2021年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 高分子科学 | ||
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設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 伊掛 浩輝 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E23S |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | プラスチックという言葉が高分子と同義語のように使われるようになった.それだけプラスチックが欠かすことのできない身の回りにあふれるモノとなったのだろう.プラスチックは高分子材料の一角を担うが,高分子は低分子量化合物が数多く結合することによってできた高分子量化合物である.分子量が大きいゆえにユニークな特徴を示す.この科目では高分子に焦点をあて,高分子の歴史をひもとき,そこから,高分子の定義,分類,特徴,さらには現在高分子が抱える課題についても整理する.この科目を修得することで,将来高分子に携わる技術者をとして必要な技術的な知識や素養を身に付けることができる. 科目ナンバリング:MFmAc-304 |
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授業形態及び 授業方法 |
オンデマンド型授業.CSTポータルIIを利用して,動画コンテンツをオンデマンド配信する.事前学習として予め授業資料を配信する.各自で予習し授業に臨むこと.授業後に事後学習として,各回に授業まとめの課題を設けてある.指定された期日までに課題に取り組むこと.課題ついては次の授業はじめに正答と解説を行う.提出した課題を手元に置いて授業に臨むことで理解度が増す.課題で間違えた箇所は,メディア資料を繰り返し視聴することで各自で復習ができるように配慮した.また, Zoomを利用した個別相談にも応じる.積極的に質問するとより理解が深まる. |
履修条件 | 有機化学,物理化学に関する授業を履修していることが望ましい. |
授業計画
第1回 | 『高分子科学』についての概説 シラバスおよび授業資料を確認のうえ授業に臨むこと.授業内容に関する動機付けを行う.また,履修にあたっての諸注意,成績評価と基準,問い合わせ先など学習環境に関わる説明を行う. 【事前学習】シラバスおよび授業資料の確認(1時間) 【事後学習】シラバスに記載されたトピック等を調べる.授業資料を確認し授業に関わる疑問点を明確にするとともに担当者に質問し疑問点を解消する.(2時間) |
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第2回 | 高分子の歴史 高分子に関わる科学技術史を紹介し,今日の高分子工業社会との関わりについて理解する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 1から4頁,付録1 年表 353から355頁,授業資料を読み理解できない箇所を明確にする.(2時間) 【事後学習】課題を利用して復習するとともに授業で説明された専門用語やトピックを整理する.(2時間) |
第3回 | 高分子とは何か 前回の課題について正答と解説を行う.高分子を定義し,ユニークな特徴,性質や専門用語について理解する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 6から8頁,6章 合成高分子の材料特性 241から246頁,授業資料を読み理解できない箇所を明確にする.(2時間) 【事後学習】課題を利用して復習するとともに授業で説明された専門用語やトピックを整理する.(2時間) |
第4回 | 高分子の分類と特徴 前回の課題について正答と解説を行う.高分子の特性を考えるうえで重要となる分類について理解する.また,特徴を分子量の視点から整理し,高分子鎖の形態と性質について理解する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 8から10頁,授業資料を読み理解できない箇所を明確にする.(2時間) 【事後学習】課題を利用して復習するとともに授業で説明された専門用語やトピックを整理する.(2時間) |
第5回 | 分子量分布と平均分子量1 前回の課題について正答と解説を行う.平均分子量の取り扱い方法,分子量の求め方や名称について理解する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 10から12頁,授業資料を読み理解できない箇所を明確にする.(2時間) 【事後学習】課題を利用して復習するとともに授業で説明された専門用語やトピックを整理する.(2時間) |
第6回 | 分子量分布と平均分子量2 前回の課題について正答と解説を行う.平均分子量の一般化を示す.実例から平均分子量,分子量分布を計算しこれらについて理解する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 10から12頁,授業資料を読み理解できない箇所を明確にする.(2時間) 【事後学習】課題を利用して復習するとともに授業で説明された専門用語やトピックを整理する.(2時間) |
第7回 | 1次構造と立体構造 前回の課題について正答と解説を行う.高分子材料の成型加工について概説し,1次構造や立体構造について理解する.高分子の立体構造や立体規則性および構造が高分子の性質との関わりについても理解する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 13から16頁,授業資料を読み理解できない箇所を明確にする.(2時間) 【事後学習】課題を利用して復習するとともに授業で説明された専門用語やトピックを整理する.(2時間) |
