2021年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | バイオマテリアル | ||
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設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 伊掛 浩輝 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E24R |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | これまでの材料開発は主に材料の耐久性,すなわち,力学的強度や耐熱性などの向上に目を向けて行われてきたが,材料のバルク,表面を巧にコントロールすることで,生体とも親和性を持たせることが可能となってきた。バイオマテリアルと呼ばれる材料群である。材料はニーズに合わせた設計が重要であるが,バイオマテリアルも例外ではない。そのために必要な周辺知識を整理,身につけることが重要である。この授業では,まずこれらの知識を整理する。次に,これらの知識と材料化学や生化学で学んだ知識を結び付ける。その後,バイオマテリアルを開発する上で必要なポイントについて学習し,バイオマテリアルとはどのような材料なのかを理解し説明をすることができるようになる。 科目ナンバリング:MFmAc-317 |
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授業形態及び 授業方法 |
オンデマンド型授業。CSTポータルIIを利用して,動画コンテンツをオンデマンド配信する。授業内容を整理するとともに理解度を確認するために単元ごとに課題(小テスト)を実施し,さらに総合的な思考力を養うために授業レポートを課す。課題へのフィードバックは次の授業回のはじめに行う。わからない箇所はそのままにせず,オフィスアワーを利用したZoomによる個人相談も行っている。積極的に質問するとより理解が深まる。 |
履修条件 | 高分子科学,生命科学概論,生化学,生命科学を履修していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 『バイオマテリアル』についての概説 シラバスおよび授業資料を確認のうえ授業に臨むこと。授業内容に関する動機付けを行う。また,履修にあたっての諸注意,成績評価と基準,問い合わせ先など学習環境に関わる説明を行う。 【事前学習】シラバスおよび授業資料を確認し,わからない箇所をまとめておくこと。(60分) 【事後学習】シラバスに記載されたトピック等を調べる。授業資料を確認し授業に関わる疑問点を明確にするとともに担当者に質問し疑問点を解消する。(120分) |
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第2回 | バイオマテリアルの重要性 種類と現状 【事前学習】バイオマテリアル 1章 バイオマテリアルの種類と現状 1から10頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと。(120分) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理し,自分の言葉で説明ができるようにしておくこと。(120分) |
第3回 | 生体の構成成分とバイオマテリアル(1) 【事前学習】バイオマテリアル 2章 生体の構成成分とバイオマテリアル 11から14頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと。(120分) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理し,自分の言葉で説明ができるようにしておくこと。(120分) |
第4回 | 生体の構成成分とバイオマテリアル(2) 【事前学習】バイオマテリアル 2章 生体の構成成分とバイオマテリアル 14から17頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと。(120分) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理し,自分の言葉で説明ができるようにしておくこと。アミノ酸命名法やタンパク質の構造について理解を深める。(120分) |
第5回 | 生体の構成成分とバイオマテリアル(3) 【事前学習】バイオマテリアル 2章 生体の構成成分とバイオマテリアル 14から17頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと。(120分) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理し,自分の言葉で説明ができるようにしておくこと。タンパク質の主だった機能について理解を深める。(120分) |
第6回 | バイオマテリアルの性質(1) 【事前学習】バイオマテリアル 4章 バイオマテリアルの性質 31から36頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと。(120分) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ。バイオマテリアルの物理化学的評価方法について整理し概要をまとめておくこと。(120分) |
第7回 | バイオマテリアルの性質(2) 【事前学習】バイオマテリアル 4章 バイオマテリアルの性質 31から36頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと。(120分) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ。バイオマテリアルの物理化学的評価方法について整理し概要をまとめておくこと。(120分) |
第8回 | バイオマテリアルの性質(3) 【事前学習】バイオマテリアル 4章 バイオマテリアルの性質 39から43頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと。(120分) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ。例題の解法について再度確認し,解き直しをしておくこと。(120分) |
