | 「外科室」の世界① 登場人物の造型方法について考察を加える。 【事前学習】事前に作品を読んでおくこと。(150分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業時の課題を振り返り、登場人物の造型方法をまとめておくこと。(120分) |
第6回 | 「外科室」の世界② 明治20年代の恋愛観を紹介する。現代との相違点についてまとめてみる。 【事前学習】作品を熟読し、登場人物の恋愛観についてまとめておく。登場人物の考え方には齟齬がみられるので、その相違点についても考察しておくこと。(150分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業で提示された読みを批判的に摂取し、自分の考えを文章化できるようにしておくこと。(120分) |
第7回 | 古典芸能➀ 歌舞伎の紹介を行う。 『金色夜叉』の世界① 「外科室」との比較検討を試みる。共通点及び相違点をまとめていく。 【事前学習】作品を事前に読んでおくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業で提示された読みを批判的に摂取し、自分の考えを文章化できるようにしておくこと。(120分) |
第8回 | 『金色夜叉』の世界② 橋本治『黄金夜界』との比較を行う。共通点と相違点をまとめる。 【事前学習】作品を事前に読んでおくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業で提示された読みを批判的に摂取し、自分の考えを文章化できるようにしておくこと。(120分) |
第9回 | 古典と近代文学ー夏目漱石 夏目漱石の俳句を紹介する。 「夢十夜」の「第三夜」を取り上げる。民話の世界や伝統文学との接点を明らかにする。 【事前学習】作品を事前に読んでおくこと。今回はテキストの注釈部分まで丁寧に読み込んでおくこと。(150分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業で提示された読みを批判的に摂取し、自分の考えを文章化できるようにしておくこと。(120分) |
第10回 | 古典芸能② 落語を聴く。―『時そば』を取り上げる。 古典と近代文学ー芥川龍之介① 芥川龍之介の俳句を紹介する。 【事前学習】授業で取り上げる作品に目を通しておく。(60分) 【事後学習】授業の復習を行うこと。(60分) |
第11回 | 古典と近代文学-芥川龍之介② 「藪の中」を取り上げる。語りの二重性について、考察を加える。 【事前学習】作品を事前に読んでおくこと。今回はテキストの注釈部分まで丁寧に読み込んでおくこと。(150分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業で提示された読みを批判的に摂取し、自分の考えを文章化できるようにしておくこと。(120分) |
第12回 | 古典と近代文学ー芥川龍之介③ 「藪の中」を取り上げ、典拠となった作品との比較検討を行う。 【事前学習】授業で取り上げる作品を熟読しておくこと。今回もテキストの注釈部分まで丁寧に読み込んでおくこと。(150分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業で提示された読みを批判的に摂取し、自分の考えを文章化できるようにしておくこと。(120分) |
第13回 | 古典芸能③能『葵上』を観賞する。 古典と近代文学ー芥川龍之介④ 前回に引き続き、「藪の中」を取りあげる。人物造型の方法を明らかにし、古典世界との違いを考察する。 【事前学習】能の歴史について、事前に調べておく。授業で取り上げる『葵上』のあらすじを調べておくこと。授業で取り上げる作品を熟読しておく。(150分) 【事後学習】授業の復習を行う。登場人物の語りの共通点と相違点を明らかにした上で、事件の真相を再構成してみること。(120分) |
第14回 | 『千と千尋の神隠し』 日本人の文化観、宗教観について考える。『千と千尋の神隠し』には、能にちなんだ場面が出てくる。主に河の神について考察を加える。 【事前学習】日本人の宗教観や信仰について、自分なりの意見をまとめておく。(120分) 【事後学習】授業の復習を行う。テストの準備を始める。(120分) |
第15回 | 課題レポートの提出。 【事前学習】課題レポートの作成を行う。( 240分) 【事後学習】自分の弱点を理解した上で、復習を行う。(60分) |
その他
教科書 |
石尾奈智子・市川浩昭・岸規子編 『改訂版コレクション近代日本文学 』 冬至書房 2018年 第3版
教科書は必ず購入すること。
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参考書 |
随時、参考資料を配布する。
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成績評価の方法 及び基準 |
授業時の課題(50%)と課題レポート(50%)によって評価 |
質問への対応 | メールで受け付ける。その場合、「ことばと文化(土曜日6限)」という科目名と学科・学生番号・名前を忘れずに書くこと。 |
研究室又は 連絡先 |
メールアドレス kishi.noriko@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 船橋 11:00 ~ 12:00 今年度に限り、メールで問い合わせてください。
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学生への メッセージ |
読解力をつけることは、表現力の向上にも役に立ちます。古典芸能から近代文学までの学習を通して、現代を生きるヒントをつかんでください。そしてそれを言葉で表現することを心がけてください。言葉にして初めて、あなたは自分の意見を他人に伝えることができるのです。 |