2021年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 教)電気(含実習) | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 松田 健一 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜5 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | Y35D |
クラス |
概要
学修到達目標 | 電気・電子工学の基礎から応用に至る広範な内容を学修することを目標とする。電磁現象の物理的意味の把握と定性的理解に努め、基礎知識や法則を説明することができる。応用では、その技術の核となるものを選択し、基礎知識との結びつきを明確にし、他の応用技術に対応できる知識と諸量を計算することができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
授業は主にオンデマンド形式で実施するが、学生の状況を把握した上で、同時双方向型の授業を実施することがある。 |
履修条件 | 大学初年次程度の数学(ベクトル解析,微分積分,微分方程式)を履修していることが望ましい。また,高校の物理学(電磁気学,電気回路)の知識があれば授業の理解は早い。 |
授業計画
第1回 | 歴史と概要: 電気の概要と体系的な特徴を歴史的な経緯や理論的な考え方についてまとめ、電気の基礎と応用に関する導入として講義する。【事前学習】教科書のはじめの概要を読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】講義において興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査し、事後チェックに回答する。(120分) |
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第2回 | 電気の基礎1:静電気; 電荷-電界と電位-静電容量 静止した電荷の電気現象としてのクーロンの法則をもとに電界と電位及び静電容量などについて講義する。【事前学習】教科書の5ページから10ページを読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】講義において興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査し、章末の練習問題などを回答する。(120分) |
第3回 | 電気の基礎2: 電流と磁気; 磁気-電流の磁気作用-電磁力-電磁誘導 -インダクタンス 運動する電荷や電流の磁気作用としてアンペアの法則・ビオ-サバールの法則・ファラデーの法則について講義する。【事前学習】教科書の10ページから18ページを読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】講義において興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査し、章末の練習問題などを回答する。(120分) |
第4回 | 電気の基礎3:直流回路; 電圧・電流・電力-抵抗-オームの法則とキルヒホッフの法則-回路網;電気工学では電圧と電流という二量を用い回路の形で現象を解析することに特徴がある。その基礎としてオームの法則・キルヒホッフの法則などについて講義する。【事前学習】教科書の18ページから25ページを読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】講義において興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査し、章末の練習問題などを回答する。(120分) |
第5回 | 電気の基礎4: 静電容量-インダクタンス-過渡現象 抵抗以外の素子を用いた回路としてコンデンサの静電容量・コイルのインダクタンスなどにおける過渡現象について講義する。【事前学習】教科書の26ページから43ページを読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】講義において興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査し、章末の練習問題などを回答する。(120分) |
第6回 | 電気の基礎5:交流回路; 交流-交流の電力-交流のベクトル表示-交流回路の計算 時間的に周期的に変化する交流の電流や電圧は時間に対して一定の周期を持ち、正弦波状に変化する。交流回路では抵抗のほかにインダクタンスやキャパシタンスの値が電流の大きさと遺贈を決定するため、回路素子との関係を講義する。【事前学習】教科書の44ページから74ページを読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】講義において興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査し、章末の練習問題などを回答する。(120分) |
第7回 | 電気物性と電気材料:電気伝導-導電・抵抗材料 正の電荷を有する原子核と負の電荷を有する電子で構成される原子によって構成される物質の電気的な性質をボーア模型から説明し、導体や抵抗材料について講義する。【事前学習】教科書の75ページから80ページを読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】講義において興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査し、章末の練習問題などを回答する。(120分) |
第8回 | 電気物性と電気材料:半導体-絶縁物-磁性体 周期律表の第Ⅳ属に属する元素が共有結合した真性半導体と不純物半導体や、イオン結合などによる誘電体、及び金属結合などによる磁性体について講義する。【事前学習】教科書の81ページから99ページを読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】講義において興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査し、章末の練習問題などを回答する。(120分) |
