2021年 大学院理工学研究科 シラバス - 物質応用化学専攻
設置情報
科目名 | 応用化学特別講義Ⅱ | ||
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設置学科 | 物質応用化学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 荒木 孝二 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L23B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 様々な化学製品の優れた特性・機能は、必ずしもその構成分子の物性・機能からだけでは理解することができない。本講義では主要な化学製品や材料である有機材料を対象として、分子が集積して材料に至る過程の基礎について学んだうえで、有機材料の物性・機能発現の機構を理解し、機能材料の開発に必要な基盤となる知識と考える力を身につける。 |
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授業形態及び 授業方法 |
ハイブリッド型講義を予定していたが、新型コロナ感染予防のため原則としてオンデマンド形式のメディア講義として実施する。毎回出題する簡単な課題に対するレポートで理解の進み方を確認するとともに、講義全体の最終レポートで総合的な理解度を判定する。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
基礎的な有機化学および物理化学を理解していることが予備知識として必要となる。また講義で使用するPowerPointスライドの抜粋を予習・復習用の資料としてあらかじめ配布する。 |
授業計画
第1回 | 分子から材料へ:主要な化学製品・材料である有機材料についての概要を知り、本講義の目的を理解する。 |
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第2回 | 有機分子の特性と機能 I:基礎となる有機分子の化学結合と電子配置を理解する。 |
第3回 | 有機分子の特性と機能 Ⅱ:有機分子を特徴付ける特性・機能を理解する。 |
第4回 | 分子と材料:分子が集積した凝縮系の状態・性質について、巨視的および微視的な視点から取り扱う。 |
第5回 | 分子間で作用する相互作用 I:分子の集積を引き起こす相互作用を理解する。 |
第6回 | 分子間で作用する相互作用 Ⅱ:分子の集積を引き起こす相互作用を理解する。 |
第7回 | 分子物性と材料物性:材料の特性がなぜ分子の性質だけでは説明できないのか、高機能材料はどのようにして創り出せるのか、などを考える。 |
第8回 | 界面・表面機能材料 Ⅰ:巨視的および微視的にみた界面の特性を基礎から学び、その機能を理解する。 |
第9回 | 界⾯・表面機能材料 Ⅱ︓界⾯活性剤の分⼦集合体について、集合形態や特性・機能を理解する。続いて、材料表面の取り扱いとその特性について学ぶ。 |
第10回 | 界⾯・表面機能材料 Ⅲ︓膜の化学。工業的に重要な分離膜について簡単に解説する。 |
第11回 | 光機能材料 Ⅰ︓光と分⼦の関わりについて、基礎的な事項を理解し、有機⾊素について考える。 |
第12回 | 光機能材料 Ⅱ:励起状態からの発光過程について時間軸からの視点を含めて学び、有機発光材料の特性・機能を考える。 |
第13回 | 光機能材料 Ⅲ︓分子間の励起エネルギー移動や電子移動について学び、有機光導電材料の特性・機能について考える。 |
第14回 | 電気・電子機能材料:静的および動的な有機物質の誘電特性について学び、誘電材料の特性・機能を理解する。また有機伝導体についても主に半導体について簡単に解説する。 |
第15回 | 生体の機能:生体有機分子の特徴と機能発現のメカニズムを学び、システム化された集積体の機能を理解する。そして全体のまとめと最終レポートに関する注意を行う。 |
その他
教科書 |
特になし。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
参考書:『有機機能材料 第2版』 [ISBN 978-4-8079-0935-3] 東京化学同⼈、2018.
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成績評価の方法 及び基準 |
各回の課題と最終レポート |
質問への対応 | 対面授業の後(教室)およびメールでの質問 |
研究室又は 連絡先 |
連絡先メール:araki.kouji20@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
多角的な視点からの自由な発想を大切にして、興味をもったことに積極的に取り組んで下さい。 |