第9回 | バイオマテリアルの性質(4) 【事前学習】バイオマテリアル 4章 バイオマテリアルの性質 39から43頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと。(120分) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ。例題の解法について再度確認し,解き直しをしておくこと。(120分) |
第10回 | バイオマテリアルへのタンパク質吸着(1) 【事前学習】バイオマテリアル 6章 バイオマテリアルへのタンパク質吸着 56から58頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと。(120分) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ。自分の言葉で説明ができるようにしておくこと。タンパク質吸着現象や血栓形成について理解を深める。(120分) |
第11回 | バイオマテリアルへのタンパク質吸着(2) 【事前学習】バイオマテリアル 6章 バイオマテリアルへのタンパク質吸着 58から65頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと。(120分) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ。自分の言葉で説明ができるようにしておくこと。細胞粘着や補体系,吸着タンパク質の評価について理解を深める。(120分) |
第12回 | ポリマーの生体内における劣化 【事前学習】バイオマテリアル 7章 ポリマーの生体内における劣化 66から71頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと。(120分) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ。自分の言葉で説明ができるようにしておくこと。生体内埋植用ポリマーマテリアルと加水分解,酸化劣化との関連について理解を深める。(120分) |
第13回 | ポリマーマテリアルによる表面修飾 【事前学習】バイオマテリアル 11章 ポリマーマテリアルによる表面修飾 113から122頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと。(120分) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ。自分の言葉で説明ができるようにしておくこと。人工臓器と表面改質,表面処理との関連について理解を深める。(120分) |
第14回 | 『バイオマテリアル』についての概説 これまでをふり返って。バイオマテリアルが抱える潜在的課題を整理し,新たなバイオマテリアルの設計と将来展望について考える。 【事前学習】これまでの授業ノートおよび配付プリントを再読し,課題点を理解しておくこと。(120分) 【事後学習】レポート課題に沿って,自身の考えをまとめる授業レポートを作成すること。(180分) |
第15回 | レポート課題への解説 レポート課題について解説する。バイオマテリアルのふり返りとする。 【事前学習】課題の授業レポートをふり返って,各自で理解状況を把握する。(120分) 【事後学習】解説を視聴して不足していた知識を補うこと。わからない箇所は積極的に質問し理解を深めるように努めること。(120分) |
その他
教科書 |
石原一彦,山岡哲二,大矢裕一,中野貴由 『バイオマテリアルサイエンス』 東京化学同人 2018年 第2版
中林恒男,石原一彦 岩﨑泰彦 『バイオマテリアル』 コロナ社 1999年 第1版
バイオマテリアルを網羅的に学習する良書として,『バイオマテリアル』および『バイオマテリアルサイエンス』を挙げる。授業構成はおもに『バイオマテリアル』に準拠して展開するが,最新データなどは『バイオマテリアルサイエンス』からも紹介する。いずれの教科書一方でも十分に理解できるように動画コンテンツは構成されているが,物質応用化学科への編入学を控えている履修者は『バイオマテリアルサイエンス』を用意されると良いと思う。
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参考書 |
参考書は指定しない。単元に応じて参考図書,文献などを紹介する。
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成績評価の方法 及び基準 |
課題(小テスト):70% 授業レポート:30% |
質問への対応 | 以下の3つの方法の中から自身にあった質問方法で質問する。 [1] Zoom利用によるオンライン相談 (事前予約制.日時も相談に応じる.友人との参加でも可) [2] CSTポータルII Q&A 機能を利用した質問 [3] メールを利用した質問 アドレス: ikake.hiroki@nihon-u.ac.jp/件名: バイオマテリアルへの質問/本文: 所属先,学生番号,氏名を明記。 |
研究室又は 連絡先 |
高分子工学研究室(駿河台校舎2号館1階214室) E-mail: ikake.hiroki@nihon-u.ac.jp/電話: 03-3259-0823(直通) |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 13:30 ~ 16:30 Zoom(事前予約制)
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学生への メッセージ |
本科目の名称の通り,「バイオ」と「マテリアル」が融合した新たな領域となります。これまで,学習した高分子化学,物理化学,生化学,分子生物学などの基本的な知識をベースに,これらを駆使して新たな領域へと学び進んで行きます。医療,工学と異なる分野が融合した一つの成功事例かと思います。知識の融合をポイントに授業を進めたいと思いますので,興味ある方はぜひ受講してください。 |