第9回 | 電子回路素子:ダイオード-トランジスタ-集積回路 電子回路は抵抗やインダクタンス・コンデンサなどの受動的な線形特性素子のほかに能動的な非線形特性を有するダイオードやトランジスタなどを組み合わせて回路を構成するもので、能動素子の原理や特性について講義する。【事前学習】教科書の100ページから121ページを読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】講義において興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査し、章末の練習問題などを回答する。(120分) |
第10回 | 電子回路:整流回路-増幅回路-発振回路-変調・復調回路 電子回路とは受動的な線形特性素子のほかに非線形特性を有する能動素子などを組み合わせて、整流や増幅・発振・変復調作用などの動作をさせるもので、回路構成や原理について講義する。【事前学習】教科書の122ページから149ページを読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】講義において興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査し、章末の練習問題などを回答する。(120分) |
第11回 | 電気計測: 電圧・電流・電力-インピーダンス-ディジタル計測-波形観測 電気諸量のうち電圧や電流・電力などの基本量を測定する方法と、抵抗やインダクタンス・静電容量あるいはこれら素子の組み合わされたインピーダンスを測定する方法などについて講義する。【事前学習】教科書の150ページから173ページを読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】講義において興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査し、章末の練習問題などを回答する。(120分) |
第12回 | 電気の応用:光、熱への電気的変換と利用など 電気エネルギーを光のエネルギーに変える装置を光源と言い、照明に利用される各種のランプなどが存在している。また、熱エネルギーに変える装置を熱源と言い、様々な電気加熱の方式について構造や特性を講義する。【事前学習】教科書の196ページから226ページを読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】講義において興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査し、章末の練習問題などを回答する。(120分) |
第13回 | 実習1モーターの製作:身近なものを使ってモーターを製作し、原理を理解することや、更に早く回転させるための工夫を考察する。【事前学習】「講義の資料」No.13モーターの製作を読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】実習実験の結果をまとめ、興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査してレポートを作成する。(120分) |
第14回 | 実習2圧電素子発電機の製作:圧電効果は水晶や特定のセラミックに機械的応力を与えた時の応答として生じる電気的ポテンシャルである。機械的振動を印加すると正負の振動電圧が発生し、これをダイオードで整流・コンデンサで平滑することにより直流に変換する発電回路を製作する。【事前学習】「講義の資料」No.14圧電素子発電機の製作を読み、理解できない個所を質問できるようにまとめておく。(120分)【事後学習】実習実験の結果をまとめ、興味を持った事象や法則・応用を詳細に調査してレポートを作成する。(120分) |
第15回 | 総括:レポート課題の提示を受けて課題の解説や質疑・修正点を指摘する。【事前学習】今までに作成した講義ノートを読み、レポートの解説や質疑に答える準備を行う。(120分)【事後学習】レポートの解説や修正を求められた個所を詳細に調査してレポートを再提出する。(120分) |
その他
教科書 |
1回目の講義で教科書に関する説明を行います.
『電気・電子工学概論』 押本愛之助/岡崎彰夫 森北出版 1998年 第12版
入門書として適した本です。教科書のみで不足する部分は別途講義資料等を配布
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参考書 |
『電気工学概論』 青木正喜 実教出版 1983年 第33版
大学受験用の高校レベルの参考書にも,良いものがある. 技術課程の教職を目指す場合,それらの参考書や中高の教科書も よい手本となる.
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成績評価の方法 及び基準 |
課題やレポート等の内容を総合的に評価する. |
質問への対応 | 電子メールやポータルのQ&A昨日であれば随時質問可. ZOOMによるオフィスアワーの設置(時間は都度相談). |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎タワースコラS1615号室 TEL:03-3259-0772 E-mail: matsuda.kenichi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 16:00 ~ 17:00
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学生への メッセージ |
教職は,常に自分が教壇に立って生徒に教えることを想定しながら学ぶことが大事です.細かい知識も大事ですが,生徒がこの分野に興味を持ってもらえるような知識の展開や話題が身に付くように心がけてください. |