2021年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 基礎電気電子実験 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 1年 |
担当者 | 海老原・小林 他 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜4・5 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E14M |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | この実験は,電気工学・電子工学,情報工学を学ぶための最も基礎的な知識を体得することを目的としている。 また,各実験テーマを通して専門科目の講義内容の理解を深めるとともに、同時に次の項目について身につけること。 (1)実験に対する心得 (2)各種計測器の取扱い方 (3)実験を行うための前準備および進め方 (4)実験中の結果(データ)の取りまとめ方、整理および特異な点に対する記録と考察力 (5)報告書の書き方などの整理方法 科目ナンバリング:MFmEl-212* |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
建設業(資源リサイクル・廃棄物処理技術開発部門)で勤務経験のある教員,情報通信業,情報通信機器製造業(無線通信研究部門)で勤務経験のある教員及び外部研究機関(電気計測部門)で勤務経験のある非常勤講師が,その経験を活かして理論だけでなく実践を想定した実験についての解説及び指導を行う。 第1回目は、実験を実施していく上での心構え等について学習する。 第2回目から実験を実施し、実験を進めていく上での分担と心構えを会得する。 実験テーマの進行は班ごとに異なり、第1回目の指示に従い進めること。 授業は、対面(一部、必要によりメディア利用)で行う。 また、第8回目前後に、レポートの提出状況により中間指導を行う。 |
履修条件 | この実験は,電気工学・電子工学,情報工学の基礎理論である「電磁気学」,「電気回路」及びこれらの原理を応用した「電気計測」の基礎について体験を通して修得するものである。 したがって,関連科目を同時に履修することが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 実験内容の講義およびレポートの書き方 実験器具の取り扱い方などについて概略を説明を受け、実験の進行方法について確認する。 【事後学習】次週以降の準備として、実験書「基礎電気電子実験」の各実験項目を熟読し,各項目ごとの疑問点・質問事項を整理用ノートに取りまとめる。可能であれば、確認できた実験上の注意点についても整理しておく。(60分) |
---|---|
第2回 | 実験内容と進めていく上での分担と心構えの確認 1年生で学ぶ基礎電気電子実験では、各テーマごと利用する実験器具が異なるので,取り扱い方法について実験室において、指導・確認しながら習得する。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(120分) 【事後学習】実験書「基礎電気電子実験」の各実験項目を熟読し,次週以降の準備として、各項目ごとの疑問点・質問事項を整理用ノートに取りまとめる。可能であれば、確認できた実験上の注意点についても整理しておく。(60分) 終了後、可能であれば他の実験題目の概要を確認した後、帰宅すること。 また、2回目および3回目の実験は、同じテーマについて実施するので、本レポートを合本の上提出する。状況により、メディア授業用のデータによりレポート作成を行うこと。 |
第3回 | 電圧電流計法による抵抗測定 :テーマ 1 携帯型の電圧計と電流計を用いて、回路内の中位抵抗を電圧と電流より求め、その測定方法を習得する。さらに電圧計と電流計の内部抵抗により発生する測定誤差、および負荷に流れる電流の大小による温度変化とそれに伴う特性変化等について検討する。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
第4回 | ホイートストンブリッジによる抵抗測定 :テーマ 2 室温時における種々の中位の抵抗をホイートストンブリッジにより測定し、ブリッジ回路の平衡条件を理解するとともに、ホイートストンブリッジの感度と測定可能範囲について学ぶ。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
第5回 | 電位降下法による低抵抗の測定 :テーマ 3 既知の抵抗と未知の抵抗に一定電流を流した状態で、比較測定法によりそれぞれの抵抗素子に生ずる電位降下より低抵抗の測定を行い、その測定方法について学習する。 さらに低抵抗の測定を行う上で生ずる誤差の原因となる諸要因について検討する。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
第6回 | コーラウシュブリッジ :テーマ 4 電源に交流を使用するコーラウシュブリッジを用いて、電解液(飽和食塩水)の電気抵抗を測定するとともに、電解液の電気的特性について理解する。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
