2021年 大学院理工学研究科 シラバス - 電気工学専攻
設置情報
科目名 |
電力システム
(電力系統の安定運用のために)
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設置学科 | 電気工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 北内 義弘 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | I44A |
クラス | |||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 電力システムは、信頼性と経済性を両立しつつ電気エネルギーを安定に供給するための巨大システムである。電気エネルギーの安定供給を維持するために必要な基本的事項(周波数、電圧、系統安定度)について理解し、安定供給に必要な技術について学ぶ。また、再生可能エネルギー(太陽光発電、風力発電)の導入拡大が電力系統に与える影響および将来の電力系統における技術課題について理解する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
パワーポイントによる資料を配布し、その資料に基づいた講義を実施する。 また、実際の電力系統の諸問題を扱ってきた経験をもとに、理論や技術が実際にどのように役立ってきたのか、についても紹介し、理解を深めていただく。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
特に指定しないが、「電気回路」、「電力輸送工学」を履修しておくことが望ましい。また事前に講義資料を配付するので、予め目を通した上で講義に臨むこと。 |
授業計画
第1回 | 1. 電力システムの特徴:電力システムの概要、日本の電力系統の特徴 |
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第2回 | 2. 電力ネットワーク:交流と直流、有効電力と無効電力、複素ベクトル、単位法 |
第3回 | 3. 電力潮流計算:三相交流、電力潮流計算 |
第4回 | 4. 周波数制御(1):周波数制御の必要性、需給バランスと周波数制御、電力系統の運用、電力需要の変化 |
第5回 | 5. 周波数制御(2):周波数制御と系統連系 |
第6回 | 6. 電圧・無効電力制御(1):電圧制御の必要性、有効・無効電力負荷と電圧の関係 |
第7回 | 7. 電圧・無効電力制御(2):電圧・無効電力制御(VQC)、電圧安定性 |
第8回 | 8. 系統安定度(1):系統安定度の概念、定態安定度、固有値、過渡安定度 |
第9回 | 9. 系統安定度(2):発電機のモデリング、Parkの方程式、Xd'背後電圧一定モデル |
第10回 | 10. 系統安定度(3):励磁制御系のモデリング、自動電圧調整器(AVR)、電力系統安定化装置(PSS) |
第11回 | 11. 系統安定化対策:各種系統安定化対策 |
第12回 | 12. 再生可能エネルギー大量導入時の影響 |
第13回 | 13. 将来の電力系統における技術課題 |
第14回 | 14. ΔP+Δω形PSSと多入力PSS |
第15回 | 15. 総括(まとめ) |
その他
教科書 |
講義で用いる資料は配付する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
【参考まで】「電力システム工学の基礎」、加藤政一、田岡久雄 共著、数理工学社 発行
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成績評価の方法 及び基準 |
理解度確認のための小テストを数回実施:100% |
質問への対応 | 授業中に質問時間を設け対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
E-mail:kitauchi[AT]criepi.denken.or.jp([AT]を@に変更する) |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
電気エネルギーは21世紀文明の基盤である。本科目では、電力システムの基礎から再生可能エネルギー導入拡大時の諸問題について紹介したい。 |