2021年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 文学 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 岸 規子 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 土曜1 土曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | T61J T62J |
クラス |
概要
学修到達目標 | 本授業では近代の作家、詩人、そして歌人の作品を取り上げる。作品の背景にある時代状況や文学史の中での位置付けに留意しながら作品を鑑賞・分析していく。特に明治・大正時代と現代との差異について考察を深めていきたい。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
オンデマンド型授業を実施する(CSTポータルⅡを利用した授業。リアルタイムの授業ではない)。各自問題意識をもって、授業に臨むこと。また動画を通して文章のまとめ方も指導するので、表現力の向上を目指してもらいたい。 |
履修条件 | 2/3の出席。今年度は課題の提出をもって、出席とする。 出席日数が少ない場合は最後の課題レポートを提出していても、評価の対象としない場合がある。また2/3の出席をもって、単位の修得を保証するものではない。 未完成の文章や他の科目のものを誤って提出した場合、欠席扱いとする。またインターネット上の文章を丸写しにした場合は、採点の対象とはしない。なお、この授業はグループワークを行う授業ではない。同じ文章が複数出てきた場合、全て採点の対象としないので注意すること。 文化教養サブメジャー・コース設置科目 |
授業計画
第1回 | 授業の進め方、成績評価の方法などを説明する。 【事前学習】この科目のシラバスを事前に熟読しておくことはもちろん、教養教育科目のシラバスをよく読んだうえで授業に参加すること。(120分) 【事後学習】授業内で与えられた課題を考察するために、実際に図書館に足を運び、参照すべき文献を探すこと。それらを批判的に読みながら、自分の意見を次回までにまとめておくこと。(120分) |
---|---|
第2回 | 与謝野晶子の詩と短歌① 「君死にたまふことなかれ」を取りあげる。発表当時の時代状況を確認し、文学史の中での位置づけを検討する。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業で提示された読みを批判的に摂取し、自分の考えを文章化できるようにしておくこと。(120分) |
第3回 | 与謝野晶子の詩と短歌② 『みだれ髪』の代表的短歌について学習する。表現上の特色について解説する。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業で提示された読みを批判的に摂取し、自分の考えを文章化できるようにしておくこと。(120分) |
第4回 | 高村光太郎の詩 「道程」「レモン哀歌」を取りあげる。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業で提示された読みを批判的に摂取し、自分の考えを文章化できるようにしておくこと。(120分) |
第5回 | 中原中也の詩 「頑是ない歌」「一つのメルヘン」を取りあげ、表現上の特色について解説する。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業で提示された読みを批判的に摂取し、自分の考えを文章化できるようにしておくこと。(120分) |
第6回 | 宮沢賢治の詩 「永訣の朝」「雨ニモマケズ」を学習する。鑑賞文を執筆してもらう。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行い、自分の考察をさらに掘り下げる。授業時に提出した文章をもとに、再度鑑賞文を書いてみること。(120分) |
第7回 | 石川啄木の短歌 『一握の砂』の代表的短歌について取りあげる。鑑賞文を執筆してもらう。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行い、自分の考察をさらに掘り下げる。授業時に提出した文章をもとに、再度鑑賞文を書いてみること。(120分) |
第8回 | 夏目漱石「夢十夜」① 「第一夜」の結末について考察する。作品解釈の多様性について理解してもらう。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行う。授業で提示された読みを批判的に摂取し、自分の考えを文章化できるようにしておくこと。(120分) |
第9回 | 夏目漱石「夢十夜」② 「第三夜」を中心に学習する。「第一夜」との共通点及び相違点について解説する。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行う。「第三夜」にみられる親子関係を考察し、文章にまとめてみる。(120分) |
第10回 | 島崎藤村「壁」① 作品の執筆の動機について解説する。題名の「壁」が何を意味しているのか、考察する。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行い、自分の考察をさらに掘り下げる。授業時の提出物をもとに、再度課題を文章化してみること。(120分) |
第11回 | 島崎藤村「壁」② 『家』との比較を試み、その共通点と相違点とを抽出する。作品のテーマについて考える。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行い、自分の考察をさらに掘り下げる。授業時の提出物をもとに、再度課題を文章化してみること。(120分) |
第12回 | 菊池寛「形」 登場人物の心理の変化に着目する。作品の後日談を執筆してもらう。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行い、自分の考察をさらに掘り下げる。授業時の提出物をもとに、再度課題を文章化してみること。特に題名の「形」とは何を指しているのか、作品のテーマや教訓とは何かを明らかにしておくこと。(120分) |
第13回 | 森鷗外「高瀬舟」① 作者の実生活との関連から、作中人物の造型方法や主題の把握を試みる。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行い、自分の考察をさらに掘り下げる。授業時の提出物をもとに、再度課題を文章化してみること。(120分) |
第14回 | 森鷗外「高瀬舟」② ・典拠となった作品(『翁草』)との比較検討を試みる。 ・「カズイスチカ」「妄想」などに触れながら、作品の問題点に触れていく。 【事前学習】講義の対象となる作品を読んで、理解できない箇所を質問できるようにしておくこと。(120分) 【事後学習】授業の復習を行い、自分の考察をさらに掘り下げる。授業時の提出物をもとに、再度課題を文章化してみること。特に主人公の人物像について説明できるようにしておくこと。(120分) |
第15回 | 課題レポートの提出 【事前学習】課題レポートの作成を行う。(240分) |
その他
教科書 |
石尾奈智子・市川浩昭・岸規子編 『改訂版コレクション近代日本文学』 冬至書房 2018年 第3版
教科書は必ず購入すること。
|
---|---|
参考書 |
随時、参考資料を配布する。
|
成績評価の方法 及び基準 |
授業時の課題(50%)と課題レポート(50%)によって評価 |
質問への対応 | メールで受け付ける。その場合、「文学」という科目名と学科・学生番号・名前を忘れずに書くこと。 |
研究室又は 連絡先 |
メールアドレス kishi.noriko@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 12:00 ~ 13:00 今年度はメールで問い合わせるようにしてください。
|
学生への メッセージ |
現代まで読みつがれているということは、作品に普遍性があったということでしょう。登場人物に感情移入することで見えてくるものがあるはずです。読みづらい部分もあると思いますが、毛嫌いせず作品世界を味読してみて下さい。 |