第7回 | 接地抵抗の測定 :テーマ 5 接地抵抗計を用いた接地電極と大地との抵抗分布、および接地電極と計測用電極の位置関係による接地抵抗の変化の推移を求め、交流ブリッジによる計測方法・原理について理解する。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
第8回 | 熱電対による温度の測定 :テーマ 6 熱電対を用いて種々の温度分布を測定し、熱電対の原理と使用方法について習得する。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
第9回 | 直流電位差計 :テーマ 7 直流電位差計を用いた未知の起電力の測定より、直流電位差計の原理とその使用方法を理解する。さらに直流電位差計による測定値を「基準電圧」とした電圧計および電流計の校正方法について習得する。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
第10回 | 半導体整流器 :テーマ 8 PN接合の半導体素子を用いて,その特性変化を測定し,その原理・特性を理解する。 さらに,交流を直流に変換する整流作用の測定を行い、整流素子の知識を深める。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
第11回 | デジタルオシロスコープ :テーマ 9 時間的に変化する信号波形を静止した可視像として示すオシロスコープの原理および取り扱い方法を習得する。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
第12回 | 電気力線と等電位線 :テーマ 10 種々の形状の導体間に分布する等電位な点を測定し,各電位ごとの等電位線を描く。 さらに,その分布における電気力線を作図して導体の形状と電界分布との関係を理解する。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
第13回 | 定電圧ダイオード :テーマ 11 ツェナーダイオード(トンネルダイオード)が持つ基本特性の計測と,負荷を変動させた場合に連動する動作特性について理解する。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
第14回 | 直流回路網 :テーマ 12 ホーロー抵抗による直流回路セットを用いて、回路内の各端子における電圧(電位差)と流れている電流の測定により、重ねの理および鳳-テブナンの定理を理解する。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
第15回 | ケルビンダブルブリッジ テーマ 13 ケルビンダブルブリッジ装置を用いて、金属導線の低抵抗の精密な測定をする。 テーマ1~3において学習する直流抵抗の測定方法と、この精密級の動作原理および取り扱い方法等の違いを習得する。 【事前学習】実験書の当該実験項目を熟読し,予習レポートを作成する。(60分) 【事後学習】実験の進行と並行させて取りまとめた測定データは、考察とともに提出レポートとして指定期日までに提出する。(120分) |
その他
教科書 |
基礎電気電子実験室 『基礎電気電子実験』 非売品
実験テキスト(教科書)は配布。
|
---|---|
参考書 |
久保亮五,長倉三郎,他 編集 『理化学辞典』 岩波書店 1992年 第4版
電気学会 『電気工学ハンドブック』 社団法人 電気学会
菅野 允 『改定 電磁気計測』 電子情報通信学会大学シリーズB-2 コロナ社
実験テキストに参考文献を記載してある。
|
成績評価の方法 及び基準 |
・出席が総授業回数の3/5に満たない場合は、履修放棄として扱い,学業成績の査定は行わない。 ・対面授業では、出欠を取る。 ・メディア実験授業では、ログインと実験レポート(実験データ、考察を含む)提出の両方を以て出席とする。 ・レポート,および実験への取り組み状況等により評価する。 |
質問への対応 | 実験中及びその前後は、非常勤講師を含めた全担当教員が対応するほか、原則としてオフィスアワーの時間帯(下記参照)に遠隔で対応する。 事前にメールで連絡すること。対応方法(メール、Zoom等)は担当教員の指示による。 |
研究室又は 連絡先 |
海老原:船橋校舎9号館916C室(ebihara.masaaki@nihon-u.ac.jp) 小林 :船橋校舎9号館916F室 (kobayashi.kazuhiko@nihon-u.ac.jp) 金 :船橋校舎9号館916A室(kim.hyoung-soo@nihon-u.ac.jp) |
オフィスアワー |
水曜 船橋 12:15 ~ 13:15 海老原
火曜 船橋 10:30 ~ 12:00 小林
火曜 船橋 10:40 ~ 12:10 金
|
学生への メッセージ |
この実験は電気系、電子系、情報系の各学科への編入に習得しておくことが必要不可欠な学習項目である。レポートの提出期限を守るとともに,実験内容について不明な点が生じたときには、積極的に実験担当教員に質問して、解決するとともに知識を広めること。 【令和2年度成績分布状況】履修者数36名 S:9人(29.0%),A:7人(22.6%),B:8人(25.8%),C:3人(9.7%),D:4人(12.9%),E:5人 |