第8回 | 高次構造と立体配座 前回の課題について正答と解説を行う.高分子の2次構造および回転異性体について理解し,さらに高分子鎖の形態についても理解する.回転異性体を例に温度の影響,高分子構造の安定性についても理解する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 16から18頁,授業資料を読み理解できない箇所を明確にする.(2時間) 【事後学習】課題を利用して復習するとともに授業で説明された専門用語やトピックを整理する.(2時間) |
第9回 | 高分子の原料と生産方式 前回の課題について正答と解説を行う.高分子化学や高分子工業と産業の現状について理解する.また,現在高分子が抱える問題点についても理解し,高分子の将来展望についても考える. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 22から23頁,授業資料を読み理解できない箇所を明確にする.(2時間) 【事後学習】課題を利用して復習するとともに授業で説明された専門用語やトピックを整理する.(2時間) |
第10回 | 生成(重合)反応の分類と高分子材料概観1 前回の課題について正答と解説を行う.高分子の合成反応について,分類と特徴について理解する.【連鎖重合系】 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 22から26頁,授業資料を読み理解できない箇所を明確にする.(2時間) 【事後学習】課題を利用して復習するとともに授業で説明された専門用語やトピックを整理する.(2時間) |
第11回 | 生成(重合)反応の分類と高分子材料概観2 前回の課題について正答と解説を行う.高分子の合成反応について,分類と特徴について理解する.【逐次重合 重縮合】 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 22から26頁,授業資料を読み理解できない箇所を明確にする.(2時間) 【事後学習】課題を利用して復習するとともに授業で説明された専門用語やトピックを整理する.(2時間) |
第12回 | 生成(重合)反応の分類と高分子材料概観3 前回の課題について正答と解説を行う.高分子の合成反応について,分類と特徴について理解する.【逐次重合 重付加】 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 22から26頁,授業資料を読み理解できない箇所を明確にする.(2時間) 【事後学習】課題を利用して復習するとともに授業で説明された専門用語やトピックを整理する.(2時間) |
第13回 | 高分子の成形加工 前回の課題について正答と解説を行う.高分子素材を材料にするには成形加工プロセスを伴う.成形加工法や条件検討,さらには添加剤などについて理解する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 26から27頁,授業資料を読み理解できない箇所を明確にする.(2時間) 【事後学習】課題を利用して復習するとともに授業で説明された専門用語やトピックを整理する.(2時間) |
第14回 | 授業ふり返り 理解度確認 前回の課題について正答と解説を行う.これまでに学修した内容のふり返りを目的に総合課題を課し,各単元について理解した箇所,理解に至らなかった箇所を明確にする. 【事前学習】授業資料の各単元のまとめと課題,正答と解説について確認する.(2時間) 【事後学習】総合課題をふり返り,専門用語やトピックをについて整理し,理解できなかった箇所については再度メディア資料をふり返ること.(3時間) |
第15回 | 理解度 解説および質疑応答 総合課題について正答と解説を行う.疑問点などについて補足説明を行う. 【事前学習】総合課題を解き直して理解できてない箇所を明確にし,質問できるように整理する.(2時間) 【事後学習】総合課題の解説を聞き,専門用語やトピックをまとめ直すこと.わからない箇所はメディア資料を見直し,質問をするとともに理解を深めて知識を定着させるよう努めること.(2時間) |
その他
教科書 |
妹尾学,澤口孝志,清水繁,伊掛浩輝 『基礎 高分子科学 改訂版』 共立出版 2018年
教科書の1章を中心に学修を進める.高分子の概観を詳説するとともに,理解を深めるために授業内容に関連する分野についても教科書の他章から,また,学術論文などからも紹介と解説を加える.
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参考書 |
参考書は指定しない.単元に応じて参考図書,文献などを紹介する.並行して,図書館などを大いに利用し,手にとってわかりやすい図書をぜひ見つけてほしい.
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成績評価の方法 及び基準 |
単元ごとに実施する課題 (小テスト) 等で評価する。総合点を100点満点に規格化し,採点とする。 なお,成績評価基準およびそれらに関する詳細については『第1回 高分子科学 授業準備』で説明する. |
質問への対応 | 以下の3つの方法の中から自身にあった質問方法で質問する。 [1] Zoom利用によるオンライン相談 (事前予約制.日時も相談に応じる.友人との参加でも可) [2] CSTポータルII Q&A 機能を利用した質問 [3] メールを利用した質問 アドレス: ikake.hiroki@nihon-u.ac.jp/件名: 高分子科学への質問/本文: 所属先,学生番号,氏名を明記。 |
研究室又は 連絡先 |
高分子工学研究室(駿河台校舎2号館1階214室) E-mail: ikake.hiroki@nihon-u.ac.jp/電話: 03-3259-0823(直通) |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 13:30 ~ 16:30 Zoom(事前予約制)
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学生への メッセージ |
今では日常的に使われている言葉,耳慣れない言葉など,多くの専門用語が出てきますが,項目別に整理したうえで授業を進めます。苦手意識を持たずに,まずは授業に参加してほしいと思